人物紹介 / 司馬懿


司馬懿

三国時代において、最終的に統一王朝となった晋王朝の礎を築いた人物。
言わば、三国時代において最後に笑った男と言えよう。

その経緯から野心家としてキャラ付けされる事も多いが、
曹丕には友と呼ばれ曹叡の補佐を託されるほど信頼されており、後述の公孫淵討伐は曹叡時代に行ったことである。
権力の座に就く経緯も、そもそもの発端は曹叡没後に大将軍・曹爽から政争をふっかけられたことだったりする。
このとき司馬懿は、国政を牛耳らんとする曹爽によって名誉職に追いやられるが、自分は年寄りだからとあっさり受け入れて曹爽一派の油断を誘いながら好機を待ち、曹爽が出かけた隙を見計らってクーデターを起こして都を占拠、曹爽一派の処断に成功している。
一説には耄碌・重病のふりまでしたと言われており、自分より遥かに年下の曹爽にさんざんナメられても、時が来るまではプライドを忘れて耐え忍ぶという恐ろしいまでの辛抱強さを見せている。
またいざクーデターという段階でも司馬師などごく少数以外極秘を徹底しており、なんと司馬昭ですら前夜になって初めて計画を明かされたという。
尚、演義では晩年の曹操が「三頭の馬が一つの飼い葉桶で餌を食らう」という夢を見ており、
これが「司家三代(司馬懿、師、昭)が、曹(槽)家を喰らい尽くす」つまり魏から晋へ時代が移る伏線にされている。

諸葛亮の好敵手として知られているが、実は諸葛亮と司馬懿が直接対陣したのは第四次北伐(231年)と第五次北伐(234年)の二回しかない。(第三次北伐までは曹真が阻んでいたが、病死したため後任を任されたのが司馬懿)
一方で演義や演義に準じる創作では、曹真に代わり対蜀の司令官として北伐の初期から対陣。
魏で唯一比肩する相手として奇襲、舌戦、陣比べなどの名勝負を繰り広げる。
特に「守っていれば絶対優位の戦況で、諸葛亮から女物の衣服を贈られ臆病者と揶揄されるが相手にしない」
「わざと城を開け放つ『空城の計』にかかり、諸葛亮のことだから一発逆転の奇策を仕掛けているかもしれないと考え後退してしまう」
などの印象的な場面を設けられ、その疑り深く慎重なキャラ付けを強調されている。

諸葛亮が五丈原で没したという報告を受けると、当然のごとく退却する蜀軍を追撃する。
しかし、蜀軍が反攻に出たため司馬懿は諸葛亮がまだ生きているものと思い追撃をやめ退却したという。
(一説には諸葛亮に似せて作られた木像を本人と誤認したとも)
これが故事成語「死せる孔明、生ける仲達を走らす」の由来であるという。
日本では文官イメージの強い人物だが、正史では魏の軍人としても大いに名を成しており、曹丕の代には兵権を与えられ曹叡の代には曹真・曹休に次ぐ武官のナンバー3にまで昇っている。
もちろん地位だけでなく実戦での軍才・実績にも目を見張るものがあり、内通の動きを見せた孟達を迅速に討伐して諸葛亮を驚愕させている他、他の群臣が猛反対する中で公孫淵を寡兵で急襲する案を献策し、見事成功させている。

義勇ロードの晋伝でついに主人公の座を射止め、自分の才能を隠すために苦悩する姿や、家族との関係にスポットが当たった。

「アレ国志」で著名な末弘氏の「しばちゅうさん」では、三国志漫画では珍しく妻・張春華と共に主役に抜擢。
曹操の勧誘を幾度も断っていた事からニートとして描かれ、戦いをあまり好まない性格や張春華・曹丕などに振り回されるという司馬懿らしからぬ司馬懿の姿が見られる。
ただし、「アレ国志」では化物の様な姿や奇人として描かれている。

アクションゲーム「三國無双」では古参のキャラクターであり、「フハハハハハ!」「凡愚め!」で有名な笑い袋。
シリーズ第6作で息子たちが参戦すると、魏王朝の簒奪者として、父親としての新たな一面が開拓された。

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