iPod touch / 6.Music


iPod touch

iPodとしての使い勝手

iPod touchは名前の通りiPodだから音楽が聴けなければいけない(でしょう?)んだけれど、歴代iPodの中でもインターフェースが全然ン異なるiPod touchのiPodとしての使い勝手はどうか?というと、どうもイカン。

カバーフローが格好いいとかあるかもしれないが、それよりも何よりもまず筐体の大きさが問題だ。また大きさかよって感じだけれど、そうなのだから仕方ない。他のiPodファミリーは片手で操作することを主眼において設計されているので、実によく手に馴染んで片手で操作しやすい。iPod Classicとほぼ同じ様な大きさのiPod touchではあるが、その操作形態がMulti-Touchになったおかげで、単純にミュージックプレイヤーとしての使い勝手は他のiPodファミリーの方が良いでしょう。だからミュージックプレイヤーが欲しい人はiPod touchを買ってはいけない。

特に操作が良くないのがボリュームだ。iPod touchの場合ディスプレイに表示される小さいスライダーを慎重に動かさなくてはいけない。次の曲へ変更となるときも、ディスプレイをタッチしてスライダー等を表示させて操作しなければいけない。他のiPodなら目で見なくても出来る操作なのに!
Apple も多分気づいたのだと思うけど、iPhone 3Gでは本体横にボリュームボタンが備わっている。こっちの方が全然自然だし、過去のオーディオプレイヤーに慣れ親しんだ方法だ。

2008.9.11追記
iPod touchで音楽を聴いているが画面はロック状態或いは音楽を表示していない(アクティブではない)状態(音楽を聴きながらメールとか)で、
すばやく音量・曲目変更などをするにはホームボタンを2度押しすれば良いことが分かった。そうゆうTipsがあったのね。

さらに、OS2.1からパスワードロックの時間も大まかに指定できるようになったので、例えばその設定を15分にしておけば
15分間はロック状態からの解除においてパスを入力する必要がなくなった。
でも、手探りだけでその辺のことができる他のiPodファミリーの方が使い勝手はよいだろう。
どうしてもMulti-Touch操作にこだわっているとこうゆう使い勝手が悪い部分が露呈してしまうな。

この曲目・音量変更、或いはポーズなどの操作をするためには、実はiPod touchをスリープ? ロック状態から復活させてからでなくてはならない点も問題だ!

どうゆう事かというと、iPod touchに任意の時間のオートロックの設定をしておくと省電力のためディスプレイが指定した時間で消えるようになっている。これはAppleもバッテリを保たせる方法としてアナウンスしているし当然だと思う。しかし消えたディスプレイを表示、つまりロックから解除させるためにはソフトスライダでロック解除してやらなければいけない。面倒だ。
このオートロックにパスワードロックも併用出来るようになっているが、そうするとロック解除の度に暗証番号を入力しなくはいけない。されに面倒だ。んなら、パスワードロックをするなというかもしれないが、PIM情報が詰まっているiPod touchを他人に容易く見られたくないからどうしたってパスをかけてしまう。

今までのiPodならハードキーのロックボタンを片手で解除して、グルグル廻すだけで音量調整できた。他の操作もロック解除してやればよいだけ。

iPod touchのソフトキーによるアンロックはその点大変不便なのである。パスワードロックを併用すると(併用しないとイヤだし)さらに不便なのである。

では、どうしたらよいのか?

ロックキーを他のiPodと同様にハードキーにすれば良い。ボリュームコントロールもハードキーにする。
PIMデータなど他人に安易に見られたくないデータの保護だけパスワードロックにすればよい。Palmはこれだ。コレについては他のページでもう一度述べたい。



アンケート

iPhone 3Gの発売に伴って事前にカカクコムがアンケートを取った。その中で個人的に驚く結果があった。それは【図4、iPhoneのどの機能、またはサービスに期待していますか?】のアンケート結果だ。

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驚くことに第一位は「音楽を聴く」なのである。
既にウォークマンケータイなのど音楽を聴くことの出来るケータイ電話が存在しているにもかかわらず、iPhoneに期待しているのはミュージックプレイヤーとしての機能なのである。このアンケートと同じように、伊藤洋一のポッドキャストでiPhoneの使い勝手などをメールで欲しいと呼びかけたところ、音楽プレイヤーとしてのコメントは一つもなかったからこれまた面白い。伊藤洋一の方は、番組の構成上伊藤洋一が気になっている点についてのコメントしか発表しないから何とも言えない点はあるが、もっぱらスマートホンとしてのコメントばかりであったから、カカクコムのアンケートユーザー層とかなり異なるのではないかと想像する。多分伊藤洋一の方はスマートフォンなりPDAなりをバリバリ使っているユーザーが多く、カカクコムの方は今までケータイは持っていたけどそれはあくまでもケータイとして使っているユーザーが多いのだと思う。

それにしても音楽プレイヤーとして期待するユーザーが多いという結果には正直驚いたが、この点については後日電車の中でケータイとiPodを使っている人をみて納得したのであった。
つまり、カカクコムにアンケートしたユーザーは、iPodとケータイを持っていて、その両方をいっぺんに使いたい人なのである。ケータイとiPodの機能が一つに纏まったデバイスがあるのなら、そっちの方が持ち物も減るから良いってことなのである。だからiPhoneがほしいし、iPhoneに求める機能が音楽プレイヤーなのである。この点伊藤洋一のユーザーとは全然ン異なると想像する。

ウォークマンケータイが存在するにもかかわらず、そう思う人が多いということは、それだけ音楽プレイヤーとしてiPodは不動の位置を得ているということの裏返しでもある。かつて世界を席巻したウォークマンの位置が低くなってしまったことは日本人としてちょっとサミシイ。がんば (* ̄_ ̄)9″頑張れ! ソニー。



と、同時にAppleのしたたかな戦略も見えてくる。
iPodとケータイが一緒になったなら、iPhoneがいいや!ってiPhoneを買ったユーザーが、safariやmapを使ってミュージックプレイヤーではない機能に気づく。そしてAppleのソフトウエアやハードとしての使い勝手の良さに目覚め、なら今度のパソコンはiMacでも買ってみようかな?という気にさせる。
10万円もするパソコンを買わせること、ましてや今までWindowsを使い慣れてきたユーザーにMacを買い換えさせることは極めて困難だと思われるが、2〜3万円のデバイスなら金銭的負担も小さいので割と容易く購入してくれる。それからAppleの製品に馴染んでMac購入に至ればAppleとしては大成功である。



う〜ん、やっぱりMSは色々出遅れてしまっている感がしてならない。