《ピカレスク・ロマン》


《ピカレスク・ロマン》

カードデータ


カード名ピカレスク・ロマン☆禁呪2
効果:
あなたは以下の3つの能力から2つ選ぶ。『あなたはカードを2枚引く。』『あなたは自分の手札にあるユニットを1枚まで選び、ユニットのない自軍エリアのスクエアにフリーズ状態で置く。』『あなたは自分の手札にあるベースを1枚まで選び、ベースのない自分のベーススペースのスクエアにリリース状態で置く。』
属性-
種別ストラテジータイミングクイック
使用コスト青2無4


ゲーム外カードデータ

収録セットNo.レアリティフレーバーテキストIllustration
IV-3IV-3 063/105Common?成すべきことを成し遂げ、その男は、何も言わずに姿を消した。中北 晃二?


解説

 IV-3 王を超える力にて登場した、重量?ストラテジー?
 3つの強力な効果を有し、その中の2つを選択して効果を発揮する禁呪2。

 単体では重い方に入り、軽減も不可能だがそれでも自身の持つ能力は汎用性・対応力共に高い。
 3つの中から2つを選択して効果を発揮するという特殊な性質だが、これによりある程度状況を選ばずに使っていける強みがある。

 一つ目の効果は《益々繁盛》と同じく2ドロー?を生む。
 2ドローするだけなら《益々繁盛》《再改造手術》を使った方がお得だが、後半の効果のお陰でこの効果の影が薄くなる事はあまりない。後半の効果を追加で選択しても手札が減らない点も強く、このカードの有用性をグッと上げている要素でもあるだろう。

 二つ目はユニットコスト踏み倒し。
 手札のユニットを自軍スクエアフリーズ?して配置できる。
 単純にバトルスペース内にユニットが増加できる点も去ることながら、ユニットに対してコスト制限が一切存在しないという部分が何より魅力。
 このカードのコストが6であるため、使用コスト6以上のユニットを展開できればお得になり、一つ目のドロー効果を使用していれば手札の損失も気にならずに使える。
 《断裂の魔氷クレバス》《蒼王星キングトライデント》といったフィニッシャークラスとなり得るユニットを出せればそれだけでもう元は取れているだろう。
 よく見ると色制限も存在しないので、《アニヒレイト・ドラゴン》《機械竜コンブリオ》を展開しても問題ない。これにより多色型に採用しても腐りにくい特性も兼ね備えているとも言えるだろう。
 また手札に出したいユニットが無ければこの効果を選択しなければ良いだけなので、出せずに困るという状況でもこのカードが直接腐る恐れはあまり無いとも言える。

 三つ目はベース?コスト踏み倒し。
 手札にあるどんなベース?でもコストを支払わず配置できる。
 ベース?そのもののコストを完全に踏み倒せるが、《海底都市中央銀行》などの軽いベース?を配置してもあまり美味しくない。
 しかし採用するデッキパターン次第では二つ目のユニットコスト踏み倒しよりも高いポテンシャルを発揮できる。
 重いベース?でデッキの核になるといえば《水底の歌劇場》《グランドロイヤル・オペラハウス》というのが代表格。特に手札に来ると処理に困る《グランドロイヤル・オペラハウス》を簡単に配置してしまえるのはかなりの利点。
 よく見るとこちらにも色制限が無いので《スクラップ・ファクトリー》《悠久の回廊》といったベース?を多用する場合でも有力に働いてくれるだろう。

 広い対応力を持ち、あらゆる展開を促進できる強力な効果を有した反面このカード自身のコストは重い。
 いくらドローできるとはいえ軽減無しで6コストストラテジー?は簡単には使用できず、手札が減りにくい特性を持ってはいても使うタイミングを見誤れば逆に自分の首を絞めかねない。ドローするだけなら明らかに別のカードを使った方が手っ取り早いからだ。
 加えて禁呪枠に様々なカードが群雄割拠しているい色の中で、他の禁呪を差し置いてでも採用する必要があるかはしっかり見極めよう。いくら強いとはいっても存分に効果を使えなければ禁呪である意味が無いといえる。

 複数の中から効果を選択するという癖はあるものの、それ自体は強力な部類に入るので 禁呪に負けないくらいに活躍させていこう。

  • いくつかの効果を持っているため解決順でトラブルが起こらないようにしよう。
    どの効果を選択するかはこのカードのプレイ時に選択される。後で困らないようにあらかじめ使う効果は決めておこう。
    また、効果の解決順はカードに書かれている順番から解決する事になるので勝手に入れ替えないように。逆に言えば1つ目の効果で引いたユニットを2つ目の効果で出してもよい。
    このカードの効果解決の際には、複数効果を選択していてもまとめて一つの効果としてスタック?に乗るため、効果解決終了まで割り込むタイミングが存在しない。妨害したり対処する際はこのカードのプレイスタック?して何らかの行動を起こす必要があるので注意しよう。
  • 「ピカレスク・ロマン」というのは小説の一形態で、「悪漢小説」とも訳される。
    16世紀頃にスペインで起こった小説で、俗に言う「騎士道小説」のような理想的・牧歌的なものとは異なり、社会における貧富の格差や経済の荒廃を貧困階級や出自の低い主人公が現実をユーモアを絡めて批判・皮肉るような形式として普及した。
    「ピカレスク」という言葉の直接の語源は、ピカレスク小説の代表でもある「ピカロ:グスマン・デ・アルファラーチェの生涯」のピカロから取ったもの。
    主に「悪者・悪役」として訳される事が多いが、単なる悪役ではなく嫌われるのに何かしら理由を含んでいるという意味でもある。
    ちなみに日本でもこの形式の小説は多数存在するが、上記とは多少異なり社会背景とは別にハードボイルドやニヒリズム風味が濃くなっていたり、主人公の悪漢が巨悪に立ち向かうというイメージを含む事もあるなど「和製ピカレスク」というスタイルに変化している作品も多い。「ルパン三世」もこれに類しているとされる。

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