FrontPage / 2004-08-01


<日銀>本店旧館の地下大金庫 今夏に初めて一般公開

 日銀は今夏から、東京・日本橋本石町の本店旧館(本館)にあり、明治期から1世紀以上にわたって使用されている地下大金庫を初めて一般公開する。幅広い層に日銀の業務を知ってもらう広報戦略の一環で、他にも現金輸送用貨車の公開や旧館の夜間ライトアップ、ホームページの充実など、あの手この手で「開かれた日銀」をアピールする。

 大金庫は1896(明治29)年に完成し、107年を経た今でも「現役」だ。レンガ造りで、総面積は約1400平方メートル。現在の金庫扉は1932年に取り付けられた米国製で、枠と扉を合わせて総重量は25トンもある。公開に合わせて中身は他の金庫に移す。旧館のライトアップも夏から秋にかけて行い、前庭をイベント開催場所として地元の団体などに提供する。

 現金輸送用の貨車は北海道の小樽交通記念館に夏ごろまでに寄贈し、展示される予定。49年に初めて製造されたが、今回展示されるのは79年に製造され、03年度まで全国の支店向けの現金輸送に使われていた。

 このほか、ホームページ上には、子ども向けにお金や中央銀行の役割などを紹介した「日銀☆キッズ」を開設した。アニメーションやクイズ形式も取り入れ、分かりやすく解説している。動画による日銀紹介ビデオの配信も始めた。【友田道郎】(毎日新聞) [5月1日23時57分更新]