ウルトラセブン＃１５「ウルトラ警備隊西へ(後編)」

『ウルトラセブン』#15「ウルトラ警備隊西へ(後編)」

別に悪いことしてない、というと今までにペガッサ市民だけかな？

キュラソ星人もなんか微妙な気分になりますが、あれは少なくとも地球でも殺人やっちゃってたから追われないわけには行かなかったし。
ペダン星人も侵略の意思があったわけではなく。
そもそも地球人が勝手に自分たちの住む星に探索衛星なんてのを飛ばしたから怒った、というのがテーマだったわけです。無関係の人間は巻き込まない、ターゲットになってても女だと殺すまでは手控える、という辺りにもルールを守る姿勢を感じさせましたし。
（不法侵入の返礼としてはでかいけど、侵略の尖兵と思ってるならねー。）

が、後半ではうって変わって「ふはははは、こんな美しい星は見たことがないわい、侵略するに決まってるじゃん」みたいになっちゃってるというかなんというか。
えー、がっかりー。
人間が悪いからこそときめくんじゃないですか。
そりゃあ、人類が悪意ある存在ですよ、みたいにそうそう子ども向けで描くわけにはいかないんでしょうけども。今回不可抗力だったんだし、半分くらいまでそのテイストで押し通したんだったら頑張りましょうよー。


いや、実は本気で書いてないんですけどね、これ。

前篇を見た時から、後篇では絶対裏切るんだろーなー、としみじみと思ってました。なんでそう思うのかはわかんないんだけど、一話で一戦闘というノルマが頭にあったことももちろん否定しませんけど。しかしなんか裏切るな、と思えてなりませんでした。

ただ、ダンさんにペダン星人が休戦を申し出て。

そのことをダンさんがまるっと信じるというふうには実は思ってませんでした、正直「あれ？」みたいに小首傾げてました。しかもなんかこの人、周囲にさんざに宣伝するんですよ、絶対に大丈夫、絶対だって。
えー。
なんというのかなぁ、今までもたまに異星人に肩入れするよーな描写があったように思うんですが、なんか、、、うーん？　例えば平成だと『ティガ』のダイゴ隊員がその節があって彼は裏切られたことはなかったかな？　いや、説得し続けてるってことはあったか。
でもなんか全然違うんですよね。
いや、結末がじゃなくて、最初の姿勢がまず違うというか。

なんというかつまりそれって、信じたら「見返り」があるってことを信じてる、ことになるのかなぁ。ダンさんは。
そしてそんなものは裏切られるよ、とこの話自体は語ってるわけですか。

ときめかねぇな、その生温さ！

んにゃ、別に問題があると感じてるとか、嫌いだとかまでは行きませんけどね。むしろ自分に向けて言い聞かせるようにすら見えなくもないし、でもそんなヌルい話は楽しくはないっすね。


というわけで、エロいロボに蹂躙されまして前回、セブンさん。
今回、ペダン星人たちのほーから話し掛けてきて「兵器の開発を中止するのならば我々は手を引く、その証にドロシー・アンダーソンは返す」とか言ってくるわけですよ。

まあもちろんダンさんの素性を知ってるからこそなんですが。
そのことを半分言えないまま、ダンさんは仲間たちや研究者たちをとにかく説得して廻ります、絶対に絶対に大丈夫だからって。

つーか、ドロシー・アンダーソンは実際に帰ってきたわけですし、信じるだけ信じてみよう、と周囲を説得するのはいいことなんじゃないと思うんですよ。だってとりあえずでもそうしないとなんも始まらないのは事実だし。

本気で帰っちまって、いない相手に兵器完成ーーっ！

となっちまった時には侵略されてもしょうがないよねー、としか思えない。お前ちょっとは血の気抜いて来いとか思うわけですよ。
でもやっぱりなんか間抜けだった、ダンさんは。
なんで貴方がよく知らない相手のこと断言しちゃうのって感じで。
それはもしかしたら単なる世代間の断絶でしかなくて、当時の子どもたちにはこの態度のほうがヒーローとして正しかったのかもしれないんですが。

そしてダンさんは、実際に現れた侵略者の前に、研究者に嫌味を言われてたそーです（見逃したこともないと思うんだけどこのシーン見てない）（削られた可能性あるのかしら；）、そりゃ言うよな。当然だよな。
そして、開発を止めていたのに結局、返されたドロシー・アンダーソンのおかげで急造された爆弾にてキングジョー（エロいロボ、今回は水上で闘ったぞ！　押し倒されるのがきっと嫌だったんだねっ）（曲解すんな）は撃破。
なんもかんも曖昧なところに落着した気がするなー。

まあ、ぎりぎりまで変身するのを渋ってたダンさんとか面白かったけどね（だから違う）（でも光線銃が効くわけないよなぁ、セブンさんの光線技でも駄目なのに）。