消化管
２００５年度概説試験（復元） 平成１７年１２月１６日実施 試験時間90分。問題用紙は20ページの冊子。解答用紙はマークシート。ともに番号と名前が書かれた封筒に入っており、一緒に提出せねばならない。７割は過去問から、といった感じ。今年の卒試と同じ問題も多かった。席は自由。試験官は５、６人。 【1】糞便検査について正しいものはどれか。 ａ．溶血性貧血では灰白色の便となる。 ｂ．脂肪滴はズダンIII染色でオレンジ色に染まる。 ｃ．寄生虫卵の検出には直接塗抹法より集卵法が鋭敏である。 ｄ．肉食では便のｐＨは酸性となる。 ｅ．糖質食では便のｐＨはアルカリ性となる。 1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de (答)３ (解説)a.× 溶血性黄疸→濃褐色便、閉塞性黄疸→灰白色便(無胆汁便) b.○ c.○ d,e:× 便のｐＨは、肉食でアルカリ性、糖質食で酸性 【2】正しいものを選べ。 a.水分は大部分は小腸で吸収される。 b.便中の水分は通常100-200mlである。 c.消化管内の空気は通常500ml程度である。 d.消化管内の空気の大部分は排ガスされる。 e.健常人では腹水は認められない 1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de (答)１ H15年10月6日の講義中に配られた「消化管病学総論」というプリントに載ってます…。 (解説)a.○ 空腸3〜5.,回腸2〜4.,結腸1〜2.再吸収 b.○(レジュメp9) c.× 500ml→100ml d.× 90%は血液へ移行。 【3】正しいものを選べ。 ａ．大網は腹膜播種の好発部位である。 ｂ．正常の腹膜はＣＴが指摘が容易である。 ｃ．膵癌の腹膜播種はまれである。 ｄ．横行結腸間膜は胃の大弯から下方にのびる間膜である。 ｅ．横行結腸間膜と小腸間膜には連続性はない。 1.a 2.b 3.c 4.d 5.e （答）1 a.○ (レジュメp15〜16) b.× 正常のCTでは腹膜描出(−) (レジュメp14) c.× d,e × 横行結腸間膜は膵前面より起こり右側では小腸間膜、左側では脾腎間膜と連続。(レジュメp16) 【5】食道の運動について正しいものは？ A 上部食道括約筋は嚥下時に弛緩する。 B 一次性蠕動波は食物が下部食道筋を弛緩させることで起こる。 C 二次性蠕動波は嚥下反射に続いて起こる。 D 下部食道括約筋が（このあとわからん） E ガストリンは下部食道括約筋を収縮させる。 １AB ２AE ３BC ４CD ５DE （答）２ (レジュメp2参照) (解説)A.○ E.○ BとCは一次性と二次性を入れ替えれば正解。 【6】胃酸分泌について正しいのはどれか。 a. 胃粘液は副細胞、表皮上皮細胞より分泌される。 b. 胃酸は胃底腺の壁細胞より分泌される。 c. 壁細胞は胃腺の底部に存在する。 d. 内因子は主細胞から分泌される。 e. 胃液分泌量は1日1-2リットルである。 1(abc) 2(abe) 3(ade) 4(bcd) 5(cde) （答）２ (レジュメp2参照) a.○ b.○ c.× 壁細胞は胃腺の中間部分に存在。底部に存在するのは主細胞。 d.× 主細胞→壁細胞 e.○
A. 消化管・腹膜
A - 40
A - 40
【7】胃酸分泌が促進するものはどれか。 ａ．ガストリン ｂ．ソマトスタチン ｃ．セクレチン ｄ．ヒスタミン ｅ．アセチルコリン １）ａｂｃ ２）ａｂｅ ３）ａｄｅ ４）ｂｃｄ ５）ｃｄｅ （答）３ （レジュメp2参照） (解説)b,cは分泌抑制 【8】A 上部消化管出血による吐血は黒褐色である。 B 喀血は高PHである。 C 十二指腸潰瘍でテネスムスが起こる。 D 脳腫瘍による嘔吐には腹痛を伴う。 A○ B○ C× D× 腹痛→頭痛 (二内科の飯田先生配布の講義プリント参照) 【9】現在の分子標的治療が直面している問題点はどれか。 ａ．着目分子の生理機能の全貌が明らかでないため、思いもよらない副作用が生じるときがある。 ｂ．スクリーニングによって得られる薬剤が多く、着目分子だけに作用するのは困難である。 ｃ．検査方法が決定していないので、正しい治療方法を検索するのが困難である。 ｄ．着目分子の分子異常が判明していないので、後ろ向きな検証が実施されていない。 1 acd 2 ab 3bc 4 d 5 全て (答)わかりませんが、どれも×とはいえないので、５なんじゃないでしょうか…？ 【10】癌と遺伝子について、正しいものを選べ。 ａ．食道癌はp53遺伝子異常が癌化や癌の進展の原因と考えられている。 ｂ．Ｎ-mycの増幅は硬化性胆管炎をよく伴う。 ｃ．家族性大腸腺癌はＡＰＣ遺伝子異常により起こる。 ｄ．ヒトの遺伝子は約３万である。 1.a,c,d 2.a,b 3.b,c 4.dのみ 5.a-dすべて （←たぶん） (答)１ a.○ (内科学p938) b.× N-mycの増幅は神経芽細胞腫に関与。 c.○ d.○ 【11】遺伝子に関する記述について正しいものはどれか。 a.RNAの塩基配列に基づいてアミノ酸を繋げる事を転写という。 b.DNAは1本のポリヌクレオチド鎖である。 c.DNAの遺伝子情報に基づきmRNAを作る事を翻訳という。 d.DNAには発現を調節する部分がある。 1.a,c,d 2.a,b 3.b,c 4.dのみ 5.a-dすべて （答）４ (解説)a.× 転写→翻訳 b.× 1本→2本 c.× 翻訳→転写 d.○ 【12】上部消化管造影X線検査について正しいのはどれか？ a.消化管の蠕動運動を抑制するため、抗コリン薬を投与する。 b.胃液や残渣の貯留があると、粘膜へのバリウムの付着が不良となる。 c.充満法は、胃角を含む胃の辺縁の評価に有用である。 d.二重造影法は、粘膜の微細構造の評価に適している。 1.a,c,d 2.a,b 3.b,c 4.dのみ 5.a-dすべて （答）５ 【13】注腸造影検査について正しいもの。 a.大腸内の便や残渣を少なくするため下剤を用いた前処置が必要。 b.腸の蠕動運動を抑えるため抗コリン薬を用いる。 c.胃透視よりも低濃度のバリウムを用いる。 d.バリウムと空気を経肛門的に注入する。 1 acd 2 ab 3bc 4 d 5 全て
A. 消化管・腹膜
A - 41
A - 41 （答）５ （レジュメp11〜12参照） (解説)c.○ 胃透視：バリウム120-200W/V%, 注腸造影：バリウム60-80W/V% 【14】小腸造影Ｘ線検査について正しいものはどれか。 ａ．小腸の機能検査あるいは簡易的な小腸検査として経口小腸造影法を用いる。 ｂ．小腸の精密検査では、チューブを胃に挿入するゾンデ法を用いる。 ｃ．小腸疾患の頻度は低いため、小腸造影の検査件数は胃透視よりも少ない。 ｄ．小腸造影ゾンデ法では、胃透視よりも低濃度のバリウムを使用する。 1.acd 2.ab 3.bc 4.d 5.全て （答）５ (解説)d.○ 胃透視：バリウム120-200W/V%, 小腸造影ゾンデ法：バリウム50-70W/V% 【15】次のうち正しい組み合わせはどれか。 a．クローン病と潰瘍性大腸炎はCTで容易に鑑別できる。 b．虫垂炎の診断にCTは有用である。 ｃ．炎症性腸疾患と大腸癌はCTで鑑別できる。 d．消化管癌の深達度診断にはMRIが極めて有用である。 1)a,c,d 2)a,b 3)b,c 4)d 5)全て (答)３ 2004年卒試で既出 (解説)a.× これらは内視鏡および注腸造影により診断する。 d.× 消化管癌の深達度には超音波内視鏡が有効。 【16】次の組み合わせで関連痛でないものを選べ。 a.胆嚢炎：右肩甲痛 b.膵炎：左肩甲痛 c.心筋梗塞：心窩部痛 d.急性虫垂炎：右下腹部痛 e.過敏性腸症候群：左下腹部痛 1 a,b 2 a,e 3 b,c 4 c,d 5 d,e (答)５ 2004年度卒試と同じ問題。 (解説)d.× 心窩部痛→右下腹部に限局 【17】正しいのはどれか。 a.痙攣性便秘では直腸に糞便の停滞を伴う。 b.単純性便秘では交替性の下痢を伴う。 c.単純性便秘の便は兎糞状となる。 d.痙攣性便秘では排便後の残便感を伴う。 e.単純性便秘では便意が少ない。 1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de (答)５ (H15年10月6日配布の「消化管病学総論」プリント参照) ※単純性便秘は、year noteやステップでは弛緩性便秘となっています。 【18】モルヒネに対する記述のうち正しいものはどれか。 a.モルヒネは依存症患者を作りやすい。 b.モルヒネの長期使用は困難である。 c.モルヒネの使用は生命予後を悪化させる。 d.モルヒネには便秘や眠気などの副作用がある。 1.a.c.dのみ 2.a.bのみ 3.b.cのみ 4d.のみ 5.a〜dのすべて (答)４ (レジュメp117) a〜cはモルヒネに対するよくある誤解だそう。 【19】通常癌性疼痛に使用しない薬はどれか。 a. 塩酸モルヒネ b. ナプロキセン（ナイキサン） c. アセトアミノフェン d. リン酸コデイン e. 臭化スコポラミン（ブスコパン） (答)e （過去問頻出）eは鎮痙薬。
A. 消化管・腹膜
A - 42
A - 42
【20】緊急手術を必要とするものはどれか。 ａ. 急性膵炎 ｂ. 虚血性大腸炎 ｃ. 卵巣のう腫捻転 ｄ. 絞扼性イレウス ｅ. 大腸憩室炎 1ab 2ae 3bc 4cd 5de (答)４ 【21】タール便の原因になるのはどれか。 a.食道静脈瘤出血 b.マロリーワイス症候群 c.十二指腸潰瘍出血 d.大腸憩室 e.虚血性大腸炎 1,abc 2,bcd 3,cde 4,abe 5,ade （答）１ タール便は上部消化管出血で見られる。 【24】化学療法適応の必要条件として正しい組み合わせを選べ。 a.全身状態が良好である。 b.十分なインフォームドコンセントが得られている。 c.臓器機能が保たれている。 d.遠隔転移がある。 1a.b 2a.c.d 3b.c.d 4d 5a〜d (答)a,b,c 2004年度卒試で既出。 【25】正しいものを選べ。 ａ．唾石は顎下腺に好発する。 ｂ．味蕾は舌と口唇にのみ存在する。 ｃ．舌の前３分の２の味覚は顔面神経の枝である鼓索神経により支配されている。 ｄ．味覚は不安・睡眠不足・うつ傾向にも影響をうける。 1.a.c.dのみ 2.a.bのみ 3.b.cのみ 4d.のみ 5.a〜dのすべて (答)１ （Ｈ１７卒試１４に類似） レジュメp35〜36参照 b.× 舌をはじめ口腔粘膜、咽頭、喉頭にも分布。(レジュメp36) 【26】正しいものを選べ。 a）嚥下の第二相は不随意運動である。 b）Plummer-Vinson症侯群では舌炎、鉄欠乏性貧血、嚥下困難がみられる。 c）舌の白板症は前癌病変である。 d）伝染性単核球症は肝機能障害に注意する。 1.a,c,d 2.a,b 3.b,c 4.dのみ 5.すべて正しい (答)５ a.○？ レジュメp40によると、半不随意的な運動。 b.○ (year note:G-20参照) c.○ d.○ (year note:H-65参照) 【27】唾液腺腫瘍について正しいものを選べ。 ａ．多形腺腫は代表的な悪性腫瘍である。 ｂ．耳下腺腫瘍は７０％が良性である。 ｃ．がま腫は舌下腺に多い。 ｄ．流行性耳下腺炎は細菌感染によっておこる。 1.a.c.dのみ 2.a.bのみ 3.b.cのみ 4d.のみ 5.a〜dのすべて （答）３ (解説)a.× 悪性腫瘍→良性腫瘍 d.× 細菌感染→ウイルス感染(mumps virus) 【28】下咽頭癌について正しいものを選べ。 ａ．咽頭後壁に多い。 ｂ．輪状軟骨後部癌は女性に多い。 ｃ．食道癌や胃癌などの重複癌が合併しやすい。 ｄ．早くから嚥下痛がある。 選択肢は忘れました。 (答)b,c,(dも?) (解説)a.× 梨状陥凹部、輪状軟骨後部、咽頭後壁の順に多い。 b,c.○ (year note:N-8) d.○?
A. 消化管・腹膜
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A - 43 【29】食道病変で正しいものを選べ。 ａ．食道アカラシアは、食道造影検査で食道下端の平滑な狭小化を認める。 ｂ．逆流性食道炎の治療で、プロトンポンプインヒビターを使用する。 ｃ．食道アカラシアの治療で、内視鏡的噴門拡張術を行う。 ｄ．発赤所見を伴った食道静脈瘤は、内視鏡的硬化療法の適用ではない。 ｅ．Zenker憩室は、中部食道に発生する牽引性の憩室である。 1,abc 2,bcd 3,cde 4,abe 5,ade (答)１ (解説)d.× 発赤所見のみられるものに適応。 e.× 咽頭食道移行部に発生する圧出性憩室。 【30】胃食道逆流症にて、上部消化管内視鏡検査で食道胃接合部口側に全周性粘膜障害を認めた。Los Angels分類ではどのグレードか。 ａ．Grade Ａ ｂ．Grade Ｂ ｃ．Grade Ｃ ｄ．Grade Ｄ ｅ．Grade Ｍ(NかMCの間違い？) １）ａ ２）ｂ ３）ｃ ４）ｄ ５）ｅ (答)d GradeＮ→内視鏡的に正常 GradeＭＣ(minimal change) →明らかな病変を認めないが色調変化を示す。 GradeＡ→孤立性病変、長径5mm以下 GradeＢ→孤立性病変、長径5mm以上 GradeＣ→癒合性病変、全周の75%以下 GradeＤ→癒合性病変、全周の75%以上 【31】食道良性疾患について誤っているものを１つ選べ。 ａ．食道裂孔ヘルニアは逆流性食道炎を合併しやすい。 ｂ．バレット食道は胸部上部食道に好発する。 ｃ．アカラシアはＬＥＳの弛緩不全が主な原因となる。 ｄ．アカラシアの治療後は、食事の通過障害、胃酸逆流に注意が必要である。 ｅ．Heller-Dor法はアカラシアの代表的術式の一つである。 １）ａ ２）ｂ ３）ｃ ４）ｄ ５）ｅ （答）２ (解説)b.× バレット上皮は、食道粘膜上皮がびらん、潰瘍を繰り返した結果円柱上皮に置き換わった状態をいい、胃側から連続している(year note:A-24より)。一方、食道は頸部食道(食道入口部〜胸骨上縁)、胸部食道(〜食道裂孔)、腹部食道(〜胃の入口部)に分けられる。よって、好発部位は「胸部上部食道→腹部食道」(だと思います)。 【32】食道腫瘍について正しいものを一つ選べ。 ａ．食道良性非上皮性腫瘍で最も多いのは脂肪腫である。 ｂ．食道平滑筋腫は上部より下部に起こりやすい。 ｃ．日本人は欧米人に比べて腺癌の発症率が高い。 ｄ．食道癌が多発する頻度は５％以下である。 ｅ．Barrett食道癌は扁平上皮癌になりやすい。 １）ａ ２）ｂ ３）ｃ ４）ｄ ５）ｅ (答)２ （year note:A-13参照） a.× 脂肪腫→平滑筋腫 b.○ 平滑筋腫は下部2/3の食道に多い。 c.× 日本では扁平上皮癌、欧米では腺癌の発症率が高い。 e.× 扁平上皮癌→腺癌 【33】食道良性疾患について ａ．マロリー・ワイス症候群は縦隔炎を伴う。 ｂ．マロリー・ワイス症候群は観血的手術を要する。 ｃ．特発性食道破裂の破裂部位は胸部中部食道が最も多い。 ｄ．特発性食道破裂に対する治療として外科的処置はリスクが高いため、抗生物質の投与、輸液などの保存的治療が重要である。 ｅ．特発性食道破裂に対する確定診断として、水溶性造影剤による食道透視が有用である。
A. 消化管・腹膜
A - 44
A - 44
(答)eのみが正しい。 a.× 縦隔炎を伴うのは特発性食道破裂。 c.× 食道下部1/3に多い。 b,d.× Mallory-Weiss症候群→保存的治療が第一選択。特発性食道破裂→緊急手術。 <ポイント> Mallory-Weiss症候群と特発性食道破裂(Boerhaave症候群)を対比させて覚える！ 【34】食道癌について正しいものを選べ。 a.喫煙・飲酒は食道癌のrisk factorである。 b.咽頭癌の既往は食道癌のrisk factorである。 c.食道癌の好発年齢は胃癌より高い。 d.中国の東北部では食道癌の罹患率が高い。 1acd 2ab 3bcd 4a〜d (答)４？ (解説)a.○ b.？ はっきりそう書いてある資料は見つけられませんでしたが、他臓器との重複癌を有することが多い(レジュメp71)ので○でしょうか。 c.○？ 食道癌は60代後半に多く50歳以上が90%。胃癌は50〜60才。だから○でしょうか？ d.? 罹患率の高い地域はカザフスタン、アフリカのトランスケイ、中国の河南省林県だそうです。 【35】食道癌について ａ．胸部中部食道癌の根治手術には左開胸による手術を行う。 ｂ．胸部中部食道癌では横隔神経に沿うリンパ節転移の頻度は高い。 ｃ．胸部中部食道癌では頸部リンパ節転移はまれである。 ｄ．再建は後縦隔経路のほうが胸骨前経路より縫合不全の頻度が低い。 ｅ．食道ステントは気管食道瘻に有用である。 1ab 2ae 3bc 4cd 5de (答)５ (解説)a.× 左開胸→下部食道に限局した癌。右開胸が一般的なアプローチ。 c.× 癌の占拠部位がどこであっても、まんべんなく頸部〜腹部のリンパ節に転移。(と授業で言ってた) d.○ (レジュメp74の表、参照) 【36】食道癌の治療について正しいもの１つを選べ。 a．全周性の病変に対するＥＭＲは狭窄をきたしやすい。 b．sm癌はＥＭＲの絶対適応である。 c．化学療法はシクロホスファミド、メトトレキサート中心である。 d．胃癌に比べ放射線感受性は低い。 e．術後合併症として嗄声はない。 １）ａ ２）ｂ ３）ｃ ４）ｄ ５）ｅ (答)１ (解説)b.× (レジュメp72参照) c.× 5-FU+CDDPが主流。 【37】食道癌について正しいものを選べ。 ａ．術後合併症として、横隔神経麻痺がある。 ｂ．術後２、３日目に肺水腫が起こる。 ｃ．再建臓器に結腸を用いた方が、胃より縫合不全が起こる。 ｄ．縫合不全は術後３日以内に起こる。 1.a.c.dのみ 2.a.bのみ 3.b.cのみ 4d.のみ 5.a〜dのすべて (答)３か４？ (解説)a.× 反回神経麻痺 b.○ c.？ 結腸は血流不全を起こしやすいらしい(レジュメp73より)ので○？ d:○？ 胃癌の手術では「縫合不全による侵襲熱が出るのは術後３日目くらいまで」(【60】参照)らしいですが…。 【38】大腸癌について正しいものを選べ。 a. 日本における大腸癌の罹患率は、近年増加傾向にある。 b. 重症のイレウスを伴う大腸癌の手術では、一次人工肛門を造設することが多い。（？） c. 右側結腸癌の方が左側結腸癌より頻度が高い。 d. 血中CEA値は、大腸癌の診断に有用である。 (1)acd (2)ab (3)bc (4)d (5)a〜dすべて
A. 消化管・腹膜
A - 45
A - 45 (答)１か５ (解説)a.○ c.○ d.○ b.？ 【39】消化、吸収に関して正しいものをえらべ a）終末消化は刷子縁膜にて行なわれる。 b)唾液、膵液中のα-アミラーゼにより、タンパク質はオリゴペプチドにまで分解される。 c)ペプシンにより糖質の消化が始まる。 d)ビタミンB1は内因子と結合して、回腸から吸収される。 e)胆汁酸は回腸から再吸収される 1ab 2ae 3bc 4cd 5de (答)２ (レジュメp4参照) d.× ビタミンB1→ビタミンB12 【40】内視鏡的止血法で正しい組み合わせはどれか。 ａ．ＥＶＬ――組織の膨化 ｂ．ＥＩＳ――血管の収縮 ｃ．クリッピング――機械的圧挫 ｄ．エタノール局所注入――組織の脱水固定 ｅ．レーザー治療――組織の凝固蒸散 1ab 2ae 3bc 4cd 5de (答)４じゃないかと…。 a.× EVL→機械的止血 b.× 硬化剤を用いて静脈瘤を血栓化。 C.○ 【41】上部消化管出血によるショックに対する治療として、適切なものを選べ。 a.昇圧剤投与 b.H2ブロッカーの投与 c.輸血 d.消炎鎮痛剤の投与 e.セミファーラーの体位 1:a,b,c 2:a,b,e 3:a,d,e 4:b,c,d 5:c,d,e (答)１ (解説) 講義レジュメ p.158〜159参照 a.○ ショック進行例で十分な輸液・輸血にもかかわらず心拍出量が増大しない場合は昇圧剤の投与が必要。 b.○ 減酸による胃内のpHの上昇は、止血および再出血予防の立場から必要。 c.○ ショック対策として、１：気道確保、２：輸血・輸液、３：薬剤 がある。 d.× 消炎鎮痛剤が消化管出血の原因となることがある。 e.× 逆流性食道炎の時、「就寝時に上半身は15度以上挙上する体位をとる（Fowler体位）」のことか？ 【42】食道静脈瘤出血時の治療で正しいものを選べ。 ａ．内視鏡的結紮術 ｂ．高Ｎａ-エピネフリン局所注入 ｃ．ヒートプローブによる止血 ｄ．バゾプレッシン投与 ｅ．Ｓ−Ｂ tube (1)abc (2)abe (3)ade (4)bcd (5)cde （←たぶん） (答)３ (year note:A-21参照) 【43】次のうち、誤っているものを選べ。 ａ．脳梗塞症患者の吐血はほとんどが食道静脈瘤からの出血である。 ｂ．腎機能障害は内視鏡的硬化療法（ＥＩＳ）の合併症の一つである。 ｃ．内視鏡的静脈瘤結紮術（ＥＶＬ）はＥＩＳに比べ、合併症が少ない。 ｄ．胃静脈瘤の治療法としてＢ―ＲＴＯは有効である。 ｅ．食道静脈瘤による活動性出血を認める場合、ＥＶＬは有効である。 1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de (答)？ 誤りはaのみでは…？ (解説)c.○ EVLはEISに比べ合併症は少ないが再発をきたしやすい。 d.○ e.○ a.×？ 「ほとんどが」ということはないのでは？ b.○？ 硬化剤5%EOの副作用として溶血による腎不全がある。
A. 消化管・腹膜
A - 46
A - 46
【45】潰瘍について正しいものを選べ。 ａ．小弯は胃潰瘍の好発部位である。 ｂ．ＨＰ陽性の胃潰瘍は除菌療法の適応となる。 ｃ．日本では十二指腸潰瘍より胃潰瘍が多い。 ｄ．消炎鎮痛剤は潰瘍の原因にならない。 ｅ．ＵＩ―IIIの潰瘍は組織欠損が固有筋層に達する。 (1)abc (2)abe (3)ade (4)bcd (5)cde (答)？ a,b,c,eは正しく、dのみが誤りな気がするのですが…。 【46】萎縮性胃炎について正しいものはどれか。 a.Ａ型胃炎は自己免疫的な機序による。 b.Ｂ型胃炎はH.pyloriに関連する。 c.腸上皮化生は胃癌の発生母地である。 d.Ｂ型胃炎は悪性貧血を伴う。 e.Ｂ型胃炎は抗壁細胞抗体陽性である。 (1)abc (2)abe (3)ade (4)bcd (5)cde (答)１ (解説)d,e.× A型→B型 (ステップ��p58参照) 【47】胃炎に関して正しいものはどれか。 ａ．腐蝕性胃炎の晩期合併症に癌の発生がある。 ｂ．強いアルコールは急性胃炎の原因となる。 ｃ．ストレスは急性胃粘膜病変の誘因になる。 ｄ．メネトリエ病では、高蛋白血症が見られる。 ｅ．好酸球性胃腸炎は胃内視鏡下の生検で好酸球の浸潤を認めなければ除去できる。 (1)abc (2)abe (3)ade (4)bcd (5)cde (答)１ (レジュメp81-82参照) (解説)d.× 高蛋白血症→低蛋白血症 e.×？ 末梢好酸球増多、血清IgE上昇などをみとめる。 【48】正しいものを選べ。 ａ．Lemmel症候群とは傍乳糖憩室のことである。 ｂ．Functional dyspepsia(ＦＤ)では、特定の器質化病変を認めない。 ｃ．Helicobacter pyloriはグラム陽性球菌である。 ｄ．糖尿病患者では、胃の排出能が亢進している。 ｅ．胃アニサキス症は、魚介類の経口摂取によることが多い。 (1)abc (2)abe (3)ade (4)bcd (5)cde (答)２ (レジュメp81-84参照) (解説)c.× Hpはグラム陰性らせん菌 d.× 自律神経障害により胃排出能は低下している。 【49】６５歳の男性。上部消化管透視、および内視鏡にて胃体下部前壁に径５cmの粘膜下腫瘤あり。正しいのはどれか。 a,リンパ節転移をきたしやすい。 b,内視鏡による生検では確診が得られないこともある。 c,c-kit蛋白陽性なら、分子標的治療薬の効果が期待できる。 d,第一選択は外科的切除である。 e,胃全摘の適応である。 1,ab 2,ae 3,bc 4,cd 5,de (答)３か４？ (解説)a.×？ GISTであるならば稀。 B.○？ c.○ e.× (レジュメp96) d.○？ 直径5cm以上のものは悪性の可能性が高くなるので開腹下胃部分切除。5cm以内なら腹腔鏡下胃部分切除術。ということで、どちらにしても第一選択は外科的切除ということになるのでしょうか…？ 【50】１９歳の男性、夕食を午後７時にとり、大学受験のために深夜まで勉強していた。午前１時に、急激な上腹部痛が生じ、軽快しないため救急車で来院した。来院時、苦悶様顔貌を呈し、腹部に圧痛と筋性防御があった。体温37.5度、脈拍95／分、整、血圧156/90mmHgであった。適切な処置を選べ。 ａ．ＭＲＩ ｂ．胸腹部立位Ｘ線単純撮影。 ｃ．腹部超音波検査 ｄ．上部消化管内視鏡 ｅ．上部消化管造影 (答)何個選べばいいのかわからないのですが、b,cはやると思います。
A. 消化管・腹膜
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A - 47 【51】胃癌を示す粘膜ひだの所見として正しいものはどれか。 a ひだの途絶 bひだの先端の太まり c ひだの急峻な先細り d ひだの癒合 1 acd 2 ab 3 bc 4 dのみ 5 すべて (答)５ 【53】胃癌について正しいものを選べ。 ａ．陥凹性胃癌は、０―IIｃ型、０―III型病変を繰り返すことがある。 ｂ．５―ＦＵは化学療法のKey Drugである。 ｃ．３型は限局性潰瘍病変である。 ｄ．４型は若年男性に多い。 ｅ．ヘリコバクターピロリと関係がある。 1abc 2abe 3ade 4bcd 5cde （たぶん） (答)２ (解説)a.○ b.○ c.× ３型は潰瘍浸潤型(レジュメp91) d.? e.○ 【54】胃癌について正しいものを選べ。 a.山田分類のＩ型ポリープはほとんど癌化する b.進行胃癌IV型は分化型腺癌である c.スキルスの組織像は乳頭…？様を呈する。 d.リンパ管侵襲は病期に関係しない e.分化型は血行性に肝転移する 1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de (答)５ (解説)b.× ４型は浸潤型で、病理組織学的には多くが未分化型。 【55】胃癌のstage分類を決めるのに重要な因子はどれか。 a腫瘍径 b腫瘍占拠部位 c進達度 dリンパ節転移 e遠隔転移 1abc 2abe 3ade 4bcd 5cde (答)５ 2004年度概説で既出。 【56】胃腫瘍に関して正しいものはどれか。 a.胃原発の悪性リンパ腫の多くはT細胞性である。 b.MALTの発生とH.pyroli感染には関連がある。 c.カルチノイドは胃粘膜下腫瘍の形態をとる。 d.GISTの治療にはメチル酸イマニチブが用いられる。 e.胃腺腫は癌化しない。 (答)b,c,dが○。 (解説)a.× ほとんどはB細胞性 e.× 腺腫内癌の頻度は切除例において10%程度。 【57】悪性リンパ腫について正しいものを選択せよ。 a. 潰瘍を作りやすい。 b. 開腹手術はしない。 c. 胃癌より予後が悪い。 d. 全身性リンパ腫の転移である。 e. 非上皮性腫瘍のなかで一番多い。 1ab 2ae 3bc 4cd 5de (答)２？ (解説)a.○？ 多発潰瘍などを呈する。 b.× 外科的手術を行うこともある。 c.× 化学療法や放射線療法への感受性が高いため胃癌より予後はよいとされている。(内科学p977) d.？ e.○ 胃非上皮性腫瘍の60%を占める(レジュメp93より)。 【58】胃の切除術について正しいものを選べ。 a,切除ラインは癌の進行度（早期癌・進行癌）と浸潤様式別に癌の肉眼的辺縁からの距離で決定する。 b,胃幽門側胃切除を行うとき、左胃動脈は切除する。 c,胃の神経支配は副交感神経である腹腔神経節からと交感神経である迷走神経からなる。 d,胃後壁の約半分は後腹膜に固定されていることが多い。 e,幽門部リンパ節（NO1,2）に明らかに転移がみとめられても、胃全摘する必要はない。 1,ab 2,ae 3,bc 4,cd 5,de
A. 消化管・腹膜
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(答)１ (2004年度概説に既出)b.○ 右胃動脈、右胃大網動脈、左胃大網動脈も切離する。 c.× 腹腔神経節は交感神経も含まれる。迷走神経は副交感神経。 【59】胃切除後について誤っているものを選べ。 ａ．鉄欠乏性貧血は低色素性小球性貧血で、１〜２年と早期に起こる。 ｂ．ビタミンB12欠乏は高色素性大球性貧血で、１〜２年と早期に起こる。 ｃ．全摘後、鉄の経口摂取 ｄ．全摘後、ビタミンB12筋注 ｅ．全摘後、少量分食 1,ab 2,ae 3,bc 4,cd 5,de (答)3？ bのみが誤りだと思うのですが…。cも誤りなのかも。 (解説)a.○(レジュメp110) b.× 体内のB12が枯渇してから生じるので5〜6年後。 d,eは○。 c.○？ 鉄欠乏性貧血の場合は鉄剤の経口投与が原則ですが、“全”摘の場合は胃酸によって鉄をイオン化することが全くできないので無意味ということでしょうか？どなたかわかったら教えてください。 【60】術後５日たって38.0度の高熱が出た。考えられる疾患はどれか。 ａ．創部皮下膿瘍 ｂ．縫合不全 ｃ．急性肺炎 ｄ．急性胆嚢炎 (答)d (解説)縫合不全による侵襲熱が出るのは術後３日目くらいまで。４日、５日目以降の熱は感染を疑う。胃切除術後症候群として知られているのは急性胆嚢炎。(レジュメp108,内科学p979-984) 【61】５４歳男性。胃癌で開腹した。遠隔転移を認めず、腹膜播種所見なし。小弯から後壁に及び明らかな漿膜浸潤を認めたが隣接臓器への浸潤がなかった。幽門下リンパ節転移数個疑われる。腫瘍は胃上部にあって、上縁は食道胃接合部から肛門側２０mmに離れた。適切な治療は？ ａ．開胸・開腹による下部食道・上部胃切除 ｂ．胃全摘 ｃ．噴門部胃亜全摘 ｄ．分節胃切除 ｅ．幽門部胃亜全摘 １）ａ ２）ｂ ３）ｃ ４）ｄ ５）ｅ (答)２？ (解説)完全に私の推測なんですが。漿膜浸潤を認めたということで、T3。→定型手術(胃2/3以上の切除とD2郭清)以上の手術を行う。腫瘍上縁は食道胃接合部から20mm、幽門下リンパ節転移も疑われるということで、噴門も幽門も温存は不適当。→胃全摘かな、と…。 【62】胃癌の定型手術(2/3以上の胃切除+D2郭清)について誤っているものを1つ選べ。 a.定型手術は他臓器に浸潤がなく(T3以下)、D2郭清にて、根治度ABが得られるとき施行する。 b.術中に腹膜播種が疑われるときは腹水洗浄細胞診を施行し遊離癌細胞を確認するのが望ましい。 c.切除線と腫瘍縁との距離は肉眼的所見にて設定する。進行癌で、浸潤型または中間型に対しては5cm以上、限局型には3cm以上にするのが望ましい。 d.下部(L)進行胃癌では、脾門部リンパ節(No.10)の郭清を行うために脾摘を行うことが多い。 e.噴門部リンパの転移が疑われるときは胃全摘が多い。 １）ａ ２）ｂ ３）ｃ ４）ｄ ５）ｅ (答)４ (解説)「胃癌治療ガイドライン」をネット（http://www.jgca.jp/PDFfiles/GL2004VER2.PDF）や本で調べてみてください。「定型手術」について書かれた部分があります。 a〜c:○ d.× 下部(L領域)ではなく上部(U領域) e.たぶん○ 【63】胃切除後の合併症について誤っているものをえらびなさい。 a、消化吸収障害により体重減少がみられる。 b、胃全摘後には逆流性食道炎が起こる。 c、食後２〜３時間後に一過性高血糖に反応してインスリンの過剰分泌がおこり、低血糖をきたす。 d、長年経過してもビタミンB1欠乏による貧血に注意しなければならない。 e、骨代謝異常により骨粗鬆症や骨軟化症がおこる。 １）ａ ２）ｂ ３）ｃ ４）ｄ ５）ｅ
A. 消化管・腹膜
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A - 49 (答)４ (解説)d.× B1→B12 【64】急性虫垂炎との鑑別が必要な疾患の組み合わせを選びなさい。 A卵巣嚢腫茎捻転 B大腸憩室炎 C尿管結石 D大腸癌 1acd 2ab 3bc 4d 5全て (答)２ (レジュメp131参照) 【66】a. クローン病は縦走潰瘍が見られる。 b. 虚血性大腸炎は深い下掘れ潰瘍が見られる。 c. 潰瘍性大腸炎は裂溝が見られる。 d. 感染性大腸炎は敷石像が見られる。 e. 腸結核では輪状狭窄を伴う円柱潰瘍が見られる。 1.a,b 2.a,e 3.b,c 4.c,d 5.d,e (答)正しいものは２。 (解説)a.○ b.× 下掘れ潰瘍→縦走潰瘍(下掘れは腸管ベーチェット病) c.× 裂溝はクローン病の特徴 d.× 敷石像もクローン病の特徴 e.○ 【67】クローン病の薬物治療で正しいもの。 a. 抗TNF-α抗体 b. プロトンポンプインヒビター c. 副腎皮質ステロイド d. NSAID e. 抗CD20抗体 (答)a,c (選択肢はもっとたくさんあったそうですが、正解となるのはこの２つだけだったそうです。) 【69】潰瘍性大腸炎の特徴で正しいものはどれか。 ａ．直腸は正常に保たれる。 ｂ．喫煙は本症の増悪因子である。 ｃ．典型例では縦走潰瘍を認める。 ｄ．癌化のリスクが高い。 ｅ．本邦での有病率はクローン病より高い。 1ab、 2ae、 3、bc、 4cd、 5de (答)５ a.× 全大腸炎型、左側大腸炎型、直腸炎型がある。 d.○ 10年間罹患で普通のヒトの20倍高い。 e.○ UC:10万人対53人、クローン病:10万人対15人(year noteより)。 【71】腸結核について ａ．直腸に好発する。 ｂ．潰瘍が多発性である。 ｃ．深い下掘り状の潰瘍が特徴的である。 ｄ．乾酪壊死が見られる。 ｅ．Ziehl-neelsen染色で菌体検出が有用である。 a.× 回盲部に好発。 b.○ c.× 下掘り状潰瘍は腸管ベーチェット病 d.○ e.×？ 生検組織の抗酸菌染色による結核菌の証明はきわめて低頻度(内科学p1000より)。少なくとも「有用」ではないと思います。 【72】ベーチェット病について正しい記載の組み合わせを選べ。 a. 潰瘍は回盲部に好発する。 b. 円形の打ち抜き潰瘍が特徴的である。 c. 炎症性ポリポーシスをしばしば認める。 d. 単純性潰瘍とは組織像から鑑別可能である。 e. 組織学的には非特異的炎症である。 1abc 2abe 3ade 4bcd 5cde (答)２ (解説)a.○ b.○ 下掘り状潰瘍もpunched-out ulcerも腸管ベーチェット病のキーワード。 c.× d.× 組織像はベーチェット病と同じ。ベーチェット病の徴候の欠如により鑑別。
A. 消化管・腹膜
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【73】虫垂炎に関して正しい組み合わせはどれか。 a. 虫垂炎は６歳以下の小児には少ないが、発生すると穿孔することが多い。 b. カタル性虫垂炎は手術の絶対適応である。 c. 筋性防御があるときは腹膜刺激徴候を表している。 d. 虫垂炎時の圧痛点のうち、へそと右上前腸骨棘を結ぶ線の外３分の１の部をMcBurney?点という。 1acd 2abのみ 3bcdのみ 4dのみ 5a〜dのすべて (答)１ (レジュメp130参照) b.× カタル性虫垂炎には保存的治療。 【74】虚血性大腸炎の特徴は？ ａ．右側結腸に好発する。 ｂ．狭窄型よりも一過性型のものが多い。 ｃ．診断は血行造影が必要である。 ｄ．小腸に多い。 ｅ．大部分は開腹手術を行う。 1ab、 2ae、 3、bc、 4cd、 5de (答)？ 正しいのはbのみという気がします。 dの選択肢の意図もよくわかりません…。 a.× 左側結腸に好発(※O-157では右側結腸に好発) b.○ 一過性型:65%,狭窄型:25%(内科学p1026) c.× 血管造影で血管の閉塞所見を描出可能な症例は極めて少ない。(レジュメp156) e.× 90%を占める一過性型と狭窄型では保存的治療。 【75】急性出血性腸炎について正しいものを選べ。 ａ．ペニシリン等の抗生物質で起こることが多い。 ｂ．突発する血性下痢と激しい腹痛を伴うことが多い。 ｃ．若年女性に好発。 ｄ．治療は原因薬剤の投与中止である。 1.a.c.dのみ 2.a.bのみ 3.b.cのみ 4d.のみ 5.a〜dのすべて (答)５？ (解説)a.○ b.○ d.○ c.○？ 若年者に好発らしいですが(year note:A-60より)、性別までは…。 【76】大腸アメーバ赤痢について正しい組み合わせを選べ。 a、融解壊死が特徴的な所見である。 b、好酸球浸潤が著明である。 c、核内封入体を認める。 d、類上皮細胞がしばしば見られる。 e、赤血球を貪食した像が病原性に意義がある。 1ab、 2ae、 3、bc、 4cd、 5de (答)２ (解説)融解壊死の中に虫体＋、赤血球貪食像などが特徴的。 【77】イレウスの初期治療で適切でないものを選べ。 a. 絶飲食 b. 胃管挿入 c. 下剤投与 d. 抗生剤投与 e. 輸液 1a 2b 3c 4d 5e (答)3 【78】結腸ストーマの術後早期合併症で正しいものはどれか？ a)ストーマ壊死 b)ストーマ周囲皮膚炎 c)狭窄 d)傍ストーマヘルニア 1acd 2ab 3bc 4d 5abcd (答)？ ストーマの合併症としてはa〜dすべて当てはまります。早期かどうかはわかりません。 【79】大腸ポリープについて正しい組み合わせを選べ。 ａ．腺腫の３０％が癌化する。 ｂ．Peutz-Jeghers症候群は粘膜筋板の樹枝状増生を特徴とする。 ｃ．管状腺腫より絨毛腺腫のほうが癌化率が高い。 ｄ．非上皮性腫瘍としては脂肪腫が多い。 ｅ．カルチノイドは直腸に好発する。 1.abc 2.abe 3.ade 4.bcd 5.bde
A. 消化管・腹膜
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A - 51 (答)？ レジュメp152〜154参照 (解説)a.？ 腺腫の癌化の危険性は高いですが、何％かはわかりませんでした。 b.○ c.○ d.○？ 非上皮性腫瘍としては、脂肪腫、リンパ管腫、平滑筋腫が多い(レジュメより)。 e.○ 【80】正しい組み合わせを一つ選べ。 ａ．ポイツイエガー――脱毛 ｂ．クロンケットカナダ――爪の変形 ｃ．ターコット――骨腫 ｄ．カウデン――カフェオレ斑 ｅ．若年性ポリポーシス――皮膚の色素沈着 1a 2b 3c 4d 5e (答)２ (レジュメp153〜154参照) 【81】小腸について正しいものを選べ。 ａ．腫瘍は口側、肛門側より、中央部に多い。 ｂ．腺腫よりカルチノイドのほうが予後が悪い。 ｃ．良性腫瘍でも腸閉塞を起こすことが多い。 ｄ．転移性悪性腫瘍は、肺癌・乳癌など、腹腔外臓器からの転移が多い。 1acd 2abのみ 3bcdのみ 4dのみ 5a〜dのすべて (答)３か４ bとcが微妙です。 (解説)a.× d.○ b.？ 腺腫(良性)ではなく腺癌なら、５生率はカルチノイド:50%,腺癌:19%(レジュメp129より)で、腺癌のほうが予後不良なので答は×となります。腺腫の場合はカルチノイドのほうが予後が悪い気がするので○だと思うのですが。 c.? 腸閉塞を起こすことはある。レジュメによると25%。 【82】下部消化管出血について正しいものの組み合わせはどれか。 a.下部消化管出血は大腸疾患の方が小腸疾患より少ない。 b.偽膜性大腸炎はClostridhum difficileのトキシンに起因する。 c.虚血性大腸炎は左側結腸に多い。 d.イチゴゼリー状便はアメーバ赤痢に特徴的なものである。 e.潰瘍性大腸炎よりもクローン病の方が顕出血が多い。 1.abc 2.abe 3.ade 4.bcd 5.bde (答)４ (レジュメp166〜167参照) 【85】便秘症について正しいものを選べ。 ａ．胃結腸反射によって、食後に大腸は蠕動する。 ｂ．排便指導では朝食をしっかりとるように言う。 ｃ．感染性下痢では止痢剤は使用しない。 ｄ．糞づまりでは浣腸後も残渣がないか直腸診を行う。 (1)acd (2)ab (3)bc (4)d (5)すべて (答)５ 【86】過敏性腸症候群と大腸憩室炎について正しいものを選べ。 ａ．両者とも大腸機能障害による疾患である。 ｂ．Ｓ状結腸憩室炎は上行結腸よりも膀胱と瘻孔を形成しやすい。 ｃ．過敏性腸症候群では、便は兎糞状で下痢になることは少ない。 ｄ．大腸憩室炎は保存的治療では治癒することはないので外科手術の適応である。 (答)ｂ (解説)a.× 大腸憩室炎は機能障害ではないのでは？ c.× 便秘、下痢、交代性便通異常がみられる。 d.× 原則的に保存的治療。
A. 消化管・腹膜
A - 52
A - 52
【87】直腸脱について、正しい組み合わせを選べ。 ａ.便失禁症をきたすことが多い。 ｂ.Gant-Miwa法は、再発が少ないので国内でよく行われる。 ｃ.経腹的アプローチより経肛門的アプローチの方が再発率が低い。 ｄ.40〜60歳代の女性に多い。 (1)acd (2)ab (3)bc (4)d (5)すべて (答)？ 正しいのはaとd? (レジュメp137参照) (解説)a.○ b.× 再発多い。 d.○ c.×？ レジュメp137によると、Abdominal procedureの方がPerineal procedureより再発率が低いようなのですが…。Perinealは「会陰の」という意味らしいですが、Perineal procedureは経肛門的アプローチと解釈していいんですよね？ 【88】大腸損傷について正しいものを選べ。 a. 大腸損傷が疑われるときは開腹手術が行われる。 b. 左上腹部の刃物による刺創の場合、脾損傷を合併する。 c. 大腸の損傷では胃のほうが十二指腸損傷よりよく合併する。 d. 大腸損傷の手術で人工肛門造設することはない。 (答)a,b? (レジュメp138と11/26配布の授業プリント(No28まであるもの)を参考にしましたが、あまり載ってません。) (解説)dは×。 a.○? 出血や穿孔がある時や疑われるときは手術。 b.○? 位置的にそうかなと。 c.? 授業プリントより、小腸損傷45%、胃損傷16%合併するそうですが、十二指腸損傷との比較までは…。 【89】正しいものを選べ。 ａ．重複腸管に異所性胃粘膜は認められない。 ｂ．Meckel憩室は胎生期の卵黄腸管が残存したものである。 ｃ．巨大結腸症は先天性のものと後天性のものがある。 ｄ．Hirschsprung病（症）は大腸の神経叢の神経節細胞の欠損が原因である。 ｅ．Meckel憩室は大腸に好発する。 1.a.b.c 2.a.b.e 3.a.d.e 4.b.c.d 5.c.d.e (答)４ (解説)a.× 異所性に胃や膵粘膜を認める例が25%に存在。(内科学p987より) b.○ c.○ d.○ e.× 回盲部より口側数十cmの腸間膜付着部対側にできる。 【90】大腸癌について正しいものを選べ。 ａ．好発部位は横行結腸である。 ｂ．４０％が遺伝性である。 ｃ．進行癌の肉眼的所見は、潰瘍限局型が多い。 ｄ．内視鏡的治療の適応は、粘膜内癌に限られる。 ｅ．早期癌は、リンパ節転移しない。 (答)c (bは？) (解説)a.× 直腸・S状結腸に好発。 b.? c.○ 70-80%を占める(year note:A-68) d.× E.× 粘膜下層癌10-15%にリンパ節転移あり。(レジュメp144) 【91】大腸の解剖について正しいものを選べ。 ａ．結腸には３本のtaeniaがある。 ｂ．腹膜垂は結腸に存在する。 ｃ．側方向リンパ流とは、中直腸動脈に沿って分布するリンパ流のことである。 ｄ．中直腸弁がほぼ腹膜翻転部で、この部より肛門側がＲｂ領域となる。 (1)acd (2)ab (3)bc (4)d (5)すべて (答)(５) レジュメp132-133,11/26配布プリントNo.7,授業で先生がおっしゃったことを参照。
A. 消化管・腹膜
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A - 53 【94】直腸癌の手術において、癌手術の根治度を向上させる目的なのはどれか。 a.自律神経温存手術 b.total mesorectal excision c.側方郭清 d.腹腔鏡補助下手術 (1)acd (2)ab (3)bc (4)d (5)a〜dすべて (答)３ 【96】ヘルニアについて。 ａ．腹直筋後膜は臍の上部には存在しない。 ｂ．横隔膜へルニアのMorgagniは、突然の呼吸不全を症状とする。 ｃ．臍ヘルニアは切除が第一選択である。 あと忘れました。 a.？ すみません。よくわかりません。 b.× 突然の呼吸不全を呈するのはBochdalek。Morgagniは無症状で放置しても大丈夫。 c.× 小児の臍ヘルニアは自然治癒傾向が強く、生後6ヶ月以内に90%が治癒する。 【97】大腿ヘルニアについて正しい記載はどれか。 a.両側同時発生することが多い。 b.鼠径靭帯より足側に突出する。 c.大腿動脈の内側に脱出する。 d.鼠径ヘルニアよりも嵌頓しやすい。 e.修復はBassini法による。 1.a.b.c 2.a.b.e 3.a.d.e 4.b.c.d 5.c.d.e (答)4 平成17年卒試49番とまったく同じようです。（他の年度の過去問にも頻出？？） 【98】食道裂孔ヘルニアについて正しい組み合わせは？ a.傍食道型は最も頻度が高い。 b.マロリーワイス症候群を合併しやすい。 c.滑脱型の食道胃接合部は正常位置にある。 d.横隔膜ヘルニアの中で最も頻度が高い。 e.Nissen法は本疾患に対する手術術式である。 (1)ab (2)ae (3)bc (4)cd (5)de (答)５ (解説)a.× 傍食道型→滑脱型(約90%) b.× 逆流性食道炎を合併しやすい。 c.× d.おそらく○。 e.○ 【99】腹膜瘢痕ヘルニアについて正しいものの組み合わせを選べ。 a 先天性の疾患である。 b 嵌頓しやすいので、ほとんどの場合で外科的治療を必要とする。 c 90％は感染が原因である。 d 触診によりヘルニア門の触知が可能である。 e 再発防止には、皮膚よりもむしろ筋膜を十分に縫合する必要がある。 1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de (答) 5 (類15年概説 79) (レジュメP136 清水先生) 【100】鼠径ヘルニアについて正しい記載はどれか。 ａ．男性より女性に多い。 ｂ．外鼠径ヘルニアより内鼠径ヘルニアのほうが頻度が高い。 ｃ．内鼠径ヘルニアは嵌頓を起こす危険性が高い。 ｄ．小児の鼠径ヘルニアは内鼠径ヘルニアが多い。 ｅ．Mesh plug法は創部に緊張がかかりにくく、術後の疼痛が少ない。 1a 2b 3c 4d 5e (答)５ (year note:A-93参照)
A. 消化管・腹膜
A - 54
A - 54
【問題番号不明】偽膜性大腸炎について正しいものはどれか。 ａ．下血と腹痛を来しやすい。 ｂ．便に新鮮血を見る。 ｃ．メトロニダゾールを経口投与するとよい。 ｄ．バンコマイシンを経静脈注射するとよい。 ｅ．ＭＲＳＡ感染が原因である。 1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de (答)３？ レジュメp156参照 (解説)a,b:症状は下痢、腹痛、時に血便ということで、下血とは書かれてなかったのでa:×,b:○? c,d:バンコマイシンまたはメトロニダゾールを“点滴ではなく経口投与”ということで、c:○,d:×。 e.× Clostridium difficileが起炎菌。 【問題番号不明】正しいものを選べ。 a）嚥下の第一相（口腔期）は随意運動である。 b）Plummer-Vinson症侯群では舌炎、ビタミンB12欠乏性貧血、嚥下困難がみられる。 c）舌の白板症は前癌病変である。 d）伝染性単核球症は肝機能障害に注意する。 1）a,c,d （2）a,b （3）b,c （4）dのみ （5）すべて正しい (答)５ 【26】とほぼ同じ問題。 【問題番号不明】絞厄性イレウスについて正しいものを選べ。 a、保存的に治療する。 b、診断に超音波検査が有用である。 c、腹単で無ガスイレウス像が見られる。 d、腹水の貯留が見られることがある。 e、下剤を使用する。 1(abc) 2(bcd) 3(cde) 4(abe) 5(ade) (答)２ (解説)a.×緊急手術となる。 c.○ 見られることがある。
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