「あんなのブルーバードに盾付けただけじゃん。2000ccで350万円? バカ高!」
会社の友人=ナベちゃんはそういって輸入車ショーで盛り上がっているオイラの気持に水を差すようなことを言うのであった。
「うっ...そ、そういわれると、確かにヘンテコリンなデザインだし....。でも、マイチェンで張り出したフェンダー、V6の真っ黒なホイール&16インチ45タイヤ、控えめなリアスポイラーとか、メチャかっこいいじゃん」
「いや、あんなのブルそのもの。ブル買ってアルファの盾つければ? その方が安いよ」
ナベちゃんは以前クルマを所有していたが今はない。実のところ彼もクルマを持ちたいと日頃言っているのだが、駐車場が自宅の近くに無いために現在はアシが無い状態であった。そこへ最近オイラがクルマに目覚めちゃったもんだから、最近二人はクルマの話で盛り上がっているのであった。*1
ナベちゃんに言われて冷静になって考えてみると、確かにスペックからすると高い。TSで350万円、V6で390万円もする。国産車の同等クラスと比較しても100〜150万円は高い。う〜...。
しか〜しっ! そんな落ち込みかけているオイラに、前の会社の友人=バイク仲間のシンちゃん*2から私を狂乱させるような電話が入った。
「Aさん、アルファ155に乗っているよ。5月にグループで五日市へ遊びに行くから来れば?」
なに?! Aさんといえばオイラが前の会社を辞めるのとほぼ時を同じくして金沢から転勤してきた人ではないか。確かにあまり親しくはなかったが、何回か会話したこともあるって間柄ではあった。しかし、こんなにも身近に155のオーナーがいたなんて! オイラは二つ返事した。
「行きます! 死んでも行きます!!」