「社内SE」に向く人、向かない人


「社内SE」に向く人、向かない人

  • ■組織人でいれるかどうか
  • どういう人が社内SEに向いているか  純粋にコンサルタント/エンジニアとしてスキルを高めたい方は、SIerで働くことを勧めます。社内SEは、システム環境やアプリケーションがある程度固定されていることと、開発外の業務に時間が取られるからです(その企業自体がいろいろなシステムにチャレンジしているケースは別ですが……)。
  •  一方SIerのSEは、常に最新テクノロジ、開発手法、マネジメント手法などを取り入れるために必死なので、それらのスキルや知識を吸収するチャンスがあります。一方、社内SEでいえば、「そうした役割は外部ベンダの仕事」と割り切っているので、吸収しにくい環境といえます。
  •  ではどういう人が社内SEに向いているのでしょうか。よくいわれているように、自社システムをじっくり開発したい人に加え、「組織人でいれる人」という点が最重要ポイントです。
  •  SIerは顧客企業に対してシステム開発のプロである一方、社内SEは組織人として、どう振る舞えるかが問題になります。社内の制約、人間関係、政治環境……などをうまく調整しながら業務を進めていきます。そういったコミュニケーション力(SIerでいう顧客に対するコミュニケーション力とは別のスキル)がなければ業務を遂行できません。
  •  また、業務の役割分担が厳格に定められているわけではないので、何ごとも積極的に行う姿勢が求められます。組織人である以上、時には社内の理不尽な要求にも我慢しながら仕事をこなさなければなりません。よくSIerのSEが社内SEに転職して失敗するのは、上記のポイントを理解せず、「私の役割はここまで」というスタンスで臨んでしまうケースです。
  •  さらに、その企業の事業内容に強い興味を持つことも重要です。SEとはいえ、企業に就職するわけですから、その業界や事業内容をよく理解して、こだわりを持つことが重要です(そうでなければ帰属意識が希薄になります)。