CANALAZZO 56号


CANALAZZO 56号

2007/01/29(月)発行

━━━(1面)【経済】カラカスの景気上向き ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1月28日、カラカス港に約30隻の商船隊が寄港し、 ある篤志家グループが準備した大量のジュエルターバンの納品と、 約4,700万デュカートの寄付を中心とした大規模なカラカス支援を行った。

この支援活動により、カラカスの発展指標は42800を越え、 また、文化指標、武装指標に続き、商業指標が12,000を突破。
交易所には、ニワトリが豊富に出回るようになった。

当初は、増えすぎたニワトリの処理に頭を悩ませていたものの、 市場調査の結果、マラカイボ、ポルトベロ、リオデジャネイロなど 中南米各港で羽飾り用の需要があることが判明。
新たなカラカス名産品として、販売予測は大きく上方修正された。

しかしながら、このニワトリがカラカス産であるにも関わらず、 羽毛に加工する段階で北欧特産に偽装されているとの風説が流布しており、 「そんなことはないはずだ」とカラカス政庁の担当官は火消しに躍起だ。

また、カラカスの農業試験場では、 このほど、サイザル麻の栽培に成功したことを発表した。
この新素材は、船舶のロープに使用されるほか、 紙の原料としても注目されており、 ヴェネツィア本国で製紙業が興隆する引き金になることも期待されている。

加えて、石油や宝石類の試掘も始まり、 造船所では新型艦・スクーナーの建造が開始されるなど 好材料が出揃いつつあり、 ようやくカラカス自立の道に光明が見えはじめてきた。

━━━(2面)【東地中海】カンディアに流入するポルトガル資本━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1月22日から22日にかけて、 クレタ島カンディアに、 ポルトガルの資産家からと思われる大量の資金が流入。
一時はポルトガルに優越権が認められる騒ぎとなった。

この行動は、 かねてから噂されていたポルトガル勢の東地中海回帰の一環であるのか、 過去何度かカンディアで起きた個人的免税特権を求めての行動なのか、 はたまたカンディア造船所で開発に成功した機動型ジーベックの技術移転を 狙ったものなのか、様々な憶測がなされているが、 現状、投資が少数グループのレベルに落ち着いているため、 東地中海商船隊の防衛投資により、 カンディアはヴェネツィアが保持する形で落ち着きつつある。

しかしながら、すでにカンディアは、のびしろを失っている上、 この経済的防衛に費やされた資金は5億とも6億ともいわれ、 個別的な対応では、 負担が徐々に重みを増しつつあることも否めない。

━━━(3面)【東地中海】三国志に戻るサロニカ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1月22日未明、 サロニカ港に多数のイングランド人が突如として上陸。 口々に「ええじゃないか。ええじゃないか」と練り歩き、 ハギオス・デメトリオス聖堂へと詣でる行動にでた。
彼らは口々に、女王陛下万歳だの、赤い彗星の遺言だのと熱狂的に騒ぎ歩き、 その様はさながら、かのブレーメンの笛吹き男に操られたかのごとくであった。

すでに一時の熱からさめたとはいえ、 彼らが突然の巡礼がてらに落とした金額は半端なものではなく、 サロニカは、再び3カ国の微妙な均衡状態の狭間に置かれることとなった。