効果的な職務経歴書の書き方教えます


効果的な職務経歴書の書き方教えます

書類選考の現場を知ろう

  • 採用担当が書類に目を通す時間は1人当たり大体どれくらいでしょうか
    • 1人平均して4秒
  • 採用担当者にはどういった方が多いのか
    • やはりずっと人事をしていた方が多い
  • その短い時間でどのように判別しているのか
    • 目視によるキーワード検索
    • ですから、応募書類には、企業の求める経験に関する必要なキーワードが目に付くようにしておくべきです。例えばSEの募集でしたら、その会社が求めている開発に必要な経験、OSや言語や携わったプロジェクトの内容などを分かりやすく、記載する必要があります。
    • 具体的には以下の5項目が挙げられます。
      項目見られるポイント
      プロジェクトの時期流れの速いIT業界でいつ、どんなシステムに携わっていたか?
      プロジェクトの内容強みの業界、強みの業務スキル・業務知識
      開発環境OS、言語、ソフトなど、求める経験はあるか?
      プロジェクトの規模全体の人数、チームの人数で規模感を確認する
      マネジメント経験サブリーダー、チームリーダー、リーダー、マネージャなどと、マネジメントした人数

    • このような要素を分かりやすくまとめるためには表形式にするのがお勧め

●事例:A氏(現在SEの32歳男性、希望転職先:大手SIer)

 A氏は当初、以下のようにまとめた書類を作成され転職活動をしておりました。

 3社経験している中で、経験は1社目が一番長く8年間、中小規模のプロジェクトをプログラマ、SEとして経験しました。2社目、3社目は1年ずつで短いのですが、3社目では大規模なプロジェクトのリーダー経験があります。

 大手のシステムインテグレータ(SIer)への転職を狙うに当たって一番アピールしたい、そしてすべきなのは3社目になります。具体的にいえば、大規模システムでのプロジェクトリーダーの経験を訴えるべきです。

 しかしA氏が書いた職務経歴書は、1社目から順番にこれまでの職務が記載されていました。その結果、最も勤続年数の長かった1社目の記載が目立っていました。最もアピールしたい3社目の経験は、3番目であり、1年ということで一番短く、最後に記述していたのです。

 A氏の転職活動は、当初うまくいきませんでした。大手SIer数社に応募したのですが、どこも書類選考で落とされていたのです。私はそのタイミングで相談に来られたA氏と面談することになったのです。その際に見せられたのが、A氏が書いた職務経歴書です。 それに対して、2点のアドバイスをさせていただきました。

それは、

  • 一番アピールしたい経験、内容を先頭に記載し、内容的にも一番詳しくボリュームを持たせて書くこと
  • その会社が求める製造業向けの開発経験をしっかり持っていることを冒頭で記述しアピールすること

 A氏はそのアドバイスを受け、職務経歴書を修正しました。その結果、ボリューム(書かれている文字数)は全体としては以前と同程度ですが、アピール度が非常に高くなったのです。その後、この書類で応募したところ、以前書類選考で落ちていた企業と同レベルの企業数社から面接のお話がくるようになってきたのです(図2)。

 鉄則としては、経験の長さにとらわれず、一番アピールしたい個所をボリュームを持たせて書く。そして、ファイルを開いたときに一番初めに目に付くのは1枚目の上半分だと認識し、そこにインパクトを持たせるよう工夫することだと思います。