「姑」は娘や女性を表す一般的名詞で、彼女自身の名は不明。
カード裏に記される通り、反乱者の妻でありながら処刑を免れているのだが、
これには彼女の一族である狼路・狼離が異民族の有力者であったという背景が影響していた。
狼路・狼離は冬逢の残党を吸収し張嶷への警戒を続けていたのだが、
逆に張嶷は自らの配下を派遣して狼一族に贈り物をし、捕縛していた彼女も一族の元に送り届け、敵意が無いことを説いた。
思いがけぬ彼女の生還を喜んだ狼一族は配下を引き連れて張嶷に帰順し、張嶷も彼らを手厚くもてなして恩賞を取らせ、
以後近辺で異民族の反乱が起きることは無かったという。
数々の異民族を心服させたという、名将・張嶷の優れた手腕を伝える逸話である。