【質問】 ラバウル空襲当時,何で航空機で哨戒しなかったの?


 【質問】
 ラバウル空襲当時は漁船改造哨戒船が3〜4隻と,ロ号潜水艦が2隻ほど哨戒に当たっていたが,米艦隊は,海上の天候を伝える無線情報を分析して,日本側哨戒艦艇の位置をつかんでいて,その間を難なくすり抜けたそうですが,何で航空機で哨戒しなかったの?
 そっちの方が漁船より広い範囲を索敵出来るだろうし,二式大艇とかなら,相当遠くまで行けたと思うんですけど?

 【回答】
 船はその海域に留まることができますが,航空機は通過するだけです.
 この違いは大きく,ある海域を航空機で哨戒しようとするならば,何機もの航空機を同じルートに飛ばす必要があります.
 当然それには多数の航空機と熟練搭乗員(短期洋上哨戒だからね),莫大な量の燃料,十分な支援能力が必要となります.
 その上,仮にそれを実行しても,その海域を常時監視できるわけでもないです.

 では,機動部隊決戦などで行われる航空偵察はというと,この場合,事前の活動で敵艦隊が存在するかどうかは,ある程度掴めているので,かなり違います.

 つまり,おそらく存在すると思われる敵を見つけるために,短期的に集中して飛ばすのと,いつ,どこから,来るかどうかもわからない敵を見張るために飛ばすのでは,効率がまるで違います.
 対潜哨戒の場合も,潜水艦の出没しそうな(これは予測できるし,突然やってくる敵艦隊と違い,常時そこに存在する可能性が高い.)場所を集中して行うから効果があるのです.

 問題は,「敵機動部隊が接近中」ということに気づかなかった情報部,あるいは,気づいてもその情報をいかせなかった司令部の方にあるのです.

 なにせ,司令官は釣りに行っていたそうですから (´ー`)y-~~~

軍事板,2002/09/21

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