白い海


白い海

1995年、ユーラシア大陸を襲った地殻変動をきっかけに北半球の海水が白濁しはじめる。 その謎を究明すべくアジア連合国の調査チームが派遣されるが、そこには意外な事実が隠されていた。

登場人物

ジャック・ハンプトン

アラスカ出身のイヌイットの血を引くアメリカ人。20代の青年でアメリカ海軍の海難救助部隊で潜水艦救難艇(DSRV)のパイロットをしていたが彼の類い希な操舵技術を見込んだ黒田のスカウトにより北方海洋調査機構(NSRO)に身を移した。自ら潜水型海洋調査母艦Lungfish(肺魚)の開発チームに志願し、搭載されている小型深海調査艇Marinesnowのパイロットを務める。性格は陽気で人当たりがよく、また困難に進んで立ち向かう勇気を持つ。 潜水艇マリンスノーのパイロット

ヨーナス・セレンソン

ジャックと同世代のスウェーデン系フィンランド人青年。海底地質学者で、大学院で海水の白濁化の原因を研究。その後NSROに所属し研究を続ける。海賊の被害により交代する筈の調査船が行方不明になったためLungfish計画に参加することになる。調査ではジャックと共にMarinesnowに搭乗して機器を操作する。真面目でいつも冷静だが性格は優しい。(実際にはスウェーデン情報部の工作員としてロシア側と密約を交わしている) マリンスノーの機関士

リン・レイ

中国系カナダ人。ジャックらと同世代でLungfishの副航海士。大学卒業後NSROに就職。数年間調査船の運航に携わってきた。きっちりとした性格だが心配性で一度気になる事があるとずっと気になるタイプ。


エヴァ・ヨルグション

ノルウェー系ドイツ人でLungfishの船医。ジャックらよりいくつか年上。ドイツ海軍で船医を勤めたのちNSROに就職。冷静沈着で物事に対して厳しい視線をもつ。

マリア・ヴェーヴァー

潜水母艦ラングフィッシュの航海士

ハジメ・クロダ

黒田 一。元海上自衛隊潜水艦艦長。定年退職後NSROに招かれLungfish計画に参加。潜水型調査母艦Lungfishの艦長やその人員の選考などを任され、世界中から優秀な人材をスカウトする。海賊による被害で同僚を数多く失っており、人一倍使命感が強い。ラングフィッシュ船長

トーマス・ハーランド

イギリス人。Lungfishの副長。黒田とは海軍時代からの付き合いで黒田の事を信頼している。

グリフィス議長

NSROのトップ。黒田と同世代。


グレゴリー・イワノビッチ・アンドレーエフ

新ロシア社会主義連邦(西ロシア)の情報部(KGB)に所属し、Lungfish拿捕の命を受け自ら旧海軍のビクター型原潜に搭乗し指揮をとる。冷徹で任務遂行の為には手段を選ばない。西ロシア帝国海軍少佐