能楽師。1948年、55世梅若六郎の嫡男として生まれる。本名、善政(よしまさ)。51年、「鞍馬天狗」子方にて初舞台。79年、梅若六郎家当主を継承する。83年、551年ぶりに「大般若?」を国立劇場で復曲。88年、56世梅若六郎を襲名。新作能、復曲などに精力的に取り組むとともに、流儀を超え、能の発展に努め、海外への能の普及にも寄与する。芸術選奨文部大臣新人賞、観世寿夫記念法政大学能楽賞、日本芸術院賞、ほか受賞多数
能楽師。観世流?シテ方の梅若家当主。昭和23年(1984年)、五十五世・梅若六郎の嫡男として東京都に生まれる。本名は善政。以後、景英?、六之丞?、紀彰?と改名。師は祖父の二世・梅若実?と父。同25年、三歳のとき『鞍馬天狗』の子方として初舞台を踏む。同29年、シテとして初めて『猩々?』を舞う。同40年には大曲『道成寺?』初演。同54年、父の死にともない、梅若六郎家当主を継承。同63年、五十六世・梅若六郎を襲名。「古典」に象徴される伝統芸術の保持・継承に心血を注ぐのはむろん、廃絶曲の復曲や新作能の上演にも積極的に挑み、「今日に生きる能」を模索。舞台生活四十五周年、五十周年を記念して平成 9年(1997年)より始められた『伽羅沙』『空海』『ジゼル』『陰陽師・安倍晴明』といった新作能の発表は、その表れ。海外公演も多く、本格的なホール能では先駆者的存在。芸術選奨文部大臣新人賞?、観世寿夫記念法政大学能楽賞?、読売演劇大賞優秀賞?、日本芸術院賞?ほか、受賞も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)