Macchina / 2012-09-22


Macchina

FIAT 500 TwinAir インプレ

どうやらTwinAirのレンタカーがあるとの事で調べるとオリックスレンタカーの王子(と舎人)にあり、速攻予約を入れて晴れて本日レンタルとあいなった。

レンタル代は保険など込で12hで9,000円ほど。なんでもレアな車種を揃えたキャンペーンとかでかなりお安いレンタル代となったのは大変嬉しい。今回のTwinAirのレンタルにあたっては昔のバイク仲間に声をかけてオレを含めて3人で代わる代わる交代して運転することなった。レンタル代も割り勘になって懐に優しいし、運転席以外の感想ってのも結構重要だしね。

レンタルしたTwinAirは薄いブルー(TwinAir限定の色?)で、オドメーターは19,508kmだった。この日の走行距離は133kmだった。因みに燃費は期待していたほどではなく10km/Lだった。せめて15Kmくらいはいって欲しかった。

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TwinAir

やはりTwinAirは独特で面白い。

一番最初の運転手は言い出しっぺのオレだったが、レンタカー屋からの出だしミッションがMTモードだった事も知らずに車道に出てアクセルを開けたせいもあっていきなり1速で引っ張ってしまった。その時車内から「おぉ!」と言う声が...。今までの乗用車では聞いたことのないどこか懐かしいエキゾーストノート。ドゥルーというバイクで良く耳にするあの音に近い音が車内にこだました。

3000回転くらいまではその独特の音と鼓動感を感じやすい。かと言ってカッタルイ感じではなく高回転まで大変スムーズに回るTwinAir。このへんの味付けはイタリアなのか? 結構回してしまいたくなる味付けだ。しかし高回転になると低回転ほど音と鼓動感は感じなくなる。
逆に低回転、つまり駐車するとき等の低速では震動が大きく感じる。はっきりいっていつもの乗用車ではありえない震動だ。車に詳しくない人が「これ、壊れている!」と言った等とどこかで見聞きしたがあながち嘘ではないだろう(^^;

TwinAirらしい美味しい回転域は3000回転前後だと思う。なんとなくその回転に合わせてコントロールしてしまう。

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デュアロジック

所謂ロボタイズド5MT。クラッチは機械が自動的にやってくれるのでAT限定免許でも運転できるのだが、このミッションはあくまでもMTだ。

今回のメンバーの一人は「はっきりいって乗りにくい」との感想を述べている。その感想に起因するのはこのデュアロジックだと言って良いと思う。お世辞にもスムーズなものではない。特にATモードの場合が良くない。デュアロジック(の正体)はMTなのだから、MTモードで運転手自ら操作するべきなのだ。調べればわかることだがこの手のミッションでは特にシフトアップ時には軽くアクセルを踏んでいる力を抜いてシフトアップするとショックが少なくスムーズになる。このコツをつかめばかなりスムーズに気持ちよく走ることができるのも事実。実際返却近い時にはそのコツをつかみつつあり気持よく走ることができた。

しかし、それでも駐車時などアクセル開度が小さい場面ではその扱いは神経質だ。所詮機械がクラッチ操作をしているので運転手が思っているような半クラッチ操作をしてはくれない。車速が上がってくれば半クラッチはほぼゼロとなるので神経質になることはない。ちょっと先に述べたコツを掴めばスムーズに気持ちよく走ることが出来る。

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偶然にもキャンバストップの500と遭遇!

結論

デュアロジックの出来はTwinAirの相性は必ずしもは良くはないものの、エンジンの個性が際立っているので"買い"。出来れば限定で販売したMTが良いが、残念ながらMTは既に完売したらしい。とは言え、TwinAirを選択する人は数ある車の中から輸入車、しかもイタ車を選ぶ人でその時点でかなりの少数派なのだが、さらにそこから絞られたごく限られたマニアな人であろう。そして自分はそうしたマニアに属するのだと思われる(が、本人は至ってまっとうだと思っている) なので、燃費の事やデュアロジックの事はさておいてエンジン指名買いというのは十分ありだとおもうのだ(その極々少数においては)

箱根で初めてこのクルマに乗った編集部Kさんが、降りてくるなり、顔を上気させて「楽しいです!」と言った。
その直前まで彼が乗っていた試乗車は、新型「911カレラ」のMTだった。
スピードとはまた別の次元で楽しませてくれる非凡さが500ツインエアにはあるのである。

フィアット500ツインエア スポーツプラス(FF/5MT)【短評】/ WebCG からの転載である。文は数少ない信頼出来る評論家の下野康史<かばたやすし>さんだ。MTの無い現状はデュアロジックしか選択域が無いわけだが、下野さんがおっしゃるにはスポーツ走行をしないのであれば(普通のドライバーの90%が該当するであろう。勿論自分も)十分とのコメントを残しているのが救いだ。
また、同じくリンク先の1ページ目には今後MTを限定ではなく通常のラインナップをするのでは無いかと思わせるような記述もあるので、少しMTの登場を待ってみるのもアリだと思う。

んで、オレはというと、新型プント(グランデプント改めプントエヴォ改プント)には載らなかったTwinAir(のMT)を是非とも積んで欲しいと切にながっている三代目パンダの登場を心待ちにしているのであった。