XML-EDI


XML-EDI

XML-EDIサブセットとは

流通XML−EDIサブセットとは 「流通XML−EDIサブセット」とは、中小流通業における受発注から請求・支払までの業務処理の電子化を支援する「インターネット対応型の簡易ツール」です。 このサブセットでは既存の流通標準(JEDICOS)に基づき、対象業務を基本的なものに絞ったうえで、業務処理をモデル化して必要最小限の取引メッセージ(発注、受領、支払予定、請求、商品マスタ)と項目(XMLタグ)を開発することで、EDIを実現するためのひな型業務アプリケーションを提供しています。

開発された背景

このシステムが生まれた背景として流通業を取り巻く経営環境の厳しさがあげられます。 現在、経営の合理化、効率化は最重要課題ですが、個々の企業努力だけでは所詮、限界があります。また流通業における商品の仕入れから物流・在庫・販売に関わる多くの業務処理は取引先との連携と相互関係によって成り立っており、このサプライチェーン全体の効率化を進めなければ真のメリットを享受することはできません。 しかしながら、中小流通業においてはEOS化・EDI化がほとんど進んでいないのが現状であり、情報化及びEDI化への対応の遅れによって取引先との新たなビジネスチャンスを逃がす可能性すらあります。 こうした問題を解決するには取引先との情報交換の効率化と情報共有、共用を実現することのできるEDIを活用することが一番の近道と考えられます。

開発された趣旨

流通XML−EDIサブセットは以下のような課題に悩んでいる流通業のEDI化を支援することを目的としています。

【中小流通業の悩み】

  • FAXや電話で行っている取引先との受発注をEDI化したい
  • EOS化、EDI化を進めたいが社内にシステムに詳しい人がいない
  • 発注頻度が少なく、1回あたりのデータ件数が少ない取引先にはJ手順によるEOSを進めにくい
  • EOSだけでなく納品(出荷)、請求、支払データ交換もEDI化したい
  • 現在のEOSやVANよりも、もっと手軽で低コストのEOS/EDIを導入したい

【大手流通業の悩み】

  • 取引先との商品マスタ情報の交換からEOSだけではなく、納品(出荷)案内や請求・支払に至る一連の情報交換がスムーズに行われていない
  • 数百社、数千社ある全ての取引先とのEDI化が実現していないため、EDIのメリットが十分に生かされていない
  • 全ての取引先とのEDI化を実現し、ネットワークシステムを有効活用したいが、多様な取引先の条件に対応できる簡易なEDIシステムがない

流通XML−EDIサブセットの導入により、こうした課題も解決され、取引先との効率的な情報交換・情報共有が可能になり、更なる経営の合理化・効率化が期待できるようになります。

開発の経緯

(平成12年)

経済産業省・中小企業庁は大手と中小企業の情報化格差を縮め、かつ情報化EDI化を通じて生き残り、発展しようとする意欲ある中小企業を支援すべく、インターネットの目覚ましい普及を踏まえ、インターネットを利用した低コストで使いやすいEDI化ツールを開発することを決定しました。 そして情報処理開発振興事業協会(IPA)を経由して、(財)流通システム開発センターにその開発を委託しました。

(平成14年)

学識経験者、ならびに流通業とその業界関係の企業、団体の有識者からなる「XML化対応商取引流通EDI標準サブセット開発普及推進委員会」及び「同専門委員会」における調査検討を経て、1月に完成しました。


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