劉璋に仕えた武将。
高沛ともども劉璋配下では有数の名将とされ、精強な軍勢を率いて白水関の守備に就いていた。
歴戦の将である劉備の勇名に一目置く一方、強く警戒もしていたようで、張魯に対抗するため劉備の力を借りようとしていた劉璋には、劉備を荊州に撤退させるよう文書で進言していたという。
それを察していた龐統は「荊州に帰ると言えば楊懐と高沛は喜んで見送りに来るだろうから、そこで暗殺してしまえばよい」と献策。
かくして楊懐・高沛は戦わずして殺害されてしまい、その軍勢は劉備に吸収された。
どうみても劉備の側が悪党にしか見えない経緯であり、さすがに物語にするには都合が悪すぎたのか、
演義では楊懐・高沛の側が劉備暗殺を計画するが、見破られて処刑されるという顛末になっている。