本書は幸田文が遺した随筆から、三つのテーマにわけて選び抜いた選集の第1冊目。文庫未収録の随筆を多数収録した、幸田文のエッセンスというべき文章が収録されています。 装丁はクラフト・エヴィング商會?。
本のタイトルにもなっている「しつけ」という言葉の意味からは、礼儀、作法を教えることのように考えられるかも知れないが、祖父「幸田露伴」にすれば、多少丁寧に部屋の掃除くらいは出来ないと、先行き困るであろうという程度のことであり、何もそう大仰な考えではなく、極く普通のことなのだ。 (青木玉「あとがき」より)