爆竜戦隊アバレンジャー：第20話 キラーオー・アバレ初め

『爆竜戦隊アバレンジャー』第20話 キラーオー・アバレ初め

約６割ほどの尺を、赤と前回初出の白が延々争ってマス。
うっとーしー。

なぁんとはなく、目に見えないものに対する「破壊」というのは本来、気付かないうちに起こされるものを言うのかなぁと。
まあ、なにを言い出したんだろう、と思って下さるのが健全ですが。

ミステリジャンルに、まあなんていうかなぁ。
変な作家がいるんですけども、ものすごく変な作品を書くんですけれども、しっちゃっかめっちゃかでなんも予備知識がない人間が見たら落書きかよ、と投げ捨ててしまうよーなの。マンガ的というかその場のノリと勢いだけでなんの構成もないというか。

ところがその作品を、「ミステリ好き」が読むと。
それはミステリ好きたちが長年愛し続けてきたはずのものと、ほとんど相似のものでしかないんですよね。しかも、馬鹿にしているわけですらなさそうというか。
いやむしろ、好きじゃなきゃそこまで詳しくはならないでしょという。


特撮の、とまでは言わないんですけども。
なんつーか長年積み上げてきた戦隊モノのセオリーを、壊すよーな回だなと。
別にこれ自体はどってことのない、さして面白みもない回だと私的には思うし、評価も多分されてないと思うんですけれど。

これ見てしまったら、てか、ここを通過したら。

いや知らなくても、戦隊モノの正規として存在してしまうというだけで、これ以降の戦隊モノは別の物になるんじゃないかなーという気がしてました。
とても簡単に言ってしまいますと。
えーと。

ヒーローの不可侵性への侵略つーか？

そもそもこの番組には、「正義」というエクスキューズがないんですよ、エクスキューズというのは言い訳だそうです、最初は粉飾みたいな意味だと思い込んでましたが。
（この話には、言い訳ってのが青の照れ隠しくらいしかない。）
（敵が意図的に愉快ってのは、まあ、特撮じゃなくて戦隊モノが何年も掛けて辿ってきた道だと思うんですが。）（不快な敵は、殺してもいいと思うものでしょう？）


もう少し簡単に言うと、醜いです、この回。
紛いでなくヒーロー当人が、負けたからじゃなくて、独善だからですらなく。
迷うからじゃなく、個人的感情を優先するからでもなく、思い上がりだからということですらやっぱりなくて。

わりと全般的に戦隊モノのあらすじくらいは浚ってるんですけども、見ている限り、多分構造に阻まれてこうはならんと思いますし（むしろ特撮に「言い訳」がつきまとうのは健全な仕組みなのではないでしょーか、ないほうが変わってんだ）。
これはこの回の脚本サンのせいではないでしょう、逃れようがない。


まあ面白くはなかったですが（どーゆー締めだ；）。

具体的にそれどーよ、というのは白にいびられすぎた赤が、ぶち切れちゃったシーンくらいではないかと思うんですが。これが青や黒なら仕方ない。
黄なら醜くはならんと思いますが。
赤がやるとどーも洒落になってナイ、正直気持ち悪ぃ（とりあえず褒めておきますが、これを今後利用できないと意味がない）。

個人的な恨みをぶつけてるよーにしか見えない。
そして、赤には、そーいう意味での感情移入はさせてもらえてなかったんですよ、五代クンのそういう感情は泣きましたが。りょーが君を好きなのは苦しまないところなんだと思うのですよね。
アナタの痛みに同調する準備が出来ていないんですよ。


しかしところでー、キラーさんが、赤の暴走によって（幸人さんの回と違って怖くはなかったヨー、スピードが違ったよね）ぶち飛ばされた時に。
なんか、、、いいね、と聞いた時にはさすがに笑けました。
マゾじゃあないんと思うんだけれども、マゾって言っても失礼にならねぇ。

それから、むしろ白はとても正しいと思います。
美学っつーか、美学というのもなんだかなぁ、と思うんだけども。少なくとも彼の指摘はほとんどもっともだ。


小ネタとしては、白に連れ去られた味方だった戦力の。
自分の本当の力を知りたいんだー、みたいな爆竜ちゃんの言葉に、「？？？」となってみたりしたのはまあ私がそちらの感情を解さないからだと思うんですが。
てか、強さの追求なんて概念が存在していたのか。知らなんだ。
確かに今のままだと出番なくて目立てないよねっ（そこじゃねぇ）。

そして私は。
「もうちょっとしっかりしろよーっ！」
という、嫌いなハズの言葉を画面の向こうの人に思わず考えてしまって、ちょっと、というかかなり不覚な思いをさせられました。。。
ヒーローに向かって、戦闘を頑張れ、だなんてっっ。

相変わらず、あなどれない番組です、『アバレンジャー』...lllorz
（単に大概、捻くれすぎなのと違いますか）（てか「戦闘」という概念が相変わらず受け入れがたいだけです）（なにしに特撮見てるんだろう。。。）（マジで。）