『爆竜戦隊アバレンジャー』第48回 ファイナルアバレゲーム
アバレキラーの死亡回。
ネタバレなんですけど、まあ、放送からずいぶんたってるし構わない、かなぁ。。。
(放送途中だと何話くらいかわからないこともあるけど、最終回まであと2話を残してっていうタイミングだったってのも知られてることだと思うし。)
というわけで、キラーは相変わらず≪恐竜や≫に引き止められ。
なんか幸人さんの初期を思い出すよーなそーでもないような、なんというのかむしろ、「馴れ合ってたまるか」というような逆の気合いみたいなものはなくて、ただ途惑ってるっぽいっす。
まあ、そりゃ途惑うわな。;
なんか舞ちゃんには弱い模様ですよ。
どっちかというと今回降った「赤い雪」とそれを見たキラーの反応良かったかな。
人が凶暴化して(あ、なんか『GARO』で凶暴化してた回思い出した、あっちは死ぬまで争そいあうっつー設定だったけど)、本能が止まらなくなり、殴り合いやら車の暴走やら金庫に取り付いてむしり開けるやら。
何故そこに、道のど真ん中にあるのだ金庫っ?!
(今頃気付くな。;)
いっそATMに皆でむらがって壊してたら良かったかなー。
いい感じですやん、あと、弱い人にタカってというような描写はあんまりされてませんでしたよ、ちょっと生温いぜ(中澤監督か竹本監督辺りならもうちょっと頑張ってくれただろーになー)。
いやいやいや、別にそんなところがメインの回ではなかったんですが。
「あれは、俺の姿だな、、、」(byキラー)
「そんなことはありませんよっ!」(りょーが君)
この会話はなんか好き、好きっつーか、なんていうのかなぁ。アレじゃあないと思う、確かにキラーにはだいぶ困らされたけど、そういう欲望とは一線で違ったというか。
どちらかというと彼自身というよりは、キラーのゲームに引っ掛かる人間の要因というか本能というか、そちらが目立っていた気がするんだよね。
話として面白かったか、なにか意味があったかと聞かれると、それはどうかなとは思うんだけども。
あの展開は「キラーの醜さ」ではなくて「人間の醜さ」そして、キラーはそういう人間へ絶望した人というふうに見えていたんだよね、どうしても。
今、りょーが君たちといるのもどっちかというと、もう諦めたというか受け入れたというか。
少し懐が広くなって人の醜さを認められるよーになったというか、人間の見方そのものが完全に変化したとは思えないんだよね。
だから、手の平を返したような態度、とも見ていない。
りょーが君や、らんるちゃんやらアスカさんやら(まあ幸人氏とは対立しててもいいけど)を信用したのかな、というとなんとなくそこには違和感があるわけですけど。
でも後半で、上の、赤い雪で引き出されて集められた人間の欲望のエネルギーでもって怪人のボスが復活する、その上、キラーも片割れとして取り込まれるっつー時に、上げた叫びを「俺は負けないっ!」つーベタな言葉が変だとも思わない。
そーして、自分の体からデズモゾーリャの魂を追い出し。
そのために自分の命を使い切った、という展開になるわけなのですが(魂がいる間は魂のエネルギーで生かされていた、とゆーか)。なんていうのかなぁ、どっからどこまでが彼って別けられないんだなぁ、って。そんなのが体にいるからずっと能力が高くてそのせいで孤独で。
でもそのことを認められずにひねて世を斜めに眺めて。
でもそれがよくあるみたいに、勘違いの独り善がりってんじゃなくて、能力の高さのせーで本当の裏や闇を見詰めてしまうことになって。
この回を経ても、りょーが君らより、キラーのほうが本当の社会を人間を知っていたのではないのかともやっぱり思うんですよ。子ども番組なんだけどさ。
そーいうキャラクタを抱えてたら、そりゃどーしても違和感が出るし。
実際にずっと迷走をして、軋み続けてたわけなんですけども。
それでもキラーを軟着陸させずに、変に浮ついた改心の言葉とかを吐かせることが結局ないまんまに本当に直前どっかしらで迷う描写を抱えたまんま、「そのまま」でこういう命を掛けたシーンや、負けないというシンプルな叫びに帰結させたのはすごいことかなぁ、と思うんですよね。
それって結局、絶望や醜さが本当にこの世にあっても。
それでも正義のヒーローとして、というか、それを受け入れた上でのヒーローってのがいるってことになるんだし。
それはなんというか、ちょっとしたことのような気がするんですよね。
いや、物語りの中ってんじゃなくて、それが存在、放送される現実において。
(トップゲイラー来てくれて良かったなぁ。)