Sampling Masters 3


  • Sampling Masters 3 / Sampling Masters
  • トルバドールレコード / Troubadour Record
  • 1997.8



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  • アルバム全体の比較的乾いた感じが気に入っている、サンプリングマスター3枚目、佐野参加2枚目。
  • 担当した3曲とも妙な曲名が気に入っている。シングルカットした際にビジュアルイメージが浮かぶ様な。
  • 自分がなんのオーダーもコンセプトも無くアルバムを作ったとしたら、こんな曲調になるのではないか、と思う。
  • Fatback
    • 鉄拳3psと同時期の作品。同ジャンルで鉄拳という枠が無かったらどうなるかと作ってみた曲。
    • 結果的にはあまり変わらず。楽曲的には習作の域。しかし楽音的にはかなり気に入っている。特にリード系のクリップ具合が絶妙。
    • この頃からブレイクビートをRecycle!で刻んでかなり細かくエディットし始めた。またリズムをまとめてディストーションをかけ始めたのも同時期。
    • ベルとストリングスはThe Prodigyプリセットとも言えるU220のプリセット音。既にこの頃音源自体はラックから外してあったのだが、あらかじめサンプリングしたものを使用した。ロービット感というかローレート感というか、妙な手触りが大変好きでこの曲以外にも多用していた。
  • Leaning Tower
    • 死ぬ前に思い出す佐野電磁曲の一つ。
    • 特にこの曲が素晴らしい点は、グッとこないし、感動させない、かっこいいわけでもないのに何か良いと思わせるところ。
    • 4つ打ちだが変わった印象を与える曲にしようと作り始め、満足いく結果になった。特にベースパターンと変拍子感に大変オリジナリティーを感じる。
    • キックのみにディストーションをかけたのはこの曲が初めて。当時としては珍しくブレイクビーツを使っていない。ドラムセットはアレシスのD4を中心に組んである。
    • 冒頭のパッドは鉄拳 サウンドトラックの冒頭のパッドと同じ。但しここでは一旦サンプラーに入れてから鳴らしている。
    • ミックスもかなり時間をかけ丁寧に作り込んだだけある。O2Rのオートメーションを使い倒した。
  • Throw in
    • ハッピーだけどパワーがある様な曲を目指した。
    • 曲中のクワイヤーはE-mu Morpheusをエディットしたもの。なかなか使うのが難しい音源だった。一番はまったのがこの曲。
    • ベースパターンはドラムンベース系の歌うベースを入れた。大変効果的だったと思う。
    • シーケンスっぽいフレーズから離れて自然にフレーズを終えるピアノが音色も含め非常に気に入っている。
    • ミックス的にもよく練られており、完成度が高い。

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