プロフィール †
趙雲 字：子龍
- ちょう うん 字：しりゅう（しりょう）
- （？〜229年）
- 常山郡真定県
蜀の武将。
袁紹、公孫サンの元を渡り歩いてのち劉備に仕える。
槍の名手であり、また勇猛なことで知られ、「子龍はこれ一身肝なり」と褒められた。
五虎大将軍のひとり。
正史 †
- 常山より推挙され、官民の義勇兵を率いて公孫瓚に仕える。
- 袁紹と戦っている田楷?の援軍として劉備を派遣した際に随行、劉備の騎兵隊長に。
- 兄の服喪のために公孫サンの元を辞して故郷へ帰る。
- 200年 正式に劉備の下へ
- 208年 長坂の戦い
- 208年 荊州平定
- 213年 張飛とともに入蜀
- 221年 孫権を攻めようとする劉備を諌めるが聞き入れられず。
- 227年 北伐に備えて漢中に駐留。
- 228年 祁山の戦い
- 諸葛亮の策に従って囮として斜谷街道に敵軍を引きつける。
- 箕谷で負けるも、うまく守って大敗には至らなかった。
- 229年 死去。
- 261年 謚「順平候」を送られる。
演義 †
- 常山より推挙され、官民の義勇兵を率いて公孫サンに仕える。
- 袁紹と戦っている田楷?の援軍として劉備を派遣した際に随行、劉備の騎兵隊長に。
- 兄の服喪のために公孫サンの元を辞して故郷へ帰る。
- 200年 正式に劉備の下へ
- 208年 長坂の戦い
- 単騎で敵中を突破し、阿斗?を自ら抱えて救出、甘夫人を保護。
- 208年 荊州平定
- 213年 張飛とともに入蜀
- 漢中争覇戦
- 突出した黄忠を救出。
- 見事な撤退戦と空城の計を演じる。
- 221年 孫権を攻めようとする劉備を諌めるが聞き入れられず。
- 227年 北伐に備えて漢中に駐留。
- 228年 祁山の戦い
- 諸葛亮の策に従って囮として斜谷街道に敵軍を引きつける。
- 箕谷で負けるも、うまく守って大敗には至らなかった。
- 229年 死去。
Pick Up †
「堅実第一」 †
演義では単騎駆けの場面が多く、武勇絶倫の猛将として描かれている趙雲。
正史でも同じように数多くの活躍をしているが、どちらかといえば地味なものが多い。
一軍の大将と言うよりはそれにつき従う副将といった役割が多く、初めて大軍を任された第一次北伐、街亭の戦いにおいては数で勝りながら魏の名将曹真に粉砕されている。
楽進同様どちらかといえば中隊長タイプの武将だったのかもしれない。
この差は演義の作者が趙雲と同郷の出身で、彼を活躍させようと思ったからだといわれている。
どちらにしても彼は武勇・統率に優れ、度胸も命令への責任感も人一倍強い堅実な人だったということは間違いない。
実際孔明も信頼置ける武将として彼だけは任地に行かせずに手元に置いていたという。
「長坂単騎駆け」 †
演義における趙雲の最も凄まじい活躍といえば、長坂の戦いであろう。
劉備妻子の護衛を任された趙雲は、襲撃で行方のわからなくなった甘夫人を保護。
そして、敵軍中にいた阿斗と糜夫人を発見する。
糜夫人は足をけがしており、足手まといになるわけにはいかないと趙雲に赤子を託した後、自ら井戸に飛び込んで命を絶ってしまった。
ここから、趙雲の単騎がけが始まる。
懐の鎧の中に阿斗を隠した趙雲は、数万ともいわれる敵中を単独で突破していくのである。
「一身すべて肝なり」 †
これは劉備が趙雲を示した言葉である。
漢中争覇戦にて、突出しすぎて曹操軍に囲まれた黄忠を救い出し、
大軍を伏兵に嵌めるために、たった１人で開け放った城門に立って曹操軍を迎え撃つ。
先の長坂単騎駆けもまたしかり。
それもこれも、並外れた度胸がなければこなせない役だ。
