肝胆膵 / 卒試 / 05 / 前半


肝胆膵

【2】急性閉塞性化膿性胆管炎(AOSC)について誤っているのはどれか? a.AOSCではエンドトキシン血症が惹起される。 b.胆嚢摘出術の適応である。 c.発熱、黄疸、意識障害はCharcotの3徴である。 d.原因として胆管結石の嵌頓がある。 e.起炎菌は大腸菌が多い。 1)a,b,c 2)b,c,d 3)c,d,e 4)a,b,e 5)a,d,e <解答>? 2004年卒試と類似 <解説>a.○ b.×速やかな胆道ドレナージ、PTBD、ERBD c.×発熱、腹痛、黄疸 d.○ e.○ 【4】膵胆管合流異常症について誤っているものはどれか。 a.短い共通管が特徴である。 b.特発性膵炎を契機に診断されることがある。 c.先天性胆道拡張症を合併することが多い。 d.胆道癌の合併が多い。 e.胆嚢胆汁中アミラーゼは高値でない。 1(a,b) 2(a,e) 3(b,c) 4(c,d) 5(d,e) <解答> 2 <解説>a.×共通管は長い。Oddi筋の及ばない所で膵管と胆管が合流、膵液が胆管へ逆流b,c,d.○ e.×膵液の逆流などが見られ、胆嚢胆汁アミラーゼは高値。 【5】胆嚢癌について誤っているのはどれか。 a. 胆嚢静脈を介しての肝転移は起こりうる。 b. 進行胆嚢癌に対する肝切除術は左側よりの肝切除が基本となる。 c. 胆嚢癌で明らかな大動脈周囲リンパ節転移陽性例は手術適応とならない。 d. 胆嚢癌の術前の壁深達度診断には超音波内視鏡が有用である。 e. M,MP胆嚢癌には胆嚢全層切除が適応となる。 1) a 2) b 3) c 4) d 5) e <解答>2 <解説>a.○b.×胆嚢はS4とS5の間にある。右側c.○16番リンパ節(最終リンパ節) d.○e.○ 【6】胆管癌について誤っているのはどれか。 a.胆石の合併が多い。 b.非切除例にはメタリックステント挿入などが適応となる。 c.肝門部胆管癌をKlatskin腫瘍という。 d.下部胆管ではCourvoisier徴候を認める。 e.下部胆管癌は(幽門輪温存)膵頭十二指腸術の適応となる。 1) a 2) b 3) c 4) d 5) e <解答>1 <解説>a.×b.○c.○総肝管分岐部の腺癌d.○e.○ 【7】間違っているものを選べ。 1.6ヶ月間自然消退しない膵仮性嚢胞は手術適応である。 2.感染性のある膵仮性嚢胞は手術適応である。 3.仮性嚢胞は主膵管と交通が多い。 4.膵仮性嚢胞の手術には嚢胞胃吻合術がある。 5.外傷や急性膵炎に続くものが多い。 <解答>1 <解説>1.×6週間2.○3.○4.○5.○ B. 肝胆膵 B - 2 B - 2 【8】膵癌について誤っているのはどれか a,膵頭部癌は膵体部癌より多い b,組織学的に神経周囲浸潤が特徴的である c,膵頭部癌ではWhipple徴候が出現する d,総肝動脈浸潤例では動脈合併切除の適応となる e,門脈軽度浸潤例では門脈合併切除の適応となる 1,ab 2,ae 3,bc 4,cd 5,de <解答>4 2002卒試に類似 <解説>a.○頭部癌が2/3を占める。b.○c.×Whipple’s triadはインスリノーマ等の特徴<2002卒試類似問題> 問題52.膵癌について誤っているのはどれか。2つ選びなさい。 1.背部痛を伴うものは予後良好である。 2.組織学的に神経周囲浸潤が特徴である。 3.膵頭部癌ではCourvisier徴候が出現する。 4.総肝動脈や腹腔動脈浸潤例は外科適応である。 5.門脈軽度浸潤例は門脈合併切除の適応である。 【解答】1.4. 【解説】1.×,2.○:背部痛は癌の後腹膜神経叢への直接浸潤によって生じ、解剖学的な理由で膵体部や膵尾部の癌に多く見られる。膵頭部癌に比べ、これらの癌は予後不良である。3.○ 4.× 5.○ 【10】原発性硬化性胆管炎について誤っているのはどれか。 a.女性に多い。 b.胆管のびまん性拡張を認める。 c.進行性で肝移植の適応となる。 d.自己免疫性疾患と考えられている。 e.潰瘍性大腸炎を合併しやすい。 1.a,b 2.a,e 3.b,c 4.c,d 5.d,e <解答>1 2003卒試と同じ <解説>a.×b.×びまん性の狭窄・硬化とその上流の拡張(beaded appearance像) c.○d.○e.○ 【11】十二指腸乳頭部腫瘍について誤っているものを選べ。 a. 高齢の女性に多い b. 家族性大腸腺腫症に腫瘍の合併が多い c. 消長する黄疸が特徴である d. 腺腫例では内視鏡的乳頭切除の適応となる e. 癌では潰瘍型は腫瘤型よりも予後良好である 1 a,b 2 a,e 3 b,c 4 c,d 5 d,e <解答>2か5 <解説>a.×b.c.○d.×e.× 【12】膵管内乳頭腫についてまちがっているものを一つ選べ。 1)主膵管型は手術の非適応である。 2)約20%は他臓器癌の合併を認める。 3)乳頭部が腫大し、開口部より粘液排出を認めるものが多い。 4)分枝型3cm以上は外科的切除の適応となることが多い。 5)1cm以上の壁在結節を認めるものは外科的切除の適応である。 <解答>1 2002卒試と同じ <解説>1.×膵管内に留まる場合は、膵臓をできるだけ温存した縮小手術、膵外への浸潤傾向が疑われる場合には膵頭十二指腸切除術・幽門輪温存膵頭十二指腸切除術となる。また、広範な膵管内進展をきたした場合は膵全摘を行うこともある。2.○3.○4.○5.○腫瘍径3cm以上または結節性病変を認める場合は、悪性の可能性が高い。 【15】正しいものを選べ。 a.外傷研究肝損傷形態分類で肝損傷1型は表在型である。 b.バイタルが安定してれば保存的治療でよい。 c.晩期合併症として胆汁瘻がある d.早期から黄疸がみられる e.保存的治療で自然軽快する 1a.b 2a.e 3b.c 4c.d 5d.e B. 肝胆膵 B - 3 B - 3

解答>? <解説>a.×被膜下損傷b.?I、II型は主として保存的治療c.○d.?e.? 【18】肝血管腫について正しいものを選べ。 a.30〜50歳の女性に多い。 b.MRI T2強調画像で高信号を示す。 c.Kasabach-Merritt症候群は高齢者に多い。 d.血管造影で濃染像を認める。 e.血清AFPが高値である。 1)a,b 2)a,e 3)b,c 4)c,d 5)d,e <解答>1 <解説>a.○b.○c.×乳児期d.×?綿花様陰影e.× 【19】転移性肝臓癌について正しいものを選べ、 a.エコー上、辺縁の高輝度が特徴的である。 b.大腸癌の肝転移切除後の5年生存率は50%である。 c.3cm以上の肝転移は切除不適合である。 d.PIVKA-IIが高率に陽性である。 e.異時性転移癌とは原発巣切除後3年を経て転移することである。 1.ab 2.ae 3.bc 4.cd 5.de <解答>3 <解説>a.×bull’s eye sign より低エコーb.○ c.○ d.×e×. 【20】52歳男性。8か月前から便秘、腹部膨満感を覚えていた。診察時、腹部膨瘤を認めたが、肝、脾を触知しなかった。飲酒歴は、日本酒5合を30年。検査所見:RBC:412万,Hb:12.0,WBC:8400,Plt:22万,T.bil:6.8,D.bil:4.1,CRP:0.17,AST:43,ALT:47,ALP:410,LDH:243,ガンマGTP:34 図4にCTを示す。考えられるものはどれか。 a.大腸内視鏡を施行すべきである。 b.エコーでBull's signを認める。 c.病変は尾状葉に存在する。 d.EISの適応である。 e.PIVKA-IIの上昇を認める。 1.abc 2.abe 3.ade 4.bcd 5.cde <解答> <解説>a.b.c.d.e. 【22】肝細胞癌について正しいものを選べ。 a.肝静脈を介して肝内に転移する。 b.乏血性腫瘍である。 c.正常肝からはHCCは発生しない。 d.HCVの日本人のキャリア率は2%程度である。 e.腺腫様過形成は良性であり治療の必要はない。 1.abc 2.abe 3.ade 4.bcd 5.cde <解答>5 2004概説に類似 <解説>a.×門脈b.×hypervascular c.○d.○e.○ 【24】脳死移植について正しい組み合わせを選べ。 a.脳死とは脳幹を含めて脳全体の機能が失われた状態をいう。 b.法的脳死判定は6時間以上の間隔をおいて、2度行われる。 c.脳死移植のドナーの家族でも、優先的に移植をうけることはできない。 d.脳死からの臓器提供に年齢制限はない。 e.脳死からの臓器提供の意志を、家族は拒否できない。 1.abc 2.abe 3.ade 4.bcd 5.cde <解答>1 2004年卒試と同じ <解説>a.○b.○c.○d.×6歳未満の小児はドナーになれないe.×家族の同意が必要 B. 肝胆膵 B - 4 B - 4 【26】正しいものを選べ。 a.肝硬変による門脈圧亢進は肝内後類洞性に分類される。 b.門脈圧亢進症の原因の半数は肝硬変によるものである。 c.門脈圧の正常値は20mmH2Oである。 d.門脈圧亢進症の患者では循環血液量が増加している。 e.閉塞肝静脈圧と門脈圧は同じである。 1)a,b,c 2)a,b,e 3)a,d,e 4)b,c,d 5)c,d,e あやふやです。ひょっとしたら正解を2つ選ぶパターンの選択肢かもしれません。 <解答>2?過去問によると循環血液量は減少するらしい( New外科)。ただしYnには増加と記述がある。 <解説>a.○b.○ウイルス性肝硬変が76.6%、アルコール性肝硬変が14% c.×10〜15cmH2O d.○e.△ 【28】次の疾患のうち、肝細胞に脂肪変性を来たすものはどれか。 a.ヘモジデローシス b.慢性C型肝炎 c.アルコール性肝炎 d.ガラクトース血症 e.Wilson病 1.a,c,e 2.b,c,d 3.a,d 4.b,c 5.全て <解答>? <解説>a.b.c.○d.e. 【36】膵癌について正しいものを選べ a 比較的太い膵管から発生する b 間質増殖を伴いながら浸潤性に発育する c 神経浸潤を起こす d 胆嚢の直接浸潤によりCourvoisier兆候がおきる e 急速に腫瘍が生育するため急性膵炎を引き起こす 選択肢は覚えられませんでした。すみません… <解答> <解説>a.×末梢の分枝膵管上皮由来b.○c.○後腹膜神経叢d.×膵頭部の癌が総胆管が詰まるためe×膵液のうっ滞による。 【37】正しいものの数をマーク 全て間違いは5をマーク 1.A肝は経口で感染する 2.A肝はワクチンで予防する 3.A肝は発症に季節性がある 4.A肝は高齢者の既感染者は若年者に比べて明らかに多い <解答> <解説>1.○2.○3.○?冬から春。ただし最近はなくなってきたという話。4.○ 【38】正しいものの数をマーク 全て間違いは5をマーク a. HBV感染者ではHCV感染者より肝細胞癌の若年発症のリスクが高い。 b. HBVウイルス陽性のみでは肝障害があるとは言えない。 c. HBVによる慢性肝炎の治療にインターフェロンが用いられる。 d. HCV感染では急性肝炎になることはなくほぼ全例がキャリアとなる。 <解答> <解説>a.○b.○c.×d.×50%以上 【39】正しいものの数をマーク 全て間違いは5をマーク a.慢性C型肝炎から肝硬変への移行を考えるデータとして、血小板の減少がある。 b.慢性C型肝炎の治療として、最近ペグ化したインターフェロンとリバビリンの併用でほぼ全例の治癒が望めるようになった。 c.HCV抗体陽性はHCV RNA陽性を意味する。 d.HCV RNA陽性の場合インターフェロンの効果は薄い。 B. 肝胆膵 B - 5 B - 5

解答> <解説>a.○b.×c.×HCV抗体陽性かつHCV RNA陰性は過去の感染の既往を示す。d.×?ウイルス量が多い場合効果は薄い。 【40】正しいものの数をマーク 全て間違いは5をマーク a.PBCでは痒みを伴うことが多い b.PBCで黄疸があれば肝移植を考慮する必要がある c.PBCの肝硬変から肝癌が発症することはまれである d.PBCでは他の自己免疫性疾患の合併はまれである <解答> <解説>a.○b.○?症候性は予後不良c.○d.×Sjogren症候群