.punto / 2007-01-16


.punto

国産

このwikiは自動車の話が多いが自動車の話ではない。

本日の朝日新聞朝刊で株式欄に「美しい国作りよりも、まずは人づくり」との趣旨のコラムがあった。故松下幸之助の言葉を引用し人こそ財産であるとの内容で、技術立国である秘本の舵取りをする重要な人が日本の場合は文系出身者ばかり(中国では半数以上が理系)で、若者の理系離れを杞憂する世評に反している、と。

以前から言われているように、理系=技術者が社会的にもっと大切にされないと技術立国の日本ではヤバイと思われます。このままでは国内は海外製品で埋め尽くされてしまいますし。

そんな中、もう国産の入る余地のない市場にあえて挑む技術者も出てきたようで大変嬉しく思います。

  • lunascape---純国産ブラウザ。2004年度第1回未踏ソフトウェア創造事業「天才プログラマー/スーパークリエータ」に認定された近藤 秀和氏がCEOを勤めるLunascape株式会社がリリース。
  • SoftEther.com - SoftEther---ソフトでVPNを実現する。パブリックβ版を経て英語版を全世界にリリース予定。

iPhone---続

.punto/2007-01-12で「iPhoneはNewton以降アップルのPDAの登場を切望して止まないファンのためのプロダクトだとおもう。」と言いましたが、Podcastで聞いた伊藤洋一のRound Up World Now !:2007.1.12でも面白いことを言っていた。

iPhoneはソフト戦略の商品=プロダクトである。

日本のメーカーは縦割り構造で、例えば、あるメーカーが携帯プレイヤーを担当するところはここ、PC担当はここ、携帯電話はここ...となっていて、ハード主体で考えている、と。ソニーの携帯プレイヤーで取り込んだ曲をソニー(エリクソン)製の携帯電話で聞くことは出来ない。しかし今回アップルが発表したiPhoneはそんなことなく、Macでも、同じく発表されたApple TVでも再生できる。

アップルの場合iTunesというソフトを介して、全てのアップル製品をリンクさせる、という考え方。

それはスティーブジョブスという類い希なるカリスマ指導者だからこそなしえることかもしれないが、よりユーザーフレンドリーであることは間違いない。

iPhoneを、「携帯電話+iPod」と単純に紹介するメディアもあるが、そのネーミングからは携帯電話を連想しやすいのは確かである。今訴訟問題にもなってきているiPhoneというネーミングは携帯電話業界への参入を強く意味しているのかも知れない。しかしこのプロダクトひとつで、電話・音楽・ムービー・ブラウジング等々実現できることからも電話というだけではくくれない何かがある。そして人々はその何かを求めているのかもしれない。アップルが携帯電話に参入してきたと構えるだけでなく、自身の縦割り構造を見直さなければ日本企業は世界から置いて行かれるばかりである。