呼吸器 / 呼吸器科 / 04概説


呼吸器/呼吸器科

呼吸器科 以下の間いに答えなさい。解答は末尾の回答欄に記入しなさい。 問題1 市中肺炎における細菌性肺炎の起炎菌でもっとも頻度が高いものを一つ選べ。 A 肺炎球菌 B 肺炎桿菌 C インフルエンザ菌 D 緑膿菌 E MRSA <解答> A <解説>Aが最多。Cも市中肺炎の起因菌。B,D,Eは院内感染による細菌性肺炎の起因菌。 問題2 細菌性肺炎の治療について正しいものを選べ。 (1)治療は細菌培養の結果をみて始める (2)年齢は抗生剤の選択において重要な因子である (3)脱水が認められる場合は入院治療を考慮する (4)胸部レ線上肺炎像の改善は解熱より前にみられることが多い (5)最初の治療効果の判定は1週間後に行う A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3) D(3),(4) E(4),(5) <解答> C <解説>1.× 2.○ 4.? 5.? 3.○ 肺炎は軽症や中等症であっても脱水を伴わなければ外来(通院)治療が可能。 問題3 結核の記載について正しいものを選べ (1)肺結核の感染様式は飛沫感染がもっとも多い (2)ツ反は結核菌に感染後3日以内に陽転する (3)遺伝子検査により診断を確定できる (4)結核の治療にBCGは有効である (5)2次性(慢性)結核は肺尖部に好発する A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3) D(3),(4) E(4),(5) <解答> B? <解説>1) 飛沫核感染(空気感染)? 2)× 1ヵ月後(2〜8週) 3)○ 4)× 抗結核薬の多剤併用 5)○ 問題4 正しい組み合わせを一つ選べ A 高カルシウム血症:PTH-RP産生腫瘍 B 高カリウム血症:異所性ACTH産生腫瘍 C 高ナトリウム血症:抗利尿ホルモン異常,分泌症候群(SIADH) D 病的骨折:肥大性肺性骨関節症 E 低血糖:Lambert-Eaton症候群 <解答> A(2002卒試) (A)○(B)×アルドステロン作用で高Na、低K。(C)×過剰な水分の再吸収で低Na。(D)×上下肢の腫脹、疼痛、関節痛、ばち状指など。(E)× 問題5 肺癌に関する記載で正しいものを選べ (1)悪性腫瘍による死因の中でもっとも多い (2)悪性腫瘍の発生率の中でもっとも高い (3)たばこ消費量と発生率に相関はない (4)もっとも頻度が高い年齢層は50歳代である (5)高齢者における発生が増加傾向を示す A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3) D(3),(4) E(4),(5) <解答> B 1.○1998年より最多。 2.×罹患率は胃癌が最も多い。3.×扁平上皮癌と小細胞癌は特に関連性が強い。 4.×60〜70 5.○70代以上が激増中。問題6 肺癌の増殖を促進するものはどれか (1)血管新生 (2)細胞増殖因子 (3)細胞周期調節因子 (4)酸化的ストレス (5)DNA傷害 A(1),(2),(3) B(1),(2),(5) C(1),(4),(5) D(2),(3),(4) E(3),(4),(5) <解答> A? 1.○ 増殖、転移に関係している。2.○ 3.○ 癌抑制遺伝子としてp53,RB、癌遺伝子としてras,mycなど。4.× 5.× 問題7 肺癌の支持療法について誤りを一つ選べ A好中球減少にはG-CSFが有効である B吐気嘔吐には5HT3(セロトニン)受容体拮抗剤が有効である C 落痛緩和に対してモルヒネは使わない方がよい D 発熱にはナイキサンが有効である E 中枢気道閉塞にはステント留置を行う <解答> C 問題8 慢性咳嗽の原因として重要でない疾患を一つ選べ A後鼻漏 B逆流性食道炎 C気管支喘息 D肺結核 E異型狭心症 <解答>? C、Dは○でしょう。すいませんがわかりません。 問題9 突然の胸痛で発症する疾患として適当でないものを一つ選べ。 A自然気胸 B解離性大動脈瘤 C急性心筋梗塞 D肺血栓塞栓症 E過敏性肺臓炎 <解答> E 過敏性肺臓炎の症状は発熱・咳・呼吸困難である。他の四つは突然の胸痛で発症する代表的な疾患である。 問題10 気管支喘息の病態で正しいのはどれか (1)気管支粘膜に好酸球浸潤を伴う炎症がある (2)β受容体遮断薬の服用により1秒量が増加する (3)重症喘息発作では呼吸性アシドーシスが見られる (4)気道閉塞は可逆性である A(1),(3),(4) B(1),(2) C(2),(3) D(4)のみ E(1)から(4)の全て <解答> E 1.○ 遅発型反応において、粘膜内に好酸球の浸潤が見られる。 2.○ 3.○ 4.○ 問題11 気管支喘息の大発作で来院した患者の治療として適切なのはどれか (1)酸素投与 (2)抗コリン薬吸入 (3)β2受容体刺激薬吸入 (4)副腎皮質ステロイド薬の点滴静注 A(1),(3),(4) B(1),(2) C(2),(3) D(4)のみ E(1)から(4)の全て <解答> E <解説>(1)○ 低濃度から投与 (2)○ (3)○ (4)○短期間全身投与 問題12 気管支喘息で正しいものを選べ (1)アトピー型は高齢者に多い (2)人口の5〜10%にみられる (3)Th2細胞が病態に関与している (4)運動で誘発される (5)アスピリンは発作を誘発することがあるが、他の消炎鎮痛薬は安全である A(1),(2),(3)B(1),(2),(5)C(1),(4),(5) D(2),(3),(4)E(3),(4),(5) <解答> D (1)×小児ではアレルギー性が多い。(2)○?罹患率3〜5%(3)○(4)○(5)×アスピリンをはじめとする酸性解熱鎮痛薬なら誘発の可能性がある。 問題13 慢性閉塞性肺疾患について正しいのはどれか (1)肺気腫ではHRCT画像でlow attenuation areaみられない (2)一秒率が低下する (3)喫煙は重要な発生因子である (4)わが国では欧米に比較して発生頻度は低い (5)わが国ではα1アンチトリプシン欠損症によるものが多い A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3) D(3),(4) E(4),(5)<解答> C? 1.×有用な所見 2.○ 3.○ 4.×? 日本での推定患者数は約500万人。治療患者は約22万人。 5.×我が国では稀。 問題14 慢性閉塞性肺疾患に関して正しいものはどれか (1)気管支拡張薬投与は呼吸困難を改善する (2)高炭酸ガス血症があれば酸素投与は禁忌である (3)喫煙を止めても長期間にわたる肺機能低下は軽減しない (4)呼吸リハビリテーションでは運動耐容能を改善しない (5)低酸素血症を有する患者では在宅酸素療法が生命予後を改善する A(1),(2) B(1),(5) C(2),(3) D(3),(4) E(4),(5) <解答> B 問題15 正しい文章を選べ (1)健常成人では肺内の換気血流不均等は無視しうる程度である (2)機能的残気量位は肺の弾性収縮力と呼気抵抗の釣り合いによって決まる (3)閉塞性障害の有無は,標準値に対する1秒量の割合(%FEV1)で評価する (4)拘束性障害の有無は,標準値に対する肺活量の割合(%VC)で評価する (5)肺胞低換気があれば,動脈血二酸化炭素分圧は必ず上昇する A(1),(2) B(2),(3) C(3),(4) D(4),(5) E(1),(5) <解答> D <解説>(1)× 肺塞栓症などの疑い? (2)× 胸郭と肺の弾性収縮力の釣り合い (3)× 1秒率(FEV1%)を評価 (4)○ (5)○ 問題16 胸水について正しいものを選べ。 (1)ヒアルロン酸は膿胸で上昇することが多い (2)心不全では惨出性胸水が認められる (3)結核性胸水ではADA(adenosine deaminase)が高値となることが多い (4)関節リウマチに伴う胸水では糖が低値をとりやすい (5)癌性胸膜炎では胸水中に癌細胞が認められることは少ない A(1),(2) B(2),(3) C(3),(4) D(4),(5) E(1),(5) <解答> C (1)×(2)×漏出性。(3)○(4)○ (5)×?胸水の細胞診による悪性腫瘍の確定率は40〜80%とされている。 問題17 肺循環について正しいものを選べ。 (1)肺の血流分布は重力の影響を受けるので、血流は下肺野ほど多く流れる (2)原発性肺高血圧症では、プロスタサイクリン(プロスタグランディンI2)の持続注療法により生命予後が改善する (3)肺性心を伴う肺結核後遺症などの慢性呼吸不全に対して、長期酸素療法は低酸素性肺血管収縮による肺高血圧症を改善する (4)肺動静脈痩における低酸素血症やチアノーゼは、酸素投与により著明に改善される特徴がある (5)肺性心により肺高血圧症が進行すると、左心室拡大や左心室肥大のため、僧房弁閉鎖不全(逆流)や大動脈狭窄による心雑音が出現する A(1),(2),(3) B(1),(2),(5) C(1),(4),(5) D(2),(3),(4) E(3),(4),(5) <解答> A 1.○ 2.○ 3.○ 4.×塞栓術等を行なう。 5.×肺性心は右心肥大。問題18 閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群(OSAHS)の治療(nCPAP)を考慮すべき状態はどれか。 (1)無呼吸低呼吸指数が20(回/時間)以上 (2)日中の傾眠、起床時の頭痛などのため日常生活に支障をきたす (3)脳幹部に器質的病変が存在する (4)睡眠中の脈拍が120/分を越えることがある (5)睡眠ポリグラフ上、無呼吸のため睡眠の分断化・深睡眠の著しい減少が認められる A(1),(2),(3)B(1),(2),(5)C(1),(4),(5) D(2),(3),(4)E(3),(4),(5) <解答>? <解説>すみません、分かりませんでした。 問題19 以下のうち気管支拡張が中枢性に見られるものを一つ選べ。 A 気管支喘息 B アレルギー性気管支肺アスペルギルス症 C Kartagener症候群 D 慢性気管支炎 E びまん性汎細気管支炎 <解答> C <解説>C 内臓逆位・慢性副鼻腔炎・気管支拡張症の三徴 問題20 次の中で正しいものを選べ。 (1)肺胞性陰影は慢性が多く問質性陰影は急性のことが多い (2)間質性肺疾患では炎症細胞浸潤は肺胞腔中心である (3)間質性肺疾患では通常動脈血中炭酸ガス分圧が上昇する (4)間質性陰影は線状、粒状、斑状影が基本となるパターンである A(1),(2) B(1),(3) C(2),(3) D(3),(4) Eなし <解答> E? (1)×?逆(2)×(3)×正常か若干低下程度。(4)×線状、粒状、網状。 問題21 特発性問質性肺炎(IIP)について正しいものを選べ (1)特発性肺線維症(IPF)の診断には病歴は重要でない (2)胸部X線写真、CT上、肺胞性陰影が認められることが多い (3)特発性間質性肺炎の分類上nonspecificinterstitial pneumoniaがもっとも多い (4)acute interstitial pneumoniaはステロイドが著効する A(1),(2) B(1),(3) C(2),(3) D(3),(4) Eなし <解答> E 1.× 2.×当然間質性陰影。 3.×UIPが最も多い。 4.×UIPとAIPはステロイドに対する反応性は不良である。 問題22 過敏性肺臓炎について正しいのはどれか。 (1)II型アレルギーの機序により肉芽腫を形成する (2)日本でもっとも多いのは鳥飼病である (3)治療は抗原からの隔離よりもステロイド投与が第一選択である (4)急性の閉塞性換気障害を来す A(1),(2) B(1),(3) C(2),(3) D(3),(4) Eなし <解答> E 1.× 型、型アレルギーの機序により肉芽腫を形成する。 2.× 75%がTrichosporon cutaneum吸入による夏型過敏性肺炎である。 3.× 4.× 拘束性障害と拡散障害による。 問題23 サルコイドーシスについて正しいのはどれか。 (1)心病変は冠動脈病変が多い (2)気管支肺胞洗浄液中リンパ球のCD4/CD8比は低下することが多い (3)高カルシウム血症はステロイド治療の適応でない (4)皮膚サルコイドーシスはステロイド治療の適応ではない A(1),(2) B(1),(3) C(2),(3) D(3),(4) Eなし<解答> E <解説>(1)× 刺激伝導系障害などの心筋障害 (2)× BAL中のTリンパ球CD4/CD8↑ (3)× 適応(Caは活動指標) (4)× 結節性紅斑は適応 問題24以下の原因不明の間質性肺炎のうち病変が小葉辺縁に存在するものを一つ選べ。 A Idiopathic pulmonary fibrosis B Desquamative interstitial pneumonia C Cryptogenic organizing Pneumonia D Acute interstitial pneumonia E Lymphoid interstitial pneumonia <解答> A。 病変分布が小葉辺縁性、かつ斑状であり、線維化病巣は新しい線維化と古い線維化を混じているのが特徴。