スチールケース


スチールケース(Steelcase)

リープチェア

前傾専門のイス。 ←※この点には異論が多い。メーカーのカタログにもリクライニングした姿勢で使用している写真が数多く掲載されている。※ 背面形状が体重のかけ具合によって変化するが、常に背を良い状態に保ってくれる働きをしてくれるので腰痛予防にはこれが最適。各調整機能が非常に豊富なので体に椅子を合わせうるという高機能チェア本来の使い方ができる。最近のワーキングチェアの中では最も手堅く、お勧めの一品。ヘッドレストが無いのが残念だが、基本的に前傾使用が前提の構造のためになくてもいいと思われる。座面前縁部チルト機能などがあるために着座時の太もも裏の圧迫感を軽減、高機能アームレストなど、快適化構造が多く取り入れられている。後傾には基本的に対応しておらず、リクライニング角度もワーキングチェアの中でもかなり小さい部類になる。あと、アームレストを展開した状態では幅がかなり広くなりますので、一般的な片袖机を使用している場合には引き出しや足に引っかかってしまうことがあるかもしれません。この辺は事前にメジャーで測って問題がないことを確認する必要があると思います。バリエーションはいくつか存在するが、タイプAはクッションの取り外しが可能なので、別売りのクッションを購入すればカラーの変更が可能といった利点もある。お勧めはこのタイプA。クッションが厚めの物が好みならタイプ4621211がいいでしょう。 ※2006年6月に「後継機種 リープ V2」が出た。


全体的な印象は巨大化したイトーキバーテブラといえる。リクライニングと同時に座面が前にせり出すナチュラルグライドは、まさにバーテブラそのもので、ひじの位置を変えずに深くリクライニングできる。リクライニングは倒すために必要な力に比べ復元力が小さいのが特徴で、うまく調整すればフリーストップ的な使い方が可能。人によってはそこに違和感を覚えるかも。特徴の一つであるライブバックは、無段階調整式ランバーサポートとして機能するもので、局部的に押される感覚は皆無。シュクラ社のダイヤル式ランバーサポートとよく似た感触。また、このライブバックのおかげで、実質的なリクライニング角は大きい。ただ、いろいろと長所の多いライブバックも、骨盤部のサポートはまったく得られず、この辺は設計の古さを感じさせる。躯体は写真で見るよりも巨大で、特に幅方向が大きいため搬入時に問題が起きないか注意が必要。
座面もアームレストも調節幅が十分に大きいので小柄な人が座れないということはない。座面チルト可能な機種は、座面前端を38cm程度まで落とし込むことができ、ミラチェアと並んで最低水準。ただし座面チルトのない機種の場合、最低地上高は41cm程度とさほど低くはできない。アームレストは伸長時に支柱内側に見える穴にピンを刺すことで取り外し可能。比較的低価格で中古品が潤沢に出回っているのも特徴で、工場内や倉庫内など傷や汚れを気にしない環境下で用いるならば、最高の選択となりうる。

リープHDチェア

基本的にリープと同じだが、全体的に小さめの形状になっているために日本人の一般的な体格に向いている。おそらく170センチ以下の人間を対象に製作されたのだと思う。特に小柄な女性がリープを購入する場合には間違いなくこれを選択した方がいいでしょう。価格もオリジナルの物よりも数万円ほど安く、お買い得感がある。横幅も小さく設計されているために片袖机などの引き出しの付いた狭い机にも対応できる。バリエーションはHD-1とHD-2があるが、座奥調整機能が追加されているHD-2がお勧め。ただし座面前縁部チルト機能はなくなり、クッションも薄くなり、さらにはオリジナルのアームレストパッドに故障が頻発するなど総じて不評。もちろんランバーサポート上下調節機能もない。すでに生産終了しているので入手するなら中古品しかない。後継のV2は初代リープよりは小さいので、新品が欲しい方はそちらでどうぞ。日本で入手可能なV2は内田洋行経由のモデルとくろがね製作所のモデルがあるが、後者のが多少マシ。良いものを手に入れるには海外へ発注かけるしかない。

各所で売られている「リープ」の差異

2011-06-15現在。「く1」はくろがねのオンラインショップで販売されているが、2011年のカタログに掲載されたモデル(「く2」)とサイズが異なる。「US」はUSモデル(常時在庫あり)、「AP」は Asia-Pacific モデル(都度輸入)、-bはブラック(樹脂)フレームで-pはプラチナフレームのサイズ。

garageアスクルく1く2USく2AP-bく2AP-p内田
全幅680680680686686<-770
肘内寸最大500?500457457<-500
肘内寸最小<-410
足幅615615<-770
肘掛最高700608700<-787
肘掛最低570480570<-559
座面最高560508560521535524510
座面最低430380430394411400380
座面奥行最長630556629629<-630
座面奥行最短556?555552552<-556
肩最高1110111011101105111911081110
肩最低980980980978995984980

モデル別の変遷

日本国内で販売されたリープチェアは時系列順に「Aタイプ・Bタイプ・4621211」「HD・HD−2」「V2」の計六種類。 輸入元の代理店は内田洋行・くろがね・WSIの三社。 現在新品で購入可能なモデルはV2一種類だけで、その他のモデルは市場在庫ほぼ無し。 今現在はHD−2タイプの中古がかなり跋扈していて、場所によってはAタイプもあるって程度。 以下、それぞれのタイプ別特徴。

4621211 最も良品とされていたモデル。ピローの着脱ができない点を除けば、リープの機能フル装備。(最近出たヘッドレストは除く)

Aタイプ 上記の4621211からランバー位置上下調節(背もたれの両脇についてるポッチみたいなの)を除いたタイプ。ピロー着脱不可。(最初期のモデルはランバー調節ピロー着脱共に可能だった?) 大きさは4621211と同じ。

Bタイプ Aタイプから座前縁部チルト機構を省き、背高さがAタイプより広いフルバックになったもの。

HDタイプ ここからかなり違ってくる。まず大きさが日本人の体型に合わせたのかスリムになり、値段も下がる。ピロー着脱可能。 座前縁部チルト機構無し。座面の厚さが従来に比べ薄くなる。ランバー上下調節機能無し。座奥調整機能無し。 ひじかけが材質上劣化でポロポロとれてしまう報告有り。

HD−2タイプ HDに座奥調節機能がついたタイプ。肘掛けが改善されたのかはごめんオレちょっとわかんない。

V2タイプ 現行モデル。大きさはAタイプとHDの中間くらい。座前縁部チルト機構が自動化したような機構(フレックスシートエッジ)が採用される。 肘掛けはモデルチェンジし、やや角張った形状になった。材質はゴムみたいな。 ピロー着脱不可。座面の厚さはHDタイプよりは厚い。ランバー上下調節は取扱いの代理店によってついてたりついてなかったりする。


シンクチェア

特徴的なのは、、、やわらかいのにしっかりした腰から背中のサポート感。メッシュのやわらかさとワイヤーの反発力がうまく効いている感じ。座面の当たりのやわらかさ。座ったときにショックを殺してすっと沈む。操作性。4つのモードを切り替えるダイヤルはすごく簡単。逆に微妙な調整を追い込みたい人には物足りないかも。ヘッドレストもシンプルな割りに役に立ちます。もう一つの気に入っている椅子バロンと比べると、背中の感触は、フィット感のバロンと、やわらかしっかり感のThinkで好みの差。 座面は、厚みがある感触でThinkがリードか。ヘッドレストはThinkも悪くないけど、バロンが良すぎ。リクライニング角度はバロンの方が大きく、途中で固定することができるのも優位。操作性については、こだわりが薄い人にはThinkの簡単さは良い。背の動きはThinkの方がバネっぽい反発が強く、バロンはすっと動く感じ。で、結局自分はThinkにしようかと。背中の感触と、パッと見チープなのに座ると凄い、というキャラが気に入りました。もしも買うときには、背メッシュと座面色の組み合わせが自由に選べる店とそうでない店があるので、気をつけて。


Think使って半年になるけど、いいですよ。178cm80kgだから、バロンに試座したらちょっと窮屈だったんだけど、Thinkはデカイんでちょうどいい感じ。2000円の安イス使ってたときの腰痛もなくなった。意外にも一番いいところは座面もワイヤーなところ。クッションの安定感とメッシュの柔らかさの中間にある感じで、メッシュに座りたいけど体重が気になる人間にはかなりいいと思う。というわけでもっとThinkユーザー増えると嬉しい。


本体のデザインも非常に優秀で洗練されている。leapスレの過去スレではThinkのデザインは神がかっているとの声も。事実多くのデザイン賞を受賞もしている。本来、選択できるファブリック(布地)が非常に豊富な椅子で、そのカスタマイズ性も優れているはずの椅子なのだが、日本法人および国内代理店では選択できるファブリック(布地)が本国より非常に少ない。布地の種類は、日本国内代理店限定で日本では基本カラーの「オムニR」、背面用のメッシュ「3Dニット」(日本では白(ココナッツ)と黒のみだが、本国では2010年にカラフルな新色も登場したらしい。 )、基本のファブリックでは本国では基本色のカラフルな「Buzz2」、今年になって新色の3Dニットとお揃いで登場した鮮烈で明るい色合いの多い「cogent connect」、米国デザインテックス社の布地(柄付きなモダンなデザインファブリック)の「Code」や「Jacks」や「Closed Loop」などなど。(詳しくはSteelcase本国のサイトのメインメニューのPRODUCTS/Surface Materialsに膨大な資料や色や表面見本やPDFがある http://www.steelcase.com/en/products/surfaces/pages/overview.aspx また、PRODUCTS/Surface Materials/Tools/Finish Library/Surface Materials Listには大量のファブリックが一覧で掲載されている(全てではない))http://v2.steelcase.com/na/finish_library_surfacematerialsfinder.aspx?f=24694&v=map%20&suppressBranding=True スチールケース社は子会社にファブリック専門の会社(デザインテックス社)を持っているのが強みのようだ。日本国内の場合、背面に3Dニットではなくファブリック素材を選択した場合は、フレームが黒の場合は裏地(椅子を後ろから見た時の色)が黒、フレームがプラチナの場合は裏地(椅子を後ろから見た時の色)が白になる(本国では背面の表がファブリックの場合、裏は白か黒かを自由に選択できるようだ)。フレームはブラックとプラチナ(銀色っぽい色)が選択でき、脚は「黒プラスチック」「マットなシルバー色の金属」と「ピカピカ仕上げの金属」の3種類が選択できる。分解メンテの仕方は以下のPDFに http://www.steelcase.com/en/products/category/seating/task/think/documents/think_disassembly.pdf 分解後の各部の詳細な部品番号は以下のPDFに http://www.chairmd.com/pdf/think.pdf 日本のスチールケースのサイトには掲載の情報が少ないが、他にもいろいろなサイトに情報が分散されて掲載されているので購入検討時には全て目を通すと良いかもしれない。見るべきサイトは、日本のスチールケースのサイト、代理店のくろがねのサイトやPDFカタログ、代理店である内田洋行のサイトやPDFカタログ、代理店のWSI社のサイト、米国スチールケースのサイト、英国スチールケースのサイト、米国スチールケースのサイトで認定されているオンラインストアのサイトなどである。それぞれ扱っている布地が違うので細かく指定したいこだわりのある方はできるだけ見るべきである。脚は日本で流通しているモデルの高さ調整の範囲よりさらに低く調整可能な、女性や子供など向け用の脚(オプション)も本国には存在する。本国オンラインストアには、ガン基金への募金チャリティモデル(収益の一部が募金される)である特別色「ピンク色」も存在する。iPodのレッドカラー(エイズ募金)のようなものであろうか。また、オプションのランバーサポートは国内の複数のショップで、実売4300円程度、ヘッドレストは13600円程度、可動肘左右セットは19700円程度、固定肘左右セットは9000円程度で買えるようだ。


google六本木オフィスはthinkチェア。


適度なコシがあって硬からず柔らかすぎず。リープに座ったこと無いから比較はできないが、腰から背中のフィット感はメッシュだけでなくワイヤーでも柔軟に受け止めてくれるんで、沈み込み過ぎることなく心地良く個人個人に合わせてくれるよ。そこが"Think"チェアたる所以なんだろうけど。座面とガスが良い感じで仕事していて座った瞬間のショック吸収がGood。座面幅もゆったりなので大柄な人もおk(ちなみにクッション下にもワイヤーが貼ってある)。調整関係がシンプルだけど個人的にはこの座り心地で必要十分。気をつけなきゃいけないのは長時間リクライニングさせて体を預けてゆったり座るという用途の椅子ではないね。一番上のフレームが肩甲骨上部に当たるから(当方170cm62kg)。あと座面を一番下に下ろした状態だとガスショックの吸収がなくなるので。小柄な人には向かないかも。感覚的に165以上の人向けかなあ。

プリーズチェア(旧)

後傾と前傾の両方を望むのならこれが一番のお勧めかもしれない。ただし、やはり後傾よりの設計である事は間違いがないのだが。背面部が二分割構造になっており、体重のかける位置に従って背面形状が変化するという独特の構造。このために後傾時に無理なく背骨に追従し、前傾姿勢でもそれなりにサポート感はある。後傾姿勢時にはもたれかかるというよりも、エビぞりといった姿勢になるためリラクゼーション用途とは少し相反するかもしれない。欠点としてはヘッドレストの前後調整ができないために、作業時に頭を預けるなら追加でクッションが必要な事と、可動範囲の少ないアームレストの実用性が皆無という事。2005年にモデルチェンジをして、ヘッドレストの調整機能が多くなっているなどの多くの改善点が見られる。


旧プリーズユーザーから新プリーズについて追記:新プリーズは実はユニバーサルデザイン(およびリサイクル)対応が最も大きな変更点と言われている。しかし直線的なデザインへの変更や、アルミ脚の採用、座面をやや前傾させシンクロロッキングの動きもスムーズになり、ヘッドレストを飾り同然から実用的なものへ変更するなど改善点も多い。しかしアームレストはさらに貧弱になってしまった。

センサーチェア

中古で安く済ませたいならこれ。だいたい中古家具店で2〜3万円で手に入りますが、価格なりの性能。調整範囲も少なく、体に椅子を合わせるといった使い方はできません。バリエーションはいくつかあり、肘が調整可能な物と固定の物、座面高調整がガス圧調整の物とネジ式(座面をくるくると回して調整する)の物など、価格に応じていくつかの種類がある。購入する際には装備内容をチェックすることを忘れずに。