ガンメンウォーズ / Gunmen Wars


  • ナムコ/namco
  • 業務用ビデオゲーム
  • 1998.1-1999.3
  • 楽曲制作

  • 最初はダンクマニアを発展させた様な曲にしようかと思い、社内発表用に1曲完成させた。この時、既にプレイヤーの状況により楽曲が変化する仕掛けも入れていたのだが、どうにもピンとこない。
  • ちょうどその頃、クラフトワークの日本公演を見にいき大変感動、「クラフトワークをもっと速くした感じで展開できないか」と思い、方向性を全く変えて作り始めた。これが前述の仕掛けと親和性が高く、楽曲製作は大変順調に進んだ。仕掛け以上に楽曲自体も大変気に入っている。CD化されていないのが残念だ。
  • この仕掛けについては、ディレクター山本氏の勧めと当時の会社の方針で面倒だと思いつつも特許申請を行った。特許スタッフの使う独特な語句が面白かった。今でも覚えているのは「ポンチ絵付けられますかね?」である。「ポンチ絵」って.....。
    • 特許公開2000-153075 通信ゲームシステム
    • 特許公開2000-153076 通信ゲームシステム
      • 通信している筐体間で楽曲を完全にシンクさせる、全体の音場をクリアにする。
      • アウトラン2などで顕著にみられた、筐体全体でぼんやりした、ディレイがかっているような鳴りをこれにより無くす事ができる。発想した時にはそれほどたいしたことがないと思っていたが、実際にやってみるとサウンドの芯が極めてしっかりとし、ロケ(ゲームセンター)での鳴りも良く大変効果的だった。
    • 特許公開2000-140437 通信ゲームシステム
      • 通信対戦筐体全体を一つのサウンドシステムとして再生する。
      • 通信筐体であれば一人2つのスピーカーが4人分の計8つのスピーカーがあるわけだが、アトラクト時にはこれら全てでひとつの音場を形成させる。特に筐体センターで聴いた場合の迫力は凄まじかった。
    • 特許公開2000-107466 通信ゲームシステム
      • 通信対戦筐体においてゲームの状況により楽曲が展開する。
      • プレイヤーが1位の時、2位の時、3位の時、ビリの時で、楽曲のアレンジが任意に変わる。かつ、ダイヤをゲットした時、死んだ時にもそれ用の展開をする。
      • ダイヤゲット時、「ダイヤをとりました」とボコーダーで鳴らした。もちろんクラフトワーク系ということでドイツ語。
  • アトラクト用楽曲は、鉄拳3の時同様、ムービー(ポリ劇)と徹底的に合わせていった。途中スローモーションになるカットではテンポも半分になる仕掛けが特に効いていた。
  • このプロジェクトは、スタッフ数が少ない事もあり気心が知れて大変楽しかった。特にプログラマーの渡辺氏とはプロジェクト以前からよく話もしていたので、前述の様なプログラム的なフォローが不可欠な仕掛けも好き放題やらせてもらい大変感謝している。
    • 氏の車にスタッフで乗り込みあぶない刑事のサントラをかけつつ鶴見のステーキを食べにいったり、なぜか海ほたるまで行って帰ってきたりしたのが懐かしい。

佐野電磁業務履歴