僕の心に憎しみはない


僕の心に憎しみはない

勇者に孕まされ、世界中の人間から憎まれた女性が自分の子供に復讐を託して転生させる。 勇者は魔族に負け、心が不安定だった。→レイプ事件に発展。事の発覚を恐れた勇者が女から誘われた。むしろ逆レイプされたと言い張る。 勇者を誑かした女として村からパッシングを受ける。

母の声は僕に囁き続ける"勇者を殺せ""世界を滅ぼせ" 世界を憎み、他人を嫌いながら大切なモノを見つけていく物語

主人公は孤児院で育てられた。

ヒロイン: 憎しみを持つ少女。 与えられた憎しみを持つ主人公との対比

憎む
1 よくないこと、本来あってはいけないこととして許しがたく思って嫌う。他人の言動などに強い不快の感情をいだく。憎いと思う。「不正を―・む」「戦争を―・む」「―・むべき犯罪」
2 自分に不利益をもたらすものとして嫌う。「恋敵を―・む」
3 非難する。なじる。

嫌う
1 いやがって、その対象とかかわりたくないと思う。好ましくないものとして、避ける。「世間から―・われる」「不誠実な人を―・う」
2 はばかって、それをしないようにする。また、そうすることをいやだと思う。「葬式は友引の日を―・う」「相手の差し手を―・う」
3 (人になぞらえた言い方で)それがあるとそこなわれやすいので避けるべきである。「塩は湿気を―・う」
4 (「きらわず」の形で用いる)区別する。わけへだてをする。「相手―・わず論争を挑む」「所―・わずつばをはく」
5 連歌・連句で、句の配列上、同類の言葉を付けたり、ある特定の語を特定の場所に使ったりすることを忌み避ける。
6 よくないものとして退ける。

エクソシスト

「いや!!離して。離してください」 「うるさい!!」 夜の森の中に男女の声が響く。 男は女性を組み敷き、女性が身にまとう服を引きちぎる。 「うるさいうるさい!!なにが魔王だ。なにが勇者だ。人を勝手にこんな世界に呼び出しやがって」 「痛い。お願いしますやめてください」 「黙れ!!」 女として最大級の災難。 そんな非情な現実に対して彼女にできたのは思考を放棄し、何も考えないことだった。 自分が今何をしているのか、何をされているのか。目の前の男が何をしているのか考えるのを止めてただ時間が過ぎるのを待つ。 女性にとって永遠とも思える地獄の時間 事を終えた男は女性を見ていなかった。 彼女に背を向け何かをつぶやいている。 「なんで……あんな化物……わけが……」 男は一通り身だしなみを整えるとふらふらとした足取りで村の方へと向かう。 男が去り、静けさが戻った森の中で女性は呆然と横たわっていた。 強烈な吐き気が襲ってくる。 「うぇぇ」 何度も嘔吐を繰り返し、もう胃液しか出なくなると、女性はとうとう自分の身に何があったのかを認識した。 「なんで私がこんな目に……酷い……酷すぎるよ」 悲しみに暮れるとその次に女性の胸に浮かんだのが怒りだった。 「勇者だろうがなんだろうが関係ない。絶対に報いを受けさせてやる」 重い足取りで村へと向かう。あ自分の身を汚されたことの怒りと悲しみを抱えながら。 やっとの思いで村に帰ってきた女性を迎えたのは裏切りと絶望だった。 その女性 シルヴィア・スカーレットにとっては悪夢の始まりでしかなかった。

村に帰ってきた彼女を迎えたのは怒声だった。 「なんということをしでかしてくれたのだ!!」 その怒声は村の入り口に立っていた老人から発せられたものだ。 彼は既に髪は真っ白に染まり、顔には深くしわが刻みこまれている。 しかし、腰はまっすぐに伸びており、目からは強い意志が感じられる。 この村の村長だ。 「王女様から聞いたぞ。おぬし傷心の勇者様を誘惑し、森の中で無理やり行為に及んだそうではないか」 「え? 」 何を言われているのか分からなかった。 今の自分の姿が目に入らないだろうか。 服はボロボロに裂け、髪は土にまみれ、ところどころに擦り傷ができている。 この姿を見てレイプの加害者扱いは普通でない。 「違います。むしろ襲われたのは私の方です」 「黙れ黙れ黙れ!! 」 シルヴィアは必死に弁解するが、村長は聞く耳を持たない。 「私の今の姿が見えないのですか。どこに自分の服を」 「ふん!!小賢しい真似をしおって。わしがそんな手に騙されると思うてか」 「そんな・・・」 異常だ。明らかに被害者である自分 (まさか) 一つの可能性を思いつき、先ほどから村長の後ろに立っている女性を見る。 金色に輝く髪を肩まで伸ばした女性はシルヴィアを小馬鹿にしたような表情で見つめている。 この国の末子であり第5王女でもある。 「王女殿下が」

(何が嘘か本当か何て関係ない… 私は…) 「シルヴィア・スカーレット。この村から永久に追放する。特別に荷をまとめる時間やる。終わったらさっさと出て行け」 村長が言い放った宣言をただ肩を震わせながら受け止めることしかできなかった。

勇者が憎い。勇者を許した国が憎い。私を売った村が憎い。私を裏切った恋人が憎い。 私を捨てた家族が憎い。この世界の全てが憎い。

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