通信機としての受信機に必要な機能はたいてい装備されている。無駄な機能はほとんどない。
付加機能 †
NB - ノイズブランカ― †
NBはNB1/NB2両方を搭載しており、VRでスレッショルドを調整できる。これは80年代後半以降中級機以上では主流となった方式だ(TS-440は1個のON/OFFだけでVRはない)。
試してみると、効きは悪くない。なおNB1がパルス性ノイズ(イグニッションノイズなど)用、NB2がウッドペッカー(死語)用が想定されている。
- NB1を軽くかけてやると、都市型ノイズの低減にそれなりに役立つ。ツマミを9時方向ぐらいにして、ともかく軽く掛けるのがコツ。
- 3.5MHz帯などでパタパタノイズが見られる場合は、NB1ないしはNB2をかけてツマミを3時方向〜MAXで(強めにかけて)上下させてみると、信号への影響を考慮しつつ大幅にS/Nが改善されることがある。ただしNB2を強くかけると信号への影響が大きい印象。
ATT - アッテネーター †
受信機本体として感度が非常に高めになっているため、ATTが10/20/30dBの3段切り替えになっているのは有難い。*1
R-5000に本格的なアンテナをつないでアマチュアバンドや放送バンドを受信する場合、10dBまたは20dBのアッテネータを常時ONにしておくほうが飽和防止にベターである。
混信除去機能 †
IF SHIFT †
多少実用的で、上下の混信から逃れられるときもある。
狭帯域のIFが8.83MHzしかないのでSLOPE TUNEやPBTといったものはないが、仕方ないところ。
IF帯域を狭めたければ、8.83MHz帯のフィルタを切り替えて狭めることになる。詳細は受信機の構成研究参照。
NOTCH - AFノッチフィルターとオーディオピークフィルター †
- NOTCHはAFタイプであり、SSB/FSKで動作する。OPアンプx2回路で構成されるツインT型*2。
- 興味深いのは、ツインT型ノッチの1段目のOPアンプがピーク周波数可変BPFとなることを利用し、NOTCHツマミがCWモードでのみ「APF(オーディオピークフィルタ―)」として動作することだ。取説を読む限り、CWフィルタが入っていない状態でもCW受信における混信を改善するためのものらしい。
APFの実用性 †
本格的なAPFではない(OPアンプ1素子のみの簡易型)ため、後のFT-1000やTS-950に内蔵されていた様な効きのいいものではない。
とはいえ、CW受信用にAPFが内蔵されている受信機はあまりないのではないだろうか*3
効果のほどはというと、
- SSBフィルターだけでCWを受信した場合はかなり効果がある。
- CWフィルター入りであればAPFの効果は小さくなるもの、CW受信時に入れておいた方がいい印象だ。R-5000は通常のHF機に比べるとAF増幅で低域・高域ともにが出過ぎるので、11時〜2時方向にしておけば低域・高域が落ちてくれてCW受信が静かになる。
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