はじめに


理念を現実にするには

誰にでも使えるコンピュータを目指していたBTRONの理念は大変すばらしく
その構想力は実に見事なものだと思う。
だが、現実にはどんなにすばらしいものでも
それが一般に認知されるにはそれなりのセンスや行動力がいる。
それは歴史的にも明らかであると思う。
さらに革新的であれば現実の運用のノウハウもゼロから積み上げる手間もいる。
それを使う人がその人にとってどういう変化をもたらすかを
うまくイマジネーションする事が出来るようにアピールできなければ
一般からの関心を引くこともなく時代の流れに忘れ去られることになる。
BTRONが出て10年以上経つが、いまだにその特徴は抽象的にしか語られず
WWWが日常となった現在でもごく一部の人にしか認知されていない。
一部のコミュニティ以外では有効に活用されているかも疑問だ。
自由度が高いということは、白紙からの思考を要求する面もあり
ノウハウに悩んで挫折する人さえいる。
このような現状を打破したいというのがこのWikiを立ちあげた目的である。
ところで年末の本屋ではシステム手帳を購入する人でいっぱいだ。
システム手帳を使う人は電子データ自体の信頼性を警戒している人もいるから
必ずしも全部が直接のターゲットにはならないかもしれない。
しかし、コンピュータと並列で使う人もいて潜在的な需要はあるはずである
BTRONの理念に誰でも使えるコンピュータというものがある。
実際によくできていると思うしちょっとした訓練さえあれば一応使うことは出来る。
だが、事例の幅のストックでのアピールがないとこれらの人を呼び込むことは出来ない。
紙とBTRONの差異と共通点を明確にしてノウハウを分類する事で初心者にも敷居を低くしたい。
それが実現できて初めて紙の膨大なノウハウをそのまま引き継いで活かす事が可能になり
紙感覚のインターフェースがアドバンテージへと変化するものと思われる。

このWikiよって一人でも新しいユーザを増やすことが出来れば幸いである。-堀田