ウルトラセブン＃２５「零下１４０度の対決」

『ウルトラセブン』#25「零下１４０度の対決」

なんじゃこの宇宙人は、と私は主に造型に関して思っていたんですが。
（チブル星人だったっけか？）
母は主に「なにそれ、負け惜しみーっ」と喚いておりました、まあ、話的には人間が冷気と闘うという感じで結構見れたしね。ところでどこがどう地球人に負けたのかよくわかんなかった私は人でなしですか。
ぶっちゃけ、戦力はあちこちに分散されている印象なので。
基地をあくまで守り抜く、と言われるといまいち違和感。

貴重な戦闘機はとりあえず移動させるほうが先ではないのかしら？
いや、寒くて稼動しなかったんならそれも納得なんですが。
（そして戦闘機が貴重ではない可能性もあり。；）
話自体には特に不満はないものの、正直「ふーん？」と小首を傾げることはないでもなかったです、初耳、とか、そうなの？　とか。
とりあえず、緊迫感があったかというとそれはなかったなー。

零下１００度以下設定はいかがなものかと。
それでセブンさん、もとい、ダンさんが寒さでふらふらしていても、「人間より遥かに弱かったのだ！」というのはいまいちピンと来ないです。だって零下１００度って経験したとないんだもの。
もうちょっと身近な気温だったらそうでもなかったんだけどなぁ。

むしろ、生身の人間でも辛いこの気温の中、人間よりも寒さに弱い、とか言ってくれてたら良かったような気もしないでもないです。いやだって、ダンさん別に悪くない。
零下１４０度の中を雪に埋もれて、あの薄い隊服なんて誰でも凍るわフツー！
やっぱなぁ、格好がマズいよなぁ、あの服が。
せめてアンヌさんみたくにもこもこのを着てればマシだろうに。
（ダンさんが寒さに弱い、設定を無視ってないかお前。）
よく考えたら緊迫感さしてなかったものの、寒さはきっちり伝わってきてました、鍋をしながら見ていたので母が今日のメニューにぴったりね、と言ってました。つまりあれか、我々母子はダンさんが凍りつくのを肴に鍋を突いていたと。
チブル星人に勝てそうな気がしてきました（根性はどうした）。


まあ、ダンさんがポインターでパトロールに出掛けました。
帰ってこようとしたら寒くてエンストになりました、隊長はあっさり、車を捨てて徒歩で戻って来いやと言わはりました。寒さに弱いＭ７８系のダンさんはちょっとびくついてましたがそうも言い出せず、つーか、車の中にいても冷えるばかりなのでえいやっと飛び出しました。

というわけで今回、ダンさんは主に雪原で彷徨ってました。
いっそウルトラアイでさくっと変身してエネルギーを蓄えに大気圏外に出て行ってから基地に飛んで戻ったほうが良かったんじゃないのかというのはもちろん後付けなんですが、しかしダンさんはそれを思いつかなかったんでしょうか。
対宇宙人ｏｒ怪獣以外では変身しないようにしてるのかなー。
でも基地に怪獣の来襲来てんだから、帰ったほうが良かった気はするよね。
（そこを人間が粘ったんだよ、というのがテーマなのかもしんないけど。）

まあつまり、寒かったのも宇宙人のせいだったんですよんと。

そして、そのことを告げられたダンさんが変身しよーとすると、ウルトラアイがどっかに行ってしまっておりましたと。そいでもって、雪原を探しに戻ったんですよと。
正直、よくあんな状態で見付かりましたねとしか言い様がないですな。
てかぶっちゃけ、今回変身道具をなくしていたのはチブル星人の策略でもなんでもないとそういうことなのですね。出会った瞬間に変身されて、エネルギーチャージされてたら計画もなにもなかったような気もせんでもないんですが。

あ、でも、宇宙に飛び立つこと自体が想定外だったとかならわからんでもない。
わりとあのシーンはびっくりしましたもので、だって変身ヒーローってわりと直線的に行動するし、まずエネルギー溜めてくるね！　とかって初めて見たっす。
いやいや、エネルギーないと戦えないんだから正しいと思うけどね。

そしてそうやってひたすらダンさんが雪原を彷徨っているのが大部分だったりした傍ら、基地では基地を捨てる、いや駄目だ、ここが防衛戦なんだ、我々が捨てるわけにはいかんのだという理想と現実の戦いを見せておりました。
「理想」のほうがいまいち納得行かなかったものの、結構嫌いでもありませぬ。

基地が理念だとすると、理念と人間とどっちが大事じゃい、というテーマを扱うにはさっぱりしててわるくなかったんじゃねぇのかしら。
まあ、我々が引くとあとの指揮に関るよというのは理解できますもんな。
他にも基地があるっぽいとことは微妙に兼ねあってなかったのはちと残念でしたが。

ところで怪獣を無視ってるのはどういうことですか私。
しかしチブル星人の見掛けは本当にどうかと思いましたよ。
寒さのせいで制限時間が出来たというのは、そのほうが緊張感が出るからという政策方針の変更のようですが、その辺が投げやりに処理されていたのは嫌いではありません。
あくまでも見た目がっ。
（なにに拘ってなにに拘らないのかさっぱりわかりませんが。）