優秀なスタッフを育てる職場環境とは
- ベンダやコンサルタントが発するメッセージにまどわされる経営者、情報システム担当者は依然として多い。だが企業にとって本当に大切なのは、「どこかに存在するはずのオールマイティな回答」ではなく、「自社の問題点を突き詰め、その解決策を考え抜いていく」行動力にあるのではないだろうか。
- 今後、環境や業務を「人材育成の場・教育プロセス」ととらえている企業と、忙しくてそれどころではないとして放置した企業での2極分化が進むだろう。
- これらの“受け売り”情報が駆け巡って世の中の風潮を作り、これも誰かによって作られた“ドッグイヤー”“スピード経営”などとはやし立てられる中で、ユーザー企業のIT担当者は「新しいことが耳に入れば、すぐ動かないといけない」といった観念にとらわれてはいなかっただろうか。
- 「何かしないといけない、しかしよく分からない、動けない」との思いは焦燥感やストレスとなる。これが「持てる力を十分発揮できず、真にやるべきことが十分にできず問題を残してしまう、もっと良い解決方法があるのではないかと世の風潮が気になる」という悪循環に自らを追い込むことになる。
- こんな悪循環から抜け出す昔からの知恵は、「慌てるな! よく考えよう」だ。本当に必要なことは限られている。重要なことは単純である。
- 「小人の学」の前の文章に「君子の学は、耳より入りて心につき、四体にしみて動静(どうじょう)に形(あらわ)る」とある。いま、われわれに必要なのはこの「君子の学」であろう。鍵は本質の把握、基本の理解・修得である。
- 情報化や情報システムの問題は、問題もその答えも、自身の会社の中にある。普遍的な唯一の成功モデルが世界のどこかにあるといった問題ではない。自社の問題への答えや自社のベストプラクティスは、自ら考えるしか仕方のない問題だ。
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