CANALAZZO 52号


CANALAZZO 52号

2006/12/28(木)発行

━━━(1面上段)【国際】イングランドと連盟成立━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

12月27日、ヴェネツィアはイングランドと連盟協約を調印した。
イングランド特使とともに立った元首は「非常に喜ばしい」と述べ、 両国の軍事面における協力関係を維持できたことに歓迎の意を表した。

東地中海への艦隊派遣計画が発表されてから、 ヴェネツィアの単独行動は非常に困難との予測がなされるなか、 イングランド側も高い国内世論の支持を背景に、 連盟協約締結に前向きであったことから、 早い段階で同国に絞っての交渉がなされてきたことが実を結んだ形だ。
今回、強力な味方を得たことに胸をなでおろす軍人も多く、 また、最大の懸念があった兵站線の構築にあたって、 列国随一の経験を持つ英国の協力関係を築けたことを評価する向きもある。
一方で、技術や経験を学ぶことに躊躇しないまでも、

「あくまでもヴェネツィアの出兵であって、
 イングランドに頼るばかりでは列国にしめしがつかない」(海軍参謀談話)

との矜持を抱くものもいる。
そのような意見も考慮し、元首は

「市民の協力も得て、短期にこの計画の目的を達したい」

と述べている。

━━━(1面下段)【国際】フランス、ポルトガルとの関係維持 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

同日、フランスはポルトガルとの軍事的連携関係を引き続き維持することを 発表した。
あわせて、6月以来の協力関係に、何ら変わりないということを強調している。
水面下ではイスパニアが急接近し、 新たな関係が構築されるとの予測もあったが、 イスパニア国内の事情により先送りとなり、 引き続きの関係となったと見られている。

━━━(2面上段)【国際】オスマントルコ港湾閉鎖か? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

オスマントルコのイブラヒム宰相は、

「オスマンの内海である東地中海と黒海での騒乱状況が生じるのであれば、
 極めて問題である」

との談話を発表した。
本来ならば、大艦隊を繰り出して、欧州勢力の排除を行うのがトルコ流だが、 先のレパントの海戦の痛手が癒えず、海軍再建の途上であることから、 軍関係筋では、直接的介入はないという見方をしている。
しかしながら、イスタンブールなどの直轄港で、 西欧人に対する港湾封鎖、防衛艦隊出動も検討されており、 特に黒海において、今回の作戦行動の障害となる可能性もある。

━━━(2面下段)【軍事】艦隊、クレタへ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このたび、元老院で承認を受けた艦隊派遣計画に沿って、 海軍は、アドリア、コルフ、ティレニアなどの警備艦隊を招集。
あわせて、カンディア総督府に司令部構築にあたっての協力要請を行った。
現地では、クレタ島警備艦隊がその任に当たることになっている。
すでに一部軍需物資の集積が進められているが、 先遣隊は、麦酒、木材、手桶、名工の大工道具などの 基本物資の調達にも苦労している。 クレタ島民や寄港者からの寄贈を当てにせざるを得ない状況で、

「多少なりとも、お持ちより頂ければ幸いである」

というのが担当者の弁である。

━━━(3面)【広告】ヴェネツィアは君を必要としている ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

勇敢なるヴェネツィア市民よ。
今や我々は東地中海で生き残るかどうかの瀬戸際にある。
ここで立たねば我々に明日はない!
集え!カンディアに!
向かえ!ベイルートに!
ヴェネツィアは君を必要としている!!

     〜ヴェネツィア海軍司令部人事課~