アレルギー / 03 /


アレルギー 平成15年度概説試験 2003年6月23日 解答方法:1から9までは1枚目、10は2枚目、11は3枚目、12から14は4枚目、15から20は5枚目に解答を記入のこと。

1.胸腺でのT細胞分化におけるアポトーシスの意義について自己免疫疾患の病因面から簡潔に述べよ。(4.28 長澤先生)

解答> 「自己の構成成分に対して向けられた異常な免疫反応」が自己免疫疾患の病因となる。これを防ぐため、自己の成分と反応するT-cellの大部分は胸腺での成熟、分化の過程でアポトーシスを起こし排除される(clonal deletion)。

2.''Lupus paradox"について説明せよ。(5.24 堀内先生)

解答> 通常、補体があると炎症が起こる。しかし補体欠損症でSLE、つまり炎症が起こることがある。これをLupus paradoxという。このことは補体には炎症を抑制する力があることを示唆しており、現在免疫疾患複合体の可溶化が想定されている。

3.患者に以下の症候があった際に、リウマチ・膠原病疾患の中で疑うべきものを2つずつ挙げよ。 1) 10歳代後半から20歳代の若年女性 ;SLE 2) 高熱  ;SLE、PN 3) 脱毛  ;SLE、? 4) レイノー症状  ;SLE、SSc、 5) 皮膚潰瘍  ;SLE、SSc、PN 6) ぶどう膜炎  ;?? 7) リンパ節腫脹  ;SLE、? 8) 顔面の紅斑  ;SLE、DM 9) 筋肉痛  ;DM、PN

解説> リウマチ・膠原病疾患とはどれを指すのか分からなかったので、古典的6疾患で考えました。 近縁疾患及び類縁疾患を考慮すると、他にも

3. DLE 6. Behcet病、JRA、強直性脊椎炎 7. SjS、JRA が考えられます。

4.次の自己抗体と関連の深い疾患をひとつずつ選べ。(5.18 塚本先生) 1) 抗SS-A抗体 2) 抗β2-GP1抗体 3) 抗DNA抗体 4) 抗U1-RNP抗体 5) 抗Jo-1抗体 6) 抗セントロメア抗体 a)抗リン脂質抗体症候群 b)全身性硬化症 c)混合性結合組織病 d)多発性筋炎 e)全身性エリテマトーデス f)シエーグレン症候群

解答> 1) f 2) a 3) e 4) c 5) d 6) b

5.次の疾患と関連の深いものをひとつずつ選べ。(5.25 塚本先生) 1) Henoch-Schonlein紫斑病 2) 顕微鏡的多発血管炎 3) 高安動脈炎 4) Churg-Strauss症候群 5) Wegener肉芽腫症 6) 結節性多発動脈炎 a)PR3-ANCA b)one shot disease c)肺出血 d)Leukocytoclastic vasculitis e)血圧左右差 f)気管支喘息

解答> 1) d 2) c 3) e 4) f 5) a 6) b

6.関節リウマチ(RA)に関する次の文章の(1)〜(20)に適当な言葉を考え、解答欄に記せ。(5.27 首藤先生と5.28 大塚先生)  滑膜細胞の増殖がRAの本態と考えられ、(1)や(2)などの炎症性サイトカインの産生が関節炎の遷延化に関与している。浸潤した炎症細胞からは細胞外マトリックスを分解するプロテアーゼなどの酵素が産生され、MMP-3は赤血球沈降速度(ESR)や(3)とともにRA炎症の活動性指標になりうる。  しかし、これらの炎症マーカーは非特異的な検査である。また、1987年のアメリカリウマチ学会(ACR)のRA診断基準では(4)の存在が血液検査項目として唯一採用されているが、これも非特異的である。鑑別診断として種々の膠原病、痛風関節炎や変形性関節症などがあげられる。痛風関節炎の罹病関節数は一般には(5)であるが、発作をくり返すうちにその関節数は増し、X線写真でも(6)を示す。発症はRAよりも(7)で関節局所に(8)が認められれば診断が確定する。また、血液検査では炎症反応として(9)(10)などが上昇する。一方、OAもRAと同じように多関節に病変をきたすが炎症反応に乏しい。とくに、手指の関節病変ではRAでは(11)関節や(12)関節に多いのに対して、OAでは(13)関節にも病変が多いのが特徴で(14)ともよばれる。  早期診断・早期治療が求められるところであり、画像診断法としては単純X線撮影以外に早期の滑膜増殖を確認する手段として(15)が有用である。血管炎を伴うRAは悪性関節リウマチと呼ばれ厚生省特定疾患に指定されているが、血清中では炎症マーカーとともにリウマトイド因子や免疫複合体が増加する。いっぽう、血清(16)は低下する。RA診断が確定すればできるだけ早い時期から抗リウマチ剤を開始すべきである。効果発現の確認には数ヶ月を要するものも少なくない。いっぽう、葉酸代謝拮抗作用に基づく抗悪性腫瘍薬である(17)は比較的効果発現が早い。今後新しい治療薬が多種類使用可能になるが、上記した炎症性サイトカインを(18)や可溶性レセプターで不活化する方法は特に迅速な効果発現が期待される。RAの臓器病変の一つにアミロイドーシスがある。罹病期間の長い患者に認められることが多く、沈着アミロイドの型はRAでは(19)型である。いっぼう、(20)ではAR型のアミロイドが検出される。

解答> (1) IL-1 (2) IL-6 (3) CRP (4) リウマトイド因子 (5) 1つ (6) 骨びらん (7) 急性 (8) 尿酸結晶 (9) 白血球 (10) CRP (11) MP (12) PIP (13) DIP (14) ヘバーデン結節 (15) MRI (16) 補体価 (17) メソトレキサート (18) 中和抗体 (19) AA (20) 骨髄腫

7.関節リウマチとNSAIDsについての記載で、正しい組み合わせの記号を書け。(6.1 中島先生) 1. 関節リウマチの女性は、健康女性に比べて妊娠しにくく、妊娠中の合併症が多い。 2. NSAIDsは、シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害する。COX-1は、胃や腎臓に恒常的に発現しており、このCOX-1を特異的に阻害することで、NSAIDsのもつ、消化管潰瘍や間質性腎炎の副作用を回避することが出来る。 3. 早期関節リウマチに対しては、副作用があるDMARDsは使わずに、比較的安全なNSAIDsを用いて、積極的に治療を開始する。 4. 関節リウマチ患者の寿命が有意に短いことには、その治療薬がもつ有害事象の関与もある。そして、NSAIDsは、関節予後を改善しない。 a)1,3,4 b)1,2 c)2,3 d)4のみ e)すべて

解答> d 1.× 少ない。 2.× NSAIDs→COX-1阻害→PG減少→胃酸分泌↑、腎機能↓。 3.× 早期よりDMARDsを使う。 4.〇

8.DMARDsについての記載で、正しい組み合わせの記号を書け。 1. ブシラミンの副作用として、血小板減少がよく見られるので、フォローには血液学的検査が必要である。 2. リウマチ結節やヘバーテン結節を呈している場合は、関節リウマチの病勢が強い時なので、積極的にDMARDsを用いて治療を行う。 3. 妊娠中に関節リウマチは、改善することが多いことが知られている。しかし、悪化した際は、ステロイドは妊娠中毒症を発症させ、胎児に対し催奇形性があるので、使用を避け、DMARDsで積極的に治療する。 4. メソトレキセートの副作用の中には、重篤な間質性肺炎があるので、服用中の患者さんの呼吸器症状の有無を確認することは重要である。  a)1,3,4 b)1,2 c)2,3 d)4のみe)すべて

解答> d  1.× 金製剤。 2.× ヘバーデン結節はRAではなく変形性関節症。 3.× ステロイドは妊娠に対して最も安全に使用できる治療薬。 4.〇

9.免疫抑制剤、抗サイトカイン療法について正しい組み合わせの記号を書け。 1. サイクロスポリンは、シクロフィリンを有するTリンパ球と肝細胞の増殖を特異的に抑える免疫抑制剤であるので、T細胞の増殖を阻害するが、肝臓には影響を与えない血中濃度を維持することが副作用回避の手だてである。 2. ループス腎炎のびまん性増殖性糸球体腎炎(WHO IV型)に対しては、大量のステロイド療法を行う。免疫抑制剤は、高頻度に精神症状(CNSループス)を併発させるので使用しない。 3. キャッスルマン症候群の特効薬である抗IL-10受容体抗体は、日本で研究開発された薬剤であり、関節リウマチにも効果的であることが明らかになりつつある。 4. 抗TNF-a抗体の臨床応用が日本でも始まってきたが、副作用としては、細胞内寄生体感染症、特に結核の発症が心配されている。  a)1,3,4 b)1,2 c)2,3 d)4のみe)すべて

解答> d 1.× 肝臓ではなく腎臓。 2.× 致命的(CNSループス等)な時に免疫抑制剤を使う。 3.× キャッスルマン症候群はIL−6産生過剰を伴う胸腺腫のため治療薬は抗IL−6受容体抗体。 4.〇

10.アレルギーに関する以下の問に答えよ。(5.7、5.10 久保先生) 1)誤った組み合わせはどれか。 a. I型アレルギー反応 皮内反応 b. II型アレルギー反応 溶血反応 c. III型アレルギー反応 血清病 d. IV型アレルギー反応 ツベルクリン反応 e. IV型アレルギー反応 プリックテスト

解答> e

解説> I型。

2)喘息について正しいのはどれか (1)アトピー型では遅発型喘息反応はほとんどおこらない (2)気管支拡張薬は非アトピー型よりアトピー型の方が有効である (3)小児喘息はアトピー型の割合が非アトピー型の割合より少し多い (4)アトピー型、非アトピー型で気道の炎症や気道過敏性に差異はみられない (5)成人ではアトピー型と非アトピー型がほぼ同じ割合である  a(1),(2) b(1),(5) c(2),(3) d(3),(4) e(4),(5)

解答> e  1.× 起こる。  2.× 選択肢より。すいません。  3.× アトピー型が圧倒的に多い。  4.〇  5.〇

3)アレルギー検査法について正しいのはどれか。 (1)スクラッチテストはI型アレルギー反応を調べる検査法である (2)immune complex測定はII型アレルギー反応を調べる検査法である (3)溶解反応はIII型アレルギー反応を調べる検査法である (4)リンパ球幼弱化試験はIV型アレルギー反応を調べる検査法である (5)補体はIII型アレルギー反応に関係している  a(1),(2),(3) b(1),(2),(5) c(1),(4),(5) d(2),(3),(4) e(3),(4),(5)

解答> c  1.〇  2.× III型。  3.× II型。  4.〇  5.〇 II型にも関係。

4)減感作(免疫)療法に関して正しいのはどれか (1)皮内注射で施行する (2)副作用としてアナフィラキシーを起こす (3)カンジダによる治療は推奨されない (4)注射局所の皮膚反応の大きさを維持量の目安とする (5)遮断抗体はIgA抗体に属する  a(1),(2),(3) b(1),(2),(5) c(1),(4),(5) d(2),(3),(4) e(3),(4),(5)

解答> d  1.× 皮下注射。  2.〇 他に蕁麻疹、鼻炎、喘息など。  3.〇 細菌、真菌、食物は用いない。  4.〇  5.× IgG。

5)気管支喘息の二相性反応について正しいのはどれか。 (1)細胞性免疫と体液性免疫が関与していることをいう (2)遅発型反応は細胞性免疫が関与している (3)即時型反応と遅発型反応がある (4)即時型反応は吸入誘発試験の15分後ぐらいに生じる (5)喘息患者では二相性反応が必ずしもみられない  a(1),(2),(3) b(1),(2),(5) c(1),(4),(5) d(2),(3),(4) e(3),(4),(5)

解答> e  1.× 即時型反応と遅発型反応。  2.× 炎症細胞(好酸球、好中球、Mφ、Tリンパ球etc)。

6)抗アレルギー薬の作用機序として正しいのはどれか (1)ロイコトリエン拮抗作用 (2)トロンボキサンA2受容体拮抗作用 (3)H2受容体拮抗作用 (4)シクロキシゲナーゼ阻害作用 (5)Th1サイトカイン産生抑制作用  a(1),(2) b(1),(5) c(2),(3) d(3),(4) e(4),(5)

解答> a  3.× H1。  4.×  5.× Th2。

7)吸入ステロイド薬連続使用により起こりうる副作用はどれか (1)高ナトリウム血症 (2)女性化乳房 (3)嗄声 (4)口腔内カンジダ症 (5)副腎機能抑制  a(1),(2),(3) b(1),(2),(5) c(1),(4),(5) d(2),(3),(4) e(3),(4),(5)

解答> e  吸入ステロイドでは全身的副作用は生じない。

8)ステロイド薬について正しいのはどれか (1)小児では成長発育の抑制をおこす (2)重要な副作用として大腿骨骨頭壊死がある (3)内服中に生じた糖尿病では直ちに中止すべきである (4)持続的筋注ステロイドは使用してはならない (5)長期投与に際しては筋萎縮、ミオパチーがみられる。  a(1),(2),(3) b(1),(2),(5) c(1),(4),(5) d(2),(3),(4) e(3),(4),(5)

解答> c?  1.〇  2.× 確かに起こるが重要か疑問。  3.× 2002年概説では〇だが、ステロイド離脱症候群ではないかと…自信ありません。。  4.〇  5.〇

11.以下の(  )の中に連当な語句を入れよ。(4.27 原教授) 若年性関節リウマチ診断の手引き 1.6週間以上続く(1          ) 2.6週間未満の場合には、次の1項目を伴うもの  a.(2           ) e.屈曲拘縮  b.リウマトイド疹       f.頸椎の疼痛またはレントゲン像の異常  c.(3            ) g.リウマトイド因子陽性  d.朝のこわばり

リウマチ熱の診断基準  1.主症状  1)(4         )、2)(5          )、3)(6          )  4)輪状紅斑、5)皮下小結節

解答>  1. 多関節炎 2. 虹彩炎 3. 弛張炎 4. 心炎 5. 多関節炎 6. 舞踏病

12.間違いはどれか。(4.30 古江教授) 1) 蕁麻疹は組織学的にT細胞の著明な浸潤を血管周囲性に認める。 2) 接触皮膚炎は唇にも発生する。 3) アトピー性皮膚炎では好酸球やIgEが高くなりやすい。 4) ステロイド内服はステロイド外用よりも全身性副作用を起こす。 5) 免疫抑制薬外用薬であるFK506(タクロリムス)軟膏はアトピー性皮膚炎に有効である。

解答>  1.× 血管周囲に浸潤するのは肥満細胞。  2.〇 IV型。  3.〇 アトピー素因によりIgE↑→肥満細胞活性化→脱顆粒→Th2優位→好酸球↑。  4.〇  5.〇 T細胞からのサイトカイン産生抑制。

13.皮膚筋炎でよくみられる皮膚症状に〇、そうでないものに×をつけよ。(5.21 占部先生) 1)ゴットロン徴候    〇 2.環状紅斑       ×シェーグレン症候群。 3.ヘリオトロープ斑   〇 4.顔面・背部の浮腫性紅斑 〇 5.爪囲の毛細血管拡張  〇 6.Pitting scar     ×全身性硬化症。

14.Hypersensitivity syndromeについて正しいものに○誤っているものに×をつけよ。 1) HHV8(human herpes virus)が関与する。 2) ステロイド全身投与は禁忌である。 3) カルバマゼピン、フェニトインなどの限られた薬剤によって生じる。 4) 薬剤内服後、数時間で症状が出現する。 5) 発熱、リンパ節腫脹を伴う。 6) 薬剤パッチテストは陽性にならない。

解答> (6.4)  1.× HHV-6。  2.×  3.〇  4.× 2-6週。  5.〇  6.×

15.関節リウマチの検査・診断について正しいものを選べ (5.27 首藤先生)  (1)従来「慢性関節リウマチ」と呼ばれてきた病名を、現在は単に「関節リウマチ」と呼んでいる。 (2)朝のこわばりがあれば、ほとんどの場合、関節リウマチと考えて良い。 (3)リウマトイド因子が陽性であれば関節リウマチと診断してよい。 (4)単純X線検査所見はアメリカリウマチ学会の関節リウマチの診断基準の項目に入っている。 (5)関節リウマチのX線所見として、関節周囲の骨萎縮、骨びらん、関節裂隙の狭少化などがある。  a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(3)(4)(5)

解答> c  関節リウマチの診断基準(アメリカリウマチ学会)。  以下の7項目中4項目以上該当していれば関節リウマチとみなす。   1.朝のこわばりが1時間以上   2.3ヶ所以上の関節炎   3.手関節または手指関節の関節炎   4.対称性関節炎(左右の同じ関節が腫れる)   5.リウマトイド結節   6.血液検査でリウマトイド因子陽性   7.レントゲン検査で関節リウマチの典型所見あり

16.関節リウマチの画像診断に関して、正しいものを選べ (1)関節リウマチの関節の単純X線所見として軟部組織腫脹、関節裂隙の狭小化、関節周囲の骨萎縮、骨びらん、アラインメント異常、関節強直などがある。 (2)骨関節破壊進行度のX線評価法としてSteinbrockerのX線stage分類とLarsenのX線Grade分類、Sharp法などがある。 (3)早期RAの関節滑膜炎、骨びらんの描出にはMRI(核磁気共鳴法)が優れている。 (4)脊椎・脊髄病変の診断・評価にはMRI(核磁気共鴫法)が優れており、一般的である。 (5)骨シンチグラフィーは活動性滑膜炎のある関節の把握、触診困難な深部に存在する股・仙腸関節などの滑膜炎の評価やinsufficiency fracture(脆弱性骨折)の診断に有用である。  a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(1)-(5)のすべて

解答> e

17.関節リウマチの薬物治療について正しいものを選べ (1)ステロイドは骨粗鬆症を引き起こすため、絶対に使用してはならない。 (2)抗リウマチ薬は副作用が重篤なため、原則として使用しない。 (3)抗リウマチ薬は、長期使用すると効果が減弱することが少なからずある。 (4)抗リウマチ薬の頻度の高い副作用は、かゆみ、皮疹、口内炎、蛋白尿、下痢等であり、これらを認めたら、減量、休薬、中止等を考える。 (5)現在、海外で使用されている抗サイトカイン療法には、抗TNF-α療法、抗IL-6レセプター抗体療法、IL-1RA(receptor antagonist)などがある。  a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(3)(4)(5)

解答> e  薬物療法の基本はNSAIDsとDMARDsの2系統併用療法である。  1.× 適応ある時に限り使用する。

18.関節リウマチの治療について正しいものを選べ。 (1)関節リウマチの治療を考える際、RAの関節症状は滑膜炎や関節水腫による症状(可逆性)と骨関節破壊による症状(非可逆性)とに分けて考える必要あり (2)関節リウマチ患者は、易感染性であるので、術後感染に対し、特に配慮が必要である。 (3)関節リウマチ患者の全身麻酔に際しては、術前に頸椎の状態を評価しておくことが必須である。 (4)足趾の変形や足底のべんち形成に対して切除関節形成術(resection arthroplasty)がよく行われる。  a(1),(3),(4)のみ b.(1),(2)のみ c.(2)、(3)のみ d.(4)のみ e.(1)-(4)のすべて

解答> e

19.関節リウマチに対する人工関節手術に関して正しいのはどれか (1)人工関節置換術は破壊された関節の機能再建を目的とする手術であり、股関節、膝関節の人工関節置換術後の長期成績は安定している。 (2)60歳以下の患者でも、人工関節置換術を行うことがある。 (3)人工股関節置換術後の関節リウマチ患者は、あまり動かないので脱臼の心配はない。 (4)人工股関節置換術の合併症として人工関節の脱臼、感染、ゆるみ、摩耗、深部静脈血栓症、肺塞栓などは極めてまれなので術前に患者には説明する必要はない。 (5)足関節に対する人工足関節置換術は、術後の長期成績も安定しており、一般的に行われている。  a(1),(2) b(1),(5) c(2),(3) d(3),(4) e(4),(5)

解答> a  3.× 動きます。  4.× 説明しましょう。  5.× 痛みはとれるらしい。

20.血清反応陰性脊椎関節症に分類される疾患を選べ。 (1)リウマチ性多発筋痛症 (2)強直性脊椎炎 (3)反応性関節炎 (4)乾癬性関節炎 (5)痛風       a.(1)(2)(3) b.(1)(2)(5) c.(1)(4)(5) d.(2)(3)(4) e.(3)(4)(5)

解答> d  他には、腸疾患に伴う関節炎がある。

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