ウルトラマンティガ：第16話「よみがえる鬼神」

『ウルトラマンティガ』第16話「よみがえる鬼神」

この回好きー。ｗｗ

かなり無茶って言ったら無茶なんですが、これは脚本さんもそうだけど監督も変わっているというか、両方で確信犯やんないと無理なんじゃないかなぁ。ぶっちゃけ「試みて」失敗することも充分にありえると思いますよ。
その場合は遠慮容赦なく捨てるわけですが。
（この回ばっかりはティガが好きでも庇う必要ないねっ。）

まあ、日本昔話なわけですよ。
山に鬼神がむかーし封印されたわけなんですよ、そいで、泥棒三人組が封印になっていた武者さんの像を取ってしまいましてね。鬼神が復活するのでその武者さんがその三人組の一人に取り付いてのこのこ山に向かいます。
これがなんかいちいち面白いんだよなぁ。
三人組もなんかやたら余計なこと語ってるし（シナチク取り合ったり、いきなり出てきた、しかも元凶の輩でそういうことするかぁ？）（でも面白い）。

そもそもこの人と被って、時々本来の武者の姿が写ります。

その切り替えがいいんだよなぁ。
こればっかりは見なきゃわからないと思いますが、最高。ｗ
森をバックにすらっと立ってるだけで絵になるし。
どうも、偶然彼と行き会ったダイゴくんの目にそう見える（やっぱりたまに）みたいなんですが、その事態がよく呑み込めなくて驚いてるシーンまでなんか楽しいし。もともと盗みはするものの、ある一線以上は越えない弱気な泥棒さん→一睨みで己の言うこと聞かせるかつての武者、て切り替えもいい感じだし。

フィクションにリアリティを求める向きには。
まあ、特撮ってフィルター掛けると無理無茶ってほどでもないかなぁ？　でも明らかにそんなところを楽しむ回ではなかったですね。
妙に細々仕掛けられてる小ねた（ヲタ向けじゃない）が良い。


鬼神はどうも、山の中にばらばらに埋められていたようで。
「なんでトドメを刺さなかったんですか！」なんてダイゴくんが言ってるわけなんですが、ばらばらにしても死なないんじゃ無理はないんじゃないかなー。
それとも可哀想だから？
この武者さん、なに考えてるんだか人間離れしててわかんないよ。
己が封印になったのも、よもや寂しいかもなァ、て温情だったりしてもあんまり驚かない（マジでいいキャラクタだったんだよー）。

そもそも、なんかぼこっと山の中から現れたという駐在さんの報告からGUTSの調査が入ることになったんですが、この辺のディティールも良い感じ。
伝説があるよ、と年老いた警官が言ったりとか。
そんなものは迷信です、と返したりとか。
（でも怪獣がぽこぽこ出る世界なので隊員たちは笑わない。）
そこにあった穴ではそんな体積の物は埋まらないよね？　とか、山全体をスキャニングしてみたらひょっとしてばらばらに埋まっているんじゃないかとか。

それ自体は普通のストーリー進行道具ですやん？

でもそういう会話まで面白いんだよなぁ。
なんていうんだろう、サスペンス見てるみたいな、謎を追いかけてるみたいでわくわくしてくるんだ。
ウルトラマンって事態の解決の手順は結構あるけど（それすらないこともないでもない）、謎解き要素ってのは少ない、下手をするとネクサスみたいな妙に壮大な人類に対する計画を暴くみたいになっちまう。
（それは別に楽しくないよ、緊迫感くらいはあっても。）


実際に視聴者が謎解きに参加できるかというと、そりゃ無理でしょね。
だって最初から泥棒の行動も見てるし、それ以外の部分も他の隊員らと逸れたダイゴくんのことを「普通でない」と見破った武者さんがぺらぺら語ってるし。よく考えたらこの人気迫のみで話を通してる、、、まあいいか。
だってそのくらい気迫あるんだもん！

しかし他の隊員らと一緒に事態の判明が追えるんですよね。
敵の正体が確かに歴史とか背負ってたけど、そういうのとまた違うところでこういう作りにも出来るんだなー、と思うと物語りの幅って大きいなぁ。
（ウルトラマンの幅というのかなぁ？）

戦闘シーンもなんかいつもと違って面白かったです。ｗ
武者馬鹿つえーーっ？！

あと、戦士の心得超絶に長すぎ。
（武者さんが入ってた気弱泥棒が、気がついてから夢の中でぺらぺらぺらぺらと喋ってたらしいですよ、そいでダイゴくんに教えてくれたのですが。一個二個まではなるほど、と思ったけど後から後から）（ぶっちゃけあんなによく覚えられたよな。；）

外したら酷い出来だったろうなぁ、ホント。。。