腎・高血圧 / 卒試 / 小児


腎・高血圧

<小児> 【2】小児ネフローゼで正しいものを選べ。 A.9割が原発性腎疾患で、そのうち約50%が微小変化群である。 B.好発年齢は3〜6歳の男児である。 C.電顕で上皮細胞下にhampを認める。 D.重大な合併症である血栓症は腎動脈に多い。 E.9割以上はステロイドに反応し、ほとんど再発しない。 (解答)B(11/17, E48) A・・微小変化型は85%をしめる。成人では二次性ネフローゼが多い B・・微小変化型は男:女=2:1である C・・hampは急性糸球体腎炎で見られる所見。急性糸球体腎炎の一部はネフローゼを呈するとあるが、微小変化型には見られるのは上皮細胞足突起の融合 D・・腎静脈に多い E・・90%以上がステロイド反応性だが、40% ぐらいが頻回再発する 【3】小児の慢性腎不全について正しいものを選べ。(2004年過去問と同じ) A、原因として原発性糸球体腎炎が最も多い。 B、維持透析には腹膜透析が用いられる。 C、合併症として腹膜炎があるが、近年増加傾向である。 D、慢性腎不全は成長ホルモンの低下による成長障害がある。 E、成人に比べ腎移植の割合が低い。 (解答)B(E35,Sp95,11/17) A・・嚢胞/遺伝性/先天性腎尿路疾患が44.4%、原発性糸球体腎炎は31.4% B・・約半数が腹膜透析 C・・近年減少 D・・成長障害はあるがGH分泌は正常〜上昇 E・・小児では約1/4の患者に適応があり、成人より多い? 【5】8歳女児。1週間前より腹痛がみられ、タール便が出現したため、近医受診。受診時、両下腿と臀部に点上出血認めたため、入院とし治療を開始した。ステロイド療法を行った後、腹痛は軽快したが、2週間後の検尿で尿潜血2プラスであった。今まで検尿異常指摘されたことはない。次のうちこの患者に期待される所見の組み合わせとして正しいものを選びなさい。 1.関節痛や間節腫脹がみられることがある。 2.糸球体組織ではIgAがメサンギウム領域に沈着した像がみられる。 3.血小板低下がみられる。 4.第13因子活性の上昇がみられる。 5.全身性の血管炎がみられ、白血球破壊性血管炎を特徴とする。 a.123 b.125 c.145 d.234 e.345 (解答)b(11/17) 腹部症状(腹痛と下血)+皮膚症状より紫斑病性腎炎が最も疑われる 3・・血小板、出血時間、凝固時間は正常 4・・第13因子は活性低下

小児科 1.腎機能の発達について正しいものを1つ選ぶ A)糸球体は出生後も新生する B)GFRは2歳までに成人レベルに達する C)新生児の尿希釈力は成人よりも低い D)尿濃縮力は生後1ヶ月で最大となる E)新生児の蛋白尿は正常である A)× 出生後にネフロンは増えない B)○ C)× 新生児の尿希釈力は成人と同等 D)× 尿濃縮力は生後3ヶ月で成人レベルになる。おそらく、1ヶ月で極値ということはないだろう E)×? 思春期には起立性蛋白尿があるが… 2.紫斑病性腎炎について正しいものを選べ。 A血清IgAが著明に上昇する。 B急速進行性腎炎の経過はとらない。 C腎組織蛍光抗体検査所見でIgA腎症との鑑別ができる。 Dネフローゼ症候群を呈するものは予後が良い。 E予後は病理組織学的所見との相関が高い。 <解答>A or E? 3.小児の慢性腎不全について正しいものを選べ。 A原因として、原発性糸球体腎炎がもっとも多い B維持透析には腹膜透析が用いられる C合併症として腹膜炎があるが、近年急増している D慢性腎不全は、成長ホルモン低下による成長障害がある E成人に比べ、腎移植の割合が低い 答B 4.下記の文章より正しいものを選べ。 A. Lowe症候群(眼脳腎症候群)では、眼症候群、神経症状と共に、近位尿細管性アシドーシスを呈する B. 先天性腎性尿崩症.型では集合尿細管の管腔側の水チャネル(aquaporin2:AQP2)の異常が指摘されており、バゾプレッシンを投与しても尿中cAMPは上昇しない。 C. Bartter症候群は高カリウム血症、代謝性アシドーシスを特徴とする。 D. Gitleman症候群はBartter症候群類似の病態を呈し、乳幼児発症であることが多い。 E. 遠位尿細管アシドーシスはHCO3の再吸収障害による。 <解答>A <解説>B× I型は上昇しないがII型は上昇する。 C× 低K血症、代謝性アルカローシス D× 学童〜成人期に発症 E× 遠位尿細管アシドーシス→水素イオン排泄障害、近位尿細管アシドーシス→重炭酸イオン再吸収障害

<小児科>問1・・・穴埋め。語群から選ぶ。7問。 問2 いくつかある文章の中から正しいものを3つ選ぶ。 1問目:2001年卒試問1〜問8と同じ。ただ女の子の身長が100cmになって、選択肢に55というのが増えていた。 胎生期の腎臓は羊水を産生して胎児を保護するだけでなく(1)の成熟に重要であり、両腎の異形成や腎嚢胞、尿路の閉塞などによる羊水過小は(2)の原因となる。新生児の(3)は新生児でも成人レベルだが、(4)は成人の約1/2(400-500 mOsm/kg)で、生後3ヶ月で成人レベル(1100 mOsm/kg)となる。糸球体濾過量(GFR)は、出世時成人の1/5で、2ヶ月で1/2、(5)歳で成人レベルになる。小児期の血清クレアチニン値は筋組織量の増加に比例して、乳児期以降年齢とともに上昇する。身長と血清クレアチニン値よりGFRを推定する方法を用いると、5歳、体重15kg、身長100cm、血性クレアチニン1.0mg/dlの男児のGFRは約(6)ml/min/1.73m2と推定される。 選択肢は2000年度卒試とほぼ同一。(F)が55になったくらいかな? F)Henoch-Schonlein紫斑病は皮膚症状、関節症状や腹部症状を3主徴とする全身性の血管炎で、XIII因子の活動性が低下している症例も認められる。→○ G)溶血性尿毒症症候群の3主徴は細菌性腸炎、血小板減少、腎機能障害である。 →× 細菌性腸炎→溶血性貧血