オペレーション効率


オペレーション効率

オペレーション効率(operational effectiveness)とは、同様の活動を競合他社よりも上手に行うことである。  1980年代、日本企業はオペレーション効率(生産する際の効率)で世界を席巻した。 当時、欧米企業は経営・戦略を重視して、オペレーション効率はあまり重視していなかった。 日本企業は、ライバルよりオペレーション効率の点ではるかに上回っていたから、おざなりの製品を作っていても競争力があった。

 しかし、欧米企業にオペレーション効率をキャッチアップされて、おざなりの製品では競争力がなくなった。 ただ、日本企業が欧米企業に対して開発で先行していた小型車やRVでは、競争力を維持していた。 そのためもあって、おざなりの製品を改めず、ただオペレーション効率の追求を行なった。 生産が増えない状況では、改善活動には限界がある。 競合する企業が、効率のよい外部企業に活動をアウトソーシングしていけば、アウトソーシング先が重なり、その活動は似たりよったりになってくる。 品質改善やサイクル・タイム短縮、供給業者との提携などをお互いに模倣すれば、戦略は同じものに収斂していく。 そして競争は、すべての企業が同じ道をひた走る、誰も勝利を得られないものとなってしまう。 オペレーション効率のみに立脚した競争はお互いを傷つけるだけであり、競争を制限することでしか止めようのない消耗戦になってしまう。