2007/04/10(火)発行
━━━(1面上段)【国際】イスパニア、新大陸を南進━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4月7日、イスパニア宰相・タベラ枢機卿は、新たなる新大陸南進政策を発表。
新大陸南部から退潮気味であるイスパニアの影響力を回復し、新大陸の覇権を確かなものにするため、「あらゆる行動を起す用意がある」と述べた。
続けて「行動には力が伴う」と海軍が出動態勢にあることを述べ、目標がバイーア港であると明言した。
これを受けて、ポルトガルは、「トルデシリャスでなされた和議に対する不遜なる挑戦」と非難。防衛体制の構築に動き出した。
━━━(1面下段)【国際】ヴェネツィア、ポルトガルに急接近?━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このたびの、イスパニアの南進政策の発表を受けて、ヴェネツィアでも国内世論が沸騰。 元老院内でも、この機にイスパニアと修好し、ともに南進を図るべきとの意見と、ここはポルトガルと歩調を合わせて、南進阻止で動くべきとの意見が対立している。
とはいえ、イスパニアとの修好論は少数派で、専らポルトガルとの連盟を探る動きばかりが目立っている。
一時は、胡椒交易における権益対立から冷え切った威葡の関係も、ヴェネツィア商人自身のアジア進出で対立の意味を失い、かつまた、カンディアなどでの経済衝突を除けば、目立った利害関係もないという情勢下、新たなる関係構築を妨げるものはないと言っても過言ではない。
リスボンでは、連盟関係構築を争うヴェネツィア特使とフランス特使が王宮に張り付き、お互いに宮廷工作を繰り広げ、ボルドーの最高級ワインが政府高官にばら撒かれたとも、 コルティジャーナが大挙リスボンに押しかけているとも噂されるが、交渉の行方は未だ定まらない状況だ。
━━━(2面)【新大陸】賑わうリオデジャネイロ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4月7日、リオデジャネイロの要請を受けた欧州各国が、大規模な商船隊を相次いで派遣、 当地は、列国の投資攻勢で合戦状態となった。
当日は、カーニバルの最中でもあったことも影響し、港は出迎える現地住民、続々と入港する投資家、それを目当てに集まる露天商、旅芸人、果ては海賊でごった返し、開港以来の大賑わいをみせた。
投資戦自体はポルトガルが制したものの、この投資要請自体、カーニバルの動員に悩んだ リオデジャネイロの奇策ではないかとも言われ、港に落とされた資金は700億、経済波及効果は2000億以上と算出されるほど莫大なものである。
真の勝者は誰か、それは言わずもがなだ。~━━━(3面)【東地中海】新たなる均衡━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
長らく閉塞的状況にあると見られていた東地中海情勢。そこに今、新たな動きが起こりつつある。
3月の市民大集会において支持を受けた、ヤッファとオデッサへの影響力確保策が功を奏し、現状両港でおよそ2割の商業権益を確保に成功している。
一方、フランス勢は、アテネへ進出を果たし、現在はイスパニアよりもむしろ、巻き返しを図るイングランド勢の動きに目を配りつつ、その維持に努めている。
見方によっては、東地中海におけるヴェネツィアの勢力は点から線、そして面へと広がりをみせており、持続的な成長を続けているともいえよう。