人物紹介 / 張コウ


張郃

最前線一筋の生涯で三国時代を駆け抜けた猛将。
黄巾の乱に対する募兵に参加し、袁紹、曹操、曹丕、曹叡の代まで活躍するという、40年前後の軍歴を正史に残している。
特に劉備軍の前には何度となく立ちはだかり続けたためか、吉川英治の小説では3回も戦死させられていることが
日本の三国志ファンには知られている。

フレーバーテキストは夏侯淵戦死で混乱する魏軍をまとめたことで劉備から高評価を受けたかのような記述だが、
史書によると劉備は「夏侯淵は討ち取ったが、一番大事な者を討ち取っていないではないか」と言ったという。
この張郃>夏侯淵な評価は曹操軍内部でも共通しており、史実の夏侯淵は「白地将軍」とよばれるほど、
勢いは苛烈だが細かい用兵を苦手とする武将だった。
夏侯淵の戦勝の影には彼に付き従う張郃やほかの武将の存在が大きかったものと思われる。

三国志演義でも名将だが、司馬懿を引き立たせるために功績を吸われてしまった一人。
街亭の戦いで馬謖率いる蜀軍を破ったのは張郃であり、当時の魏の大将軍を務めていたのは曹真である。
司馬懿はこの戦いにほぼ関与していないのだが、
諸葛亮とのライバル関係を描くため司馬懿に功績を取られてしまうこととなった。
(義勇ロードの魏後伝・晋伝では正史と演義の折衷案のような展開になる。そのため張郃の出番は多い)

彼の最期は、撤退する蜀軍をやや強引に追撃した結果、脚に矢傷を受けてそれが元で死に至るというもの。
史書によっては「張郃は追撃に反対していたが、その豊富な軍歴を警戒していた司馬懿が追撃を命じ
蜀軍に討たせる事でライバルを排除した」という謀殺説を展開しているものもある。

コーエーの『三國志孔明伝』では射殺される展開がないため、最終決戦である「洛陽の戦い」まで蜀軍の前に立ちはだかる難敵として存在感を示している。
「洛陽の戦い」では孟獲と一騎打ちの果てに討ち取られるが、孟獲も戦闘継続不可能になり撤退する(「洛陽の戦い」は連戦であり、撤退した部隊は復帰不可能なまま2戦目に突入するため部隊が減る事は苦戦に繋がる)という、最後の最後まで蜀軍の難敵として活躍した。

アクションゲーム「三國無双」ではなぜか「美」を追求するナルシスト然とした奇人として登場。袁紹を見限って曹操に降る理由も「袁紹の戦術が美しくないから」となっている。
また「美」というワードから周瑜・貂蝉といった美男美女、さらには「美髯公」と言う理由で関羽に絡む事も。
一方で、お世辞にも美丈夫とは言い難い夏侯淵のことを「美しき将軍」と慕う一面も(本人曰く、内面に美を見出したとのことだが)。
しかし史実同様、戦術眼は確かなようだ。

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