鉄拳タッグトーナメント(プレイステーション2) / Tekken Tag Tournament(Playstation2)


  • ナムコ/namco
  • プレイステーション2
  • 1999.12
  • 楽曲制作

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  • 楽音的には、シンセの音色を徹底的にシンプルにしていった結果「基本波形」そのままがかっこいいのではないか、というところにたどりついていたのだが、これをアレンジ上でも応用し始めたのがこの作品群である。
    • とにかく音数を少なくしていった。特にミキサー(Protools)上でミュートを多用、一つ一つの楽音が伝わるように作っていった。
    • ブレイクビーツをエディットする上でもこの意識を強くした。業務用での過剰なまでの刻み、打ち込みから一転、元のブレイクビーツからサウンドを削ぎ落とし、シンプルに聴こえるようにしていく作業は非常に刺激的だった。
      • 最初からキック、スネア、ハット等のワンヒットサンプルを使いシンプルなパターンを打ち込んでいくのとは出来上がりが全く違う。ブレイクビーツならではのノイズ、ゴーストノートを生かし、またそれらを強調する事で、シンプルに聴こえるが何か違う感じを与えることができた。これは大きな発見だった。
  • ただ、自分の担当曲を今聴き返してみてもあまり心に響かない気がするのはなぜだろう。業務用のほうはまだ気持ちを揺らしてくれるのだが。
  • Yoshimitsu VS Sanodg
    • 「吉光」の曲は、リミックスも含めてこの曲で8曲目、かつ、最終作だった。
    • 前述のシンプル指向の極北で、ゲーム中楽曲に比べてもこの曲は結構気に入っている。フレーズまでシンプルにしている潔さが良い。
  • 生ストリングスとシンプルなトラックの絡みが極めて秀逸でロマンチッックな岡部氏作曲のStaff Roll、初めて聞いた時に凄まじく未来を感じさせ、また卓越した技術力とセンスを印象づけた三宅氏作曲のKING VS U、この2曲は当時も大変気に入っていたが、今聴いても素晴らしいと感じる。
    • 当時この2曲を聴いた時、それまでのぼんやりとした、自分もダラダラと先輩風吹かしている場合じゃないな、という思いにフォーカスが合った。偉そうに後輩にアドバイスしている暇があったら自分を鍛え/磨かないと取り返しがつかなくなると体で分かる感じ。これが結果的にナムコ社退社に結びついている。

佐野電磁業務履歴