『怪奇大作戦』第26話「ゆきおんな」
ってなんでこれが最終回ー?
なんかなんの説明もなく続きが作れそうなものですが、なんなら面子を入れ替えて現代でも作れそうな気がしますが(作って作ってww)。
ところでこの人たちは怪奇事件を専門にしてるというわけではないんでしょうか。
いや一応は人間の技術の範疇内(つーかSF)ですけども。
何本かに一本くらい本物の異形の存在が出てきてもなー、、、というか「京都買います」はそうだったっけね。でもまあもとは人間だしな。
この話もボーダーっちゃあボーダーでしょうか。
物語りの中では理屈の付く事情を語っていた人がいたわけだけどさ。
実際に見てた犯人と、我々にはとてもそんなふうには思えなかったわけで。
しかし、その過去が語られるってぇわけじゃないんですよ、娘さんの。雪女のことを「お母さん」と呼ぶ意味は最後までよくわからないわけですよ。
父親の用意した雪女の絵を見ても同じことを言っていたわけですが。
そこでそれ以上の思い出が語られるわけでもないのです。
しかしそれが非か是かっていうと、私は是かなぁ。
なんも語られなかった、どころかやんわりと言葉や理屈では否定されたこの状態がなんか悪くない。人間が追い詰め、雪女が救う。
本当に血縁関係があるのかどうか。
実在したかどうかもわかんないわけですよ。
この話はもう少し生身の事柄から始まります。
とある娘さんのところに、死んだと思われていたお父さんから連絡が入り、ところでなんでSRIのメンバーが連れ揃ってやってくるのかがわかりません。なんかその子とSRIの女の子がもともと友人関係だったっぽいけど。
いくらなんでもホテルにまで潜入してるのはやりすぎでないかしら。
(あとの事情からするとわりと妥当な対応だったわけですが。)
(そこまでわかってから、というわけでもなかったんだよねぇ?)
で、とーちゃんは宝石強盗犯でしたよと。
いやー、ちょっくら昔の仲間に追われてるもんだからのこのこ姿を現すわけにも行かないんですよというようなことのようです。
というわけで、そこらにいた青年を伝令役に使いました。
「なんで直接来ないんだろう?」というところから、ある程度は最初からわけありなのではないのかと思っていたのかもしれませんね。
でもちょっと違和感あったかなぁ、警戒厳重すぎというか。
(それともひょっとして、最初から強盗事件絡みかもしれないという当たりでもつけていたのかしら、ありえないことでもないよね、これもこれで。)
話としてはまあシンプルシンプルで。
要するにあれやこれやと揉めまして(青年ー...orz)、最後に娘さんが昔の強盗犯に追いかけられて、それ以前に渡されてた宝石を投げつけて逃げるっつーのがハイライト。
そして出てくる“ゆきおんな”。
どんな形で出てくるのかは、実際に見るといいんじゃないかという気もします。だからまあ一応、ラストでつらつらと「自分の姿の幻影を見る」という話をしていたのも筋が通らないでもないよーな気もしないでもないんだけれども。
そういうふうに見せようとは撮ってねぇわけじゃないですか。ねぇ。
てか、この話のテーマって一体なんだったんだろう?
これだけシンプルだったのにも関らず結構面白く見れたというか、案外と飽きのこない展開で、まあそれなりに社会派? っぽい題材かもしれないと思うじゃないですか。
別れた父と娘とか、今も引き摺られるその過去とか。
でもそんなことは全く気にしないでゆきおんなが来て、去っていくだけ。
ただ、私はこの話結構嫌いじゃないんですよね。
なんていうのか、単に相性がいいだけなのかな? それともやっぱり最終回だし、底というか標準値が高いんでしょうか。
なにが言いたいかというとそんなことはわからない。
テーマがまとまっていたかというとそんな気もしない。
娘さんはお父さんに会いたいだけ、雪女の絵を見てお母さんと呟くだけ、宝石を渡されてもその価値なんてまるで気にせず手近にあるってだけで逃げるためだけに投げつけてしまう、彼女にはなんの意味もないんだろうね。
そんな彼女だったから、という気もしないでもない。
善に属する人間たちがわらわらと、その宝石を草原の中から探すところで幕。
最終回らしくはないけど、まあこういうのもありかなぁ。