Macchina / 2014-08-19


Macchina

MAZDA AXELA 15C

さて、前回:Macchina / 2014-08-01の続き。

AXELAと言えば自ずと話はSKYACTIV TECHNOLOGYの事となる。3世代目AXELA(BM)は所謂フルスカイ3車種目になる。圧縮比14が注目されるSKYACTIVだけれど、実はエンジンに限らず変速機やシャーシ等全体的な技術の事

自動車を構成する要素技術を包括的かつ同時に刷新することで車両全体の最適化を図り、2015年までにマツダ車の平均燃費をグローバルで2008年比で30%向上させるとしている

(wikiより転載)

デミオに一番最初のSKYACTIVエンジンが載った時は、圧縮比14と営業サイドの意向もあり?燃費が前面にアピールされた( 発射台が低いというのもあるのだが、こういった話はどの世界にもよくあることだ)けれど、キモは車両全体の最適化なんだよね。そのためにエンジン屋さん・車体屋さんが皆で協力している。だからこそSKYACTIVはフルじゃないと意味が無い訳。

昨今のクルマ、取り分け国産車が燃費至上主義&快適装備満載に向かっている傾向にに疑問というか嫌気を感じている自分としては、マツダの戦略は好意的に受け止められる。なんもかんもエコECOじゃイヤになっちまうでしょう? 実際自分は年間5,000km程しか走らないので、其れほど燃費に目くじら建てて拘る必要もない。まぁ、燃費が良いに越したことは無いが、其れでドライブフィールが削がれるのは俺的にはノーサンキュー。

そうゆう意味では、燃費一辺倒の国産ハイブリッド*1に対し、欧州勢のダウンサイジングコンセプトは燃費とドライバビリティの両立を図っている*2様なので次期候補車に挙がって当然…、と言いたいところだが前回書いたとおりの理由で欧州車は対象外なのよねぇ。オートバイ乗りだった身にはFIATのTwinAirなんか本当に欲しくなるエンジンなのに、残念だ、ホントに。…orz

しかしっ! ここにきてやっと出てくる国産ダウンサイジングエンジン=ホンダ VTECターボは凄く興味は有る!! が、タイミング的にその発売を待つ余裕は無い。…>_<…

話を元に戻そう。

多分本音はマツダもトヨタやホンダ同様ハイブリッドを、或いは日産の様にEVを推し進めたいのだろうけれど、資本規模が違うし後追いでは条件が厳しい。何より例のフォード傘下にあって我慢せざるを得なかった専用設計の部分での挽回が必要と感じたのだと思われる。また、エンジン屋と車体屋などが一緒になって開発を同時進行で進めるというのは、トヨタのような大きな所帯ではなかなか実行・実現は厳しいという側面があり、小さなマツダは会社規模を逆手に取ったという側面もある様に思える。

  • 1996年5月 マツダ、フォードの傘下に入り主に小型車の開発をグループ内で担う。
  • 1997年12月 トヨタ、世界初となる「量産ハイブリッド自動車」=プリウスとして誕生。
  • 1999年9月 ホンダ、ハイブリッド自動車初代インサイト発売。
  • 2008年9月 リーマン・ショック。
  • 2009年9月 マツダ、東京モーターショーで新型パワートレーンSKYコンセプトを公開。
  • 2010年10月 マツダ、SKYACTIVとして正式発表。
  • 2010年11月 マツダ、株式売却によって事実上フォードから独立。
  • 2011年6月30日 マツダ、デミオにSKYACTIV-Gを初搭載し発売。

そしてトヨタ・ホンダはハイブリッド周りのブラッシュアップに精力を注いでいる間にマツダが進めた車両全体の最適化の取り組みはトヨタやホンダにも影響を与えている様なのである。なかなか面白い。

インプレッサ=スバルも独自のエンジン=ボクサーエンジンが基本的に燃費の面で不利とわかっているからなのか? ボクサー+AWDでのエコ一辺倒ではない独自性や世界観を旨く表現している点で、なんとなくマツダと似ている気がするのは自分だけだろうか? どちらも小さな会社なりに色々生き残りを必死になって考えているようだ。

...とマツダの歴史を勝手に想像してみたのだが、後でこんな記事を見つけた。

マツダ・藤原常務インタビュー / 日経ビジネス

シリーズはマツダ特集ともいうべく長編に渡るが、上記の藤原常務のインタビューにマツダの黒歴史?が多く語られていて興味深い。そして私の想像とも異なる。


*1 其れ自体は悪いことでは無いと自分も思っているよ。ただ個人的志向と合わないだけ
*2 走行速度等が異なるからどちらも基本国内を向いていると言ったほうが正しいか?