プロフィール
許チョ 字：仲康
- きょ ちょ 字：ちゅうこう
- （生没年不詳）
- 出身地
魏の武将。
怪力の持ち主で曹操の傍らで護衛を務めた。
虎のような勇猛さと力を持つが、普段ボーッとしていたため「虎痴（こち）」の異名をとる。
正史
- 仕官以前
- 黄巾賊一万が砦壁を攻めた際、農民たちをまとめあげ、砦を固めて敵を防いだ。
- しかし、寡兵であった彼らは賊と和睦。牛と食糧の交換の際、逃げ出した牛を片手で引きずってやってきた許チョに賊軍は驚き、牛を引き取らずに逃げて行った。
この噂によって、許チョの剛勇を皆が恐れるようになったという。
- 仕官
- 曹操が淮・汝地方を支配するようになると、軍勢を率いて帰順する。
曹操は許チョの勇壮な雰囲気に、「我が樊?（はんかい）である」と喜び、彼に都尉の位を授け、率いてきた軍勢共々親衛隊に任命した。
- 200年 官渡の戦い
- この頃、謀反を企てていた徐他という男がいたが、許チョの勇猛さを恐れた彼らは結局事を起こす事ができずにいた。
- 許チョが休みの日に行動を起こした彼らだったが、胸騒ぎを覚えた許チョは引き返して曹操を護衛、曹操の帳に押し入った徐他を見て即座に謀反であると悟った許チョは彼らを屠殺。曹操はこの事で許チョをさらに信用し、常に側に置くようになった。
- 馬超・韓遂の乱
- 渡河の前に兵を先に渡させた曹操は、一万の兵の放つ矢によって危険な眼に遭う。
許チョは曹操を守るため、船に乗ろうとした兵を落とし、左手で掲げた鞍を盾に、右手で懸命に船をこいでようやく渡る事ができた。のちに、曹操は許チョなしでは命がなかったと述懐している。
- 馬超・韓遂との単馬会語では、曹操は許チョ１人を伴って会場に現れた。
馬超は曹操を殺そうと企んでいたが、以前から勇猛な従者の話を聞いていた。それが後ろの男でないかと聞けば、曹操は無言で後ろを指した。そこにいたのは馬超を睨みつける許チョ。今が動く機でない事を悟った馬超は結局引き返した。
- 220年 曹操死去。
- 曹操が死んだとき、許チョは号泣して血を吐いた。
- 曹丕の代には都督にまで昇進、許チョと一緒に従軍した侠客たちは将軍になった者数十名、都尉・校尉が百余名にも及ぶ。
- 死去。
演義
- 黄巾賊一万が砦壁を攻めた際、農民たちをまとめあげ、砦を固めて敵を防いだ。
- しかし、寡兵であった彼らは賊と和睦。牛と食糧の交換の際、逃げ出した牛を片手で引きずってやってきた許チョに賊軍は驚き、牛を引き取らずに逃げて行った。この噂によって、許チョの剛勇を皆が恐れるようになったという。
- 曹操に帰順
- 賊軍を討伐していた曹操が、賊将・何儀?を捕らえに典韋を向かわせたとき、何儀を捕らえて典韋と一騎打ちをしたのが許チョである。
互角に打ち合う両者を見た曹操は、典韋にわざと退かせる事で許チョを捕らえさせ、配下とした。
- 200年 官渡の戦い
- この折、謀反を企てていた徐他がいたが、許チョの勇猛さを恐れた彼らは結局事を起こす事ができずにいた。許チョが休みの日に行動を起こした彼らだったが、胸騒ぎを覚えた許チョは引き返して曹操を護衛、曹操の帳に押し入った徐他を見て即座に謀反であると悟った許チョは彼らを屠殺。曹操はこの事で許チョをさらに信用し、常に側に置くようになった。
- 200年 官渡の戦い
- この頃、謀反を企てていた徐他という男がいたが、許チョの勇猛さを恐れた彼らは結局事を起こす事ができずにいた。
- 許チョが休みの日に行動を起こした彼らだったが、胸騒ぎを覚えた許チョは引き返して曹操を護衛、曹操の帳に押し入った徐他を見て即座に謀反であると悟った許チョは彼らを屠殺。曹操はこの事で許チョをさらに信用し、常に側に置くようになった。
- 馬超・韓遂の乱
- 渡河の前に兵を先に渡させた曹操は、一万の兵の放つ矢によって危険な眼に遭う。
許チョは曹操を守るため、船に乗ろうとした兵を落とし、左手で掲げた鞍を盾に、右手で懸命に船をこいでようやく渡る事ができた。のちに、曹操は許チョなしでは命がなかったと述懐している。
- 馬超・韓遂との単馬会語では、曹操は許チョ１人を伴って会場に現れた。
馬超は曹操を殺そうと企んでいたが、以前から勇猛な従者の話を聞いていた。それが後ろの男でないかと聞けば、曹操は無言で後ろを指した。そこにいたのは馬超を睨みつける許チョ。今が動く機でない事を悟った馬超は結局引き返した。
- 220年 曹操死去。
- 曹操が死んだとき、許チョは号泣して血を吐いた。
- 曹丕の代には都督にまで昇進、許チョと一緒に従軍した侠客たちは将軍になった者数十名、都尉・校尉が百余名にも及ぶ。
- 死去。
Pick Up
「曹操の傍らで」
「虎痴（こち）」
