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いつものように檀家で読経を終え帰ろうとするが、いつもの鳥目(金)十疋のお布施が出ない。僧は帰りかけるが、これが悪しき先例になっては困ると立ち帰り、説教に事寄せて「ふせ」を匂わすが、主人はとんと気づかない。僧は「布施無い経には袈裟をおとす(布施が出ないときの読経は袈裟を掛けず簡略にする)」の諺を思い出し、袈裟を胸に隠し、袈裟を落としたと立ち帰って、鳥目なら十疋ほどの穴が開いていて伏せ縫いにしてあると露骨にせまり、遂には思い出させたが…。