.punto / 2004-02-06


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番竜

株式会社テムザックが昨年発表したBANRYU。番犬ならぬ番竜ロボットな訳なのですが、ココの社長が面白い。

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元々父の代から船の荷下ろし用のベルトコンベアを作っていた数人の小さな会社だったらしいのですが、例の200カイリの件で売り上げが減少したため海から陸へと業務のターゲットを変更しロボットにその活路を見いだす。
当初は失敗も多かったがやがて独自の技術も蓄積してくるとその技術を世間で試したくなるのが人情というモノ。そんな中、アイスクリームの無人自動配布ロボット(?)なるものを地元商店街でテストしたら道交法で警察に怒られたそうです。警察のお小言にもめげず社長は「ロボット特別区」なるものを議会に言って作らせたらしいです。 ;)

このころになると会社の総売上のほとんどをロボットの開発費につぎ込んでいる状態でさすがに社員から社長もう止めて下さいと懇願されたそうです。しかしそこへ友人から「別会社を作ればいいジャン」という悪魔の囁き(本人談)があり、資金を募ってみると日米から提供があり無事ロボット専門の会社=テムザックを立ち上げることが出来たそうです。

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番竜も元々社長夫人の実家が遠方だったためなんとかネットをつかった遠隔操作で両親の面倒をみれないモノかという考えから作られたそうです。なんで「犬」ではなく「竜」なのかというと、「犬」はすでに某大メーカー著作権がらみを押さえてしまっていたためとのことw。モノホンの様な表情を作る技術も某大メーカーにはかなわないので、あくまでもロボットにしかできない動きにこだわっているそうです。災害地レスキューロボットenryu(動画が必見)もそんな同社のコンセプトを具現化したモノです。

ちなみにできあがった番竜ですが、両親の住まいがド田舎でネット環境が整っておらずまだ番竜はないらしく両親は毎日心待ちにしているとか ;)