オプション


IFフィルタ―

ケンウッド純正IFフィルター(AM, SSB, CW)

2nd IFである8.83MHz帯のフィルターを追加することによって、音質改善や狭帯域化が図れる。

  • AM用フィルターとしては、安価で特性が甘いMCFがデフォルトで内蔵されているが、YK-88A-1*1と抜き挿しで交換することができる。
  • SSB用フィルターYK-88Sは標準搭載。
  • SSBナロー用にYK-88SN(1.8kHz/-6dB)をハンダ付けで搭載可能。
  • CW用に、YK-88C(500Hz/-6dB)ないしはYK-88CN(270Hz/-6dB)をハンダ付けで搭載可能。

サードパーティのIFフィルター

Inrad社製のフィルタ―*2も入手可能。

とはいえ、わざわざ買って使うのは酔狂だろう。

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家主が入手したR-5000は、実は入手時点でフィルタ―フル実装*3だったため買い求める必要はなかったのだが、「AMフィルターがないとAMが聴けたものじゃない!」という話もあるので、万が一今になってR-5000に惚れ込んだら、Inradフィルターを買う価値がある、かもしれない。

ちなみにAM用は#100。「6000 Hz 8830 kHz AM 8-pole crystal filter 」。 $133.25(2018.3現在)。 8素子なので、(4素子ラダーとのうわさの)純正クリスタルフィルターよりもスカート特性はいいかもしれない。

おまけ:トリオ純正?IFフィルター

TRIO YG-88Aという8.830MHz AM用フィルターをR-5000に換装していた人がいたそうだ。

ただでさえケンウッドのAMフィルターはレアなのに、YG-88Aはケンウッドがトリオだった時代、R-820という古の通信型受信機専用で出ていたAMフィルターであるらしく、現代では滅多にお目にかかれないフィルターと思われる。*4

「YG-88**」はハーフラティスタイプで6素子からなるクリスタルフィルターだとか。 http://musen8.musen8.com/?eid=1294660 にYG-88Cのシールドを外した写真があります。TNX。

音は絶品とのうわさ。家主はもちろん試していない。幸運にも「フィルターの下駄基板」と「YG-88A」両方をお持ちの方には、是非試していただきたいところ。

おまけ2: Serial connection(フィルター重ね合わせ)を応用してチューニングする。

IFフィルターのserial connection構成については受信機の構成研究をご参照ください。

メーカー指定の実装方法に従うとフィルターのセレクションは上記の通りだが、

  • CW重視コンフィグレーション - SSBナローの実装位置にYK-88C、CWのポジションにYK-88CNを挿す
  • SSB重視コンフィギュレーション - SSBナローの実装位置にも敢えてYK-88Sを挿す(YK-88Sx2段=帯域を狭めずに帯域外のキレをよくするの狙い)

なんてことももちろんできる。*5

上掲のコンフィギュレーションの場合、フィルター切替により受信感度が多少上下する可能性がある*6が、家主が実験してみる限り、実用上はほとんど差異がわからななかった。


VHFコンバーターVC-20

VHF(108-155MHz)を受信可能とするコンバーターユニットが発売されていた。家主は持っていない。

サービスマニュアルを参照する限り、「VHFからBPFを経てルーフィングフィルタ―のIF(58.1125MHz)に変換するためのRF部」と「PLL部」の2枚の基板からなるものだったらしい。

その他のオプション

上記IFフィルタ他、オプションの多くがTS-440シリーズと共通。 スピーカーSP-430や、音声合成ユニットVS-1も同じだ。


*1 TS-930S世代以降向けの「下駄を履いた」タイプのフィルター
*2 https://www.inrad.net/home.php?cat=40
*3 幸運にも、入手困難なYK-88A-1も内蔵されていた!
*4 現存していても普通はR-820に挿さっているだろうから、箱入り新品はまずないはず。
*5 実は後者こそ、家主オススメのセッティングである。もしYK-88SNのスロットが空いていて、お手元にリグから取り外したようなYK-88Sがある方は、ぜひお試しをm(_ _)m
*6 フィルタースルー時に代わりに通過するT型ATTの減衰量が、フィルター通過時の挿入減衰量に合わせて丁寧に選ばれているため。