マッハブレイカーズ サウンドトラック


  • ナムコ / namco
  • ビクターエンターテインメント
  • 音楽CD
  • 1995.11
  • アレンジ製作

  • We Are The Staff #amazon(B000064X4L)
    • プロジェクトに絡んだ開発者全員のコメント入り「アレンジ」曲。
      • 曲にコメント群が乗っていくと言うアイデア、曲調のベースとなるイメージはピチカートファイブの「大人になりましょう」で、古い映画のセリフ(「おとな」という単語が入っている)が曲中にちりばめられている。この曲は大好きだった。しかしそれまでこのようなテイストの楽曲を作った事が無かったので、その雰囲気作りにかなり時間がかかった。膨大なサンプルを入れては消していった。この時の苦労が、その後非常に重要になってくるスキルを養う事に繋がった。サンプルネタを自由に編集して、目指すイメージに近付けるスキルである。
      • ゲームサントラのインナーの開発者コメントが嫌いだったので、だったら逆に曲に入れてしまえという発想もあった。
      • コメント収録を思いついたのは良かったが実際に収録するまでは大変だった。最初は自宅の留守番電話にそれぞれ入れてもらおうと、全スタッフに告知を配った(当時メールは無かったので紙を)のだが、実際に吹き込んでくれた人は3人もいなかった。
      • となるととにかく作業ブースに突撃して有無を言わさずそのまま録るしかないと、DAT片手に社内を駆けずり回った。担当ディレクターの世取山氏、その後ソウルエッジシリーズで活躍する事になる、も嫌な顔一つせずつき合ってくれた。彼の立ち会いが無ければこの曲自体完成しなかった。大変感謝している。
      • 収録自体は大変楽しかった。仕事中いきなりコメントを録らせろと言われたにも関わらずスタッフが好意的だった事も有り難かった。
      • ゲームBGMをヘルプで担当した細江氏は、この収録当時、仕事の関係で渡米中だったので国際電話をかけてコメントを収録した。
      • 全コメントの収録が完了した後、曲のテンポに合わせてコメントのタイミングを調整し、フィルインのタイミングでコメントのオチがくるように作っていった。また、通常のオフィスでコメントを収録したためどうしてもノイズが強く聴き取りづらかったので、サンプリングレートを落とした。これが結果的にゲームから鳴っているセリフ風な音質になり良い効果が生まれた。手数のかかる作業だったが、扱っているもの、つまりスタッフのコメントのイキがいいので全く苦にならなかった。
      • 正味な話し内輪受けの曲かも知れないが、ゲーム作りの楽しさがちょっとでも伝わっていれば良いなと思う。
      • また、もともとフック好きではあるが、よくもここまで、楽曲自体の製作以外で手間のかかる作ったものだと感心する。
      • そして今でもこの曲を聴くと、全コメントが終わりメインテーマ(オープニング曲)が出てくる最終部でグッとくる。

佐野電磁業務履歴