人物紹介 / 孫チン

孫綝 †

孫静の曾孫で孫峻の従兄弟。
孫亮を傀儡として専横を振るった重臣の中でも、特に暴虐を極めた人物として知られる。

孫峻が死んだ当時は偏将軍であったが、後継者に指名されその権力を引き継ぐ。
ただしこの人事には反発もあり呂範の子・呂拠は滕胤を丞相に推挙している。
これに対し滕胤を大司馬として武昌に駐屯させて追いやろうとし、呂拠、滕胤が反乱を起こすと討伐している。
さらに一族の孫慮（孫憲とも）を冷遇し、反発され王惇と組んで暗殺計画を立てられるとこの二人を粛清する。

諸葛誕が魏に対して反乱を起こすとこれを救援すべく文欽・全端・全懌・唐咨を派遣するものの、
文欽が寿春に入場した後に寿春城は魏軍に包囲されてしまう。
この状況を利用して一族でも邪魔者の孫壱を排除しようと朱異に魏への救援のふりをして攻撃させようとしたが、
事前に察知され孫壱を魏に逃してしまっている。
その後、朱異、丁奉らに諸葛誕の救援を命じるものの魏軍に阻まれ失敗。
再度の出撃を朱異に命じるも拒否されると彼を殺害し、弟の孫恩を後任にするという暴虐ぶりをまたも発揮している。

孫亮が長じると親政を目指して対立するようになり、暗殺計画まで立てられるが、
全皇后（もしくはその母）の密告でそれを知ると先手を打って孫亮を廃立する。
さらに自身が皇帝に即位しようとしたものの虞翻の子・虞汜に諌められたので孫休を擁立している。
なおも専横を振るっていた事で孫休と対立するとこれも廃立しようと企んだが、先手を打たれて殺害されてしまう。