視器 / 概説 / H18


視器 平成18年度概説試験 (復元) ○ 実施日: 2006.4.17 10:00〜12:00 ○ 試験時間: 120分 ○ 問題用紙: 問題用紙・解答用紙セットで5ページの冊子。 ○ 不合格: 0人

【1】空欄に適する語句を記せ。  ヒトの眼球では、(1)、前房、(2)、硝子体の透光体を経た光は、網膜の(3)膜、神経線維層、(4)細胞層、内網状層、(5)層、(6)層、外顆粒層、(7)膜を通過した後に、感覚網膜の最も奥深くに存在する(8)細胞に到達して、そこで光として感受され、受容体電位を発生させる。この電気信号に(8)細胞の軸索を通り、(5)層に核を持つ(9)細胞と水平細胞に伝達され、次いで次のニューロンである(4)細胞の(10)細胞に伝えられ、(4)細胞の軸索によって頭蓋内の(11)に伝達される。要するに、眼内に入った光は透過体を経て感覚網膜の全層を通過して(8)細胞に達し、その信号は感覚網膜を逆行して(11)に伝達される。このように、光受容部位が網膜の中で光の通路から最も遠い位置にある組織構築を(12)網膜という。  (12)網膜では、視力を高めるために視細胞の密度を上げることは高次ニューロンである(9)細胞や(4)細胞の密度も増やすことになり、光受容部位に到達する光は、ますます妨げられる。また、(13)からの栄養も網膜内層に届きにくく、網膜内層に(14)が必要になる。網膜の(14)やグリア細胞も、さらに光の通過を妨げる。(12)網膜では、このような欠点を解決するために(15)が形成されている。 【解答】  1角膜 2水晶体 3内境界 4神経節 5内顆粒 6外網状 7外境界 8錐体・杆体(もしくは視) 9双極 10神経節 11外側膝状体 12倒立 13短後毛様体動脈(脈絡膜) 14網膜中心動脈 15中心小窩(黄斑)

【2】空欄を下記の選択肢で埋めよ。(概説17年2番と同じ) 胎生第4週に、第一次眼胞の表面が陥凹して二重壁杯状となる。これを第二次眼胞または(1)という。(1)の内腔を視室、眼胞茎の部分を(2)という。(3)側では発達が遅れるために(1)の(3)側には裂け目ができる。これを(4)という。(4)から中胚葉とともに(5)が侵入する。(1)の外壁と内壁の間にある視室は徐々にせまくなり、やがて消失する。将来、(1)外壁は(6)、(1)内壁は感覚網膜となり、(2)は視神経となる。この時期に異常がおこれば、(7)や先天嚢胞眼となる。胎生第5週に(4)の両縁は発達接近してほぼ中央から接着融合し、前後におよんでほとんど閉塞される。 (1)に接する中胚葉から(8)が発生し、血管網をつくりはじめる。胎生第(9)週には(4)は完全に閉鎖するが、閉鎖不全がおきれば(10)や視神経孔形成となる。 a.腹 b.眼柄 c.眼杯 d.動脈 e.眼杯裂 f.網膜色素上皮 g.小眼球 h.脈絡膜 i.虹彩、脈絡膜欠損 j.6 k.8 l.背

【3】次のそれぞれの文が正しいときは○を、間違っているときは×を記入せよ。 問1)視力とは、最小視角の逆数である。 問2)裸眼視力の方が矯正視力より眼科疾患を調べるうえで重要である 問3)屈折の3要素とは角膜、水晶体、硝子体である 問4)その中で最も屈折力があるのは、水晶体である 問5)視力検査は5mで測定する 問6)黄斑外での視力は0.1前後である 問7)5D(ジオプター)の近視は、軽度近視である 問8)眼前で手の動きが判別できない視力は、指数弁となる 問9)幼児には遠視が多い 問10)遠視は弱視の原因になる 問11)近視には軸性と屈折性がある 問12)近視の矯正には凸レンズを使用する 問13)小児の調節域は小さい 問14)直乱視の軸は90°である 問15)近方視では、毛様体筋が収縮する 問16)強度近視は、網膜剥離のリスクファクターのひとつである 問17)遠点と近点の間の距離を屈折域という 問18)老眼における調節を偽調節という 問19)輻輳とは、いわゆる"よりめ"のことである 問20)成人の平均眼軸長は24mmである。 【解答】 1)○ 2)× 3)×硝子体→眼軸長 4)×水晶体(20D)→角膜(40D) 5)○ 6)○ 7) 8)×何本か判別で切れば指数弁。手の動きがわかれば手動弁。暗室にて瞳孔に光を入れ、明暗がわかれば光覚弁。 9)○ 10)○? 視機能は生後完成するので、適正な視性刺激が加わらなければ視機能の発達は止まる。しかし遠視の場合は水晶体の調節力でカバーできるような…。強度近視では弱視の原因となる。11)○ 12)× 13)× 14)○ 15)○ 16)○ 17)× 調節域 18)× 眼内レンズ挿入後、本来は水晶体の調節能が失われているため一点でしかピントが合わないはずだが、日常必要な視力が0.5程度の場合、術後の屈折度が-1D程度になっていればいわゆる偽調節効果(加齢による縮瞳から被写界深度が深くなるなどの理由)で、遠方、近方とも裸眼で見える人もいる。 19)○ 20)○