西晋の文人・左思の妹にして司馬炎の側室の一人。
本作では『晋書』での記述に基づく左「芬」だが、本人の墓誌によれば、正しくは下に木のある左「棻」である。
(ちなみに兄・左思も正しい字は「泰」沖だが、『晋書』では「太」沖と間違われている)
寒門出身で容貌が醜く、さらに吃音持ちであるというのは左思の特徴としても描かれており、兄妹で混同されている可能性もある。
その文才を聞いた司馬炎によって後宮に招かれており、寵愛は受けなかったが文才を気に入られ貴人に封ぜられている。
ちなみに左思も高名な文人であり、代表作『三都賦』が有名になると洛陽で写本のために紙の需要が高まり、
「洛陽の紙価を高める」という言葉の由来になっている。